映画『Pearl/パール(2023)』物語エンディングまでネタバレと感想「3作目決定も納得の面白さ」




「信じられないぐらい面白い前作以上の衝撃」前作Xの殺人鬼パールが生まれた経緯を描いた映画『Pearl(2022)』物語エンディングまでネタバレと海外の感想評価。3作目の内容とタイトルとは?殺人老婆パールの若かりし頃を描き彼女はなぜ狂気に走ったのか?がグロテスクに描かれた本作は前作を上回る高評価を得ている。

前作映画『X』エンディングまでネタバレ詳細はこちら

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映画『Pearl/パール(2022)』あらすじ

パールは家族のいない農場に閉じ込められ、敬虔な母の厳しい監視のもと、病気の父の世話をしなければならない。映画で見たような華やかな生活に憧れるパールは、野心、誘惑、抑圧のすべてがぶつかり合う、Xの象徴的な悪役の原点となる物語。

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映画『Pearl/パール(2022)』キャストスタッフ

監督
ティ・ウェスト
脚本
ティ・ウェスト
ミア・ゴス
原作
ティ・ウェスト

キャスト
デヴィッド・コレンスウェット…映写技師
ミア・ゴス…パール
エマ・ジェンキンス=パロ…ミッツィー
アリステア・スウェル …ハワード
マシュー・サンダーランド…パールの父
タンディ・ライト …ルース

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前作『X/エックス』ネタバレあらすじ

1979年テキサス。
ポルノ映画の撮影で訪れた若者達は、滞在先の農家のハワードと妻のパール夫婦に次々に惨殺されていく。何故彼らは殺されるのか、この殺人鬼は何者なのか?などの謎が残されたまま映画は終了する。

『X』でヒロインを演じたのはミア・ゴス。そして老婆のキラー”パール”を演じているのもミア・ゴス。
そして続編でXの前日譚となる『Pearl』のパールを演じているのもミア・ゴス。
ちなみに”パール”シリーズの脚本もミア・ゴスが手がけている。

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映画『Pearl/パール(2022)』物語ネタバレ

1918年、テキサス

この頃、スペイン風邪が大流行し、第一次世界大戦が勃発していた。

幼いパール(ミア・ゴス)はスターになった自分を想像しながら部屋でダンスの真似事をしていると、虐待する母ルース(タンディ・ライト)がやってきて、ふざけてないで手伝いをしろと命令される。

パールは納屋で牛や馬の世話をしながらセリフを喋りながらヒロインになりきっていたが、納屋に迷い込んだガチョウをピッチフォークで突き刺して殺すと近くの湖で飼育しているワニ”テダ”を呼ぶとおやつとしてダチョウ食べさせ”タイトルコール”。

パール

パールは厳しい母ルースと、首から下が動かない障害者の父親(マシュー・サンダーランド)の介護もしなければならない。

街へと繰り出したパールは映画を見た後、路地裏で若い映写技師(デヴィッド・コレンスウェット)に出会いフィルムの一部をプレゼントしてもらい映写技師に好意を抱くのだった。

ウキウキで自転車で家に戻る途中、もらったフィルムが飛び出しトウモロコシ畑に紛れてしまいパールは必死でそれを探すが見つけることができず、目の前にいたカカシかかしでくわす。彼女はカカシを撮影技師の彼を投影するとカカシにキスをしてダンスを始める。我に帰ったパールは”私は結婚してるのよ!”と叫ぶが、欲情を止められない彼女はカカシの凹凸を利用して自慰行為をして大声で絶頂する。

夜になりパールは両親と食事をするが母ルースは相変わらず変化を認めずそのままでいなさいと諭し、パールを恩知らずな娘の烙印を与えるのだった。半身不随で植物状態で家族のお荷物になっている父親を殺せばみんなの負担がなくなり自分の夢も叶えることができるのに・・・と父親の首に手をかけるが何もできずにいた。

ある日、農場にはパールの夫で戦争に遠征中のハワードの妹で裕福な義姉ミッツィー(エマ・ジェンキンス=パロ)が現れパールに自分の旅回りの劇団一座のオーディションが開いているとチラシを渡すとルースはそれが農場を離れる切符になると考え夢が膨らむ。

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初めての殺人

再び映画館で映写技師に会いに行った彼女に、彼は世界初のポルノ映画のひとつである未公開映画「A Free Ride」というポルノ映画を見せる。映写技師は、このような映画が業界に革命を起こすと熱く語り。パールは自分の夢や目標を語り、両親が夢の足かせになっていること、そして「両親が死ねばよかったのに」と漏らすと映写技師はパールに夢を追いかけるよう励ます。

夕食時、ルースはパールが一座のオーディションを受けようとしていることを知っていると話すと部屋に隠していたパンフレットを取り出すと、ルースはパールの夢を諦めるように伝えると、夫の介護を余儀なくされ日常が壊されたこと、さらにパールが日頃から隠れて小動物を嬉々として殺す精神異常の傾向があることを話し、その病気のせいで誰もお前を抱かないと非難すると彼女の夢の切符だったチラシを破り捨てる。

激昂したパールはルースに向かって叫ぶと互いに平手打ちの応酬を繰り広げると。二人はもみ合ってルースを暖炉の方に押しやよってルースのドレスに火がつき炎上してしまう。パールは熱湯を投げつけて火を消すが瀕死のルースを地下室へと運ぶと扉を閉める。父親をその場に置いてパールは映画館に向かうと映写技師に会いに行き一夜を共にする。

翌日、悪夢を見て起きたパールはオーディションの準備をすると伝えると映写技師は彼女を家まで送り外で待たせていたが異変を感じた彼は家に上がるとパールの父に出くわし挨拶をする。パールの部屋でいちゃつくが、地下からドンドンと音を聞き不審に思い地下に向かおうとするがパールが静止させて犬だと言う。興味を逸らすため納屋に連れて行き牛や馬を紹介している最中にうっかり犬は飼っていないことを話してしまうパールに対し異常性を感じ取った映写技師の男はそろそろ帰ろうと伝えるが、彼女は激しく怒り出す。男は車に乗ってエンジンを掛けようとするが、パールは叫びながら何度も何度もピッチフォークで男を突き刺して殺すのだった。

地下室の扉を開けてルースを階段から蹴落とすと、父親を毛布で窒息死させ、着替えたパールはオーディションに向かう。ついでに映写技師の男と車をワニのテダの泉にぶん投げて証拠隠滅済みである

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オーディションの結果

パールは赤いドレスを着てミッツィーと一緒にオーディションに参加する。先にオーディションを受けたであろう少女が泣いて帰宅するのを目撃する。パールは戦争をイメージしt自分のダンスを披露する。彼女が踊り終えると審査員たちは彼女を不合格にする。パールが食い下がると審査員の一人が、アメリカ人で若くてブロンドの、”Xファクター “のある人を探していると告げられるとパールはヒステリックに泣き叫び続けていると、心配したミッツィーが慰めに訪れる。

ミッツィーはパールを家まで送り届け二人は台所に座ると、ミッツィーはパールを落ち着かせようとするが、パールは戦争に行ったハワードを恨み、彼がどこか遠くからやってきて、自分を農場から連れ去ってくれるはずだったと話すが、パールの告白は止まらずついに映写技師との不倫を認め、父親にしたことは後悔していると前置きしつつ両親と映写技師を殺したことを告白する。

言い終わるとミッツィーは立ち去ろうとすると、パールは役が決まったことを祝福する。しかしミッツィーは私も不合格だったと否定するが、パールは審査員に聞いたブロンドの美女であるミッツィーが嘘をついていると言う。ミッツィーが家の外に出るとパールが、斧を手に追いかける。

ミッツィーは走って助けを呼ぶが追いついたパールは背中に何度も斧を振り下ろして殺すのだった。

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エンディングネタバレ「夫の帰宅」

パールをミッツィーバラバラにし、その残骸をワニのテダに食べさせる。そして彼女は地下室へ行きパールはルースの元気そうな姿を思い描き、母に「愛している」と言う、それが彼女の望みだったかのように。そしてパールは両親の亡骸と腐った豚と一緒にダイニングに座ると一緒に食前のお祈りをする。

戦争から帰ってきたハワードは元気いっぱいにパールの家に向かうが、目の前には腐敗した両親と料理だった。狼狽するハワードの前にパールが現れ会えて嬉しいと涙を流しながら作った笑顔を浮かび続けたまま…その笑顔のままクレジットが流れ始め映画は終了する。

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海外の評価IMDb 7.6/10「前作を超えた傑作」

9/10
『X』より良い

ゴスはオスカーに値する演技をした。
「オズの魔法使い」、「サイコ」、「キャリー」のエコーが交錯しながらも、ウエストとゴスの共同脚本は、ホラー以上の何かで固められていることが証明されている。しかし、絶望することはない。どんな悪夢にも十分な暴力と厄介なイメージがあるのだ。そして、ワニも帰ってきた。

8/10
ミア・ゴスの演技は時代を感じさせます

この映画は、大きな夢を抱く少女の血塗られたオリジン・ストーリーで、非常に面白い。悪意が感じられた後、様々な状況や出来事がパールを暗い道へと導いていく。
ここで重要なのは、ミア・ゴスの演技である。ある時は同情的なキャラクターとして登場し、ある時は不気味さを通り越し、本作では恐ろしい暴力の瞬間に笑いが挟まる場面もまだある。おそらく、この映画で最高の瞬間は、別世界と表現するのがぴったりのモノローグだろう。本当に良く観た、凄まじい演技。

9/10
ひねくれ者、痛快、不気味が交錯する

「パール」は、1970年代を舞台にした「X」に続くティ・ウェストの作品であり、その映画の悪役のオリジンストーリーとしての役割を担っている。
この映画は、ミア・ゴスの演技なしには成立しない。彼女は、ニュアンスと相反する性格特性(と欠点)に彩られたアウトサイダー・アンチヒーローを演じたのである。彼女の倦怠感や悲しみは共感できるもので、ゴス自身もパールの苦しみに共感していることが感じられる。彼女はこの役に、純真さと繊細さ、そして純粋な殺意が混在する強烈な魅力を与えている。ゴスの演技(と、彼女がウェストと共同で手がけた脚本)のおかげで、パールはその悪の傾向にもかかわらず、多層的で人間的なキャラクターとして浮かび上がっているのである。ゴスを取り囲むのは、戸惑い、嫌悪、恐怖など、さまざまな度合いで彼女の激しさに対応することができる堅実な脇役たちである。
「パール」は第3幕でスラッシャーの領域に入り、映画全体は視覚的な饗宴であり、ガーリッシュでカラフルな、多くの映画への脱帽である。「オズの魔法使い』は明らかな基礎だが、『反撥』や、フレデリック・フリーデルの無名の農場を舞台にした『斧』にも、視覚的・象徴的な引用がある。X』と同様、ウエストはこれらの影響を、観客を威圧したり、映画の内容を純粋なパスティーシュに押しやったりすることなく、巧みに利用している。そして映画は、流血と内臓にもかかわらず、予想外に感動的に終盤でシフトダウンする。

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続編制作決定タイトルは『MaXXXine』

監督のティ・ウエストが2022年3月に『X』の後の出来事を描いた3作目の脚本に取り組んでいると発表している。今作パールがヒットしたため3作目が確定したそう。

内容は初代『X』で”唯一の生き残りマキシン(ミア・ゴス)がハリウッドで自分を追求する内容”らしい。内容は独立しているので他の作品を見る必要はないが互いを補完し合っている内容にするつもりらしい。

まとめと感想

ミア・ゴスがすげぇ。前作Xの印象で見るとなおすごいと感じる。夢見る幼稚な世間知らずの女からの巧妙で残忍なサイコパスっぷりへの極端な変化を柔軟に見事に演じ分けている。彼女の顔が夢に出てきそうなぐらい彼女の最後の作り笑顔が印象的。

前作「X」では90年代のホラー映画のように、謎の老夫婦の手で一方的に惨殺されていく若者をエログロ描写してヒット。なぜ?老夫婦が?一体こいつらはなんだ?なぜそんなに殺したがるんだ?悪魔のいけにえを初めてみた時のように視聴者を困惑させる内容だったが、今作「パール」ではパールの若かりし頃を描き、なぜそのような狂気に走ったのか?が描かれている。

が、面白いのはハワードはほとんど登場しない。

妻のパールが主役の作品である。

そして『X』で最高の緊張感とワクワクを楽しんだ人にとっては良い意味で裏切る作品である。前作の殺人鬼から逃れるとは違い、一人の無垢な少女が徐々に狂気に満ちていく内容が静かに緩やかに描かれているからだ。だが安心してほしい、この作品は前作以上に面白い。マジで。

厳格な家で育ったパールの抑圧された感情は小動物を殺すことで発散されていたが、彼女のいく手を阻む全ての存在に対して容赦をしない彼女のサイコパスな精神状態が徐々に明らかになっていく過程は見ていて鳥肌と緊張感が止まらなかった。一方的な思い込みで行動し感情的でヒステリックでわがままなパールの異常性に気付いた時にはもう遅いという・・・スッゲェ面白かった。で、ハワードは最後の最後に登場して真っ当な感じ見にえるんだけど、まだ続編が出るとは全くアナウンスされていないけど次の作品で、パールの狂気に当てられてハワードも狂ったのか、何か別のトラブルがあって狂気に陥ったのか、全部の謎が解き明かされると嬉しいな。

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