映画『エディントンへようこそ』あらすじ結末ネタバレ解説と海外の感想評価まとめ

「ちょっと微妙じゃね?」全米で2025年7月18日に公開されたアリ・アスター監督最新作『エディントンへようこそ(原題:Eddington)』あらすじ結末までネタバレと海外のリアルな評価を紹介。ホアキン・フェニックス演じる保安官とペドロ・パスカルの市長が対立する中で起こる惨劇を描いたブラック・コメディー・ウエスタン。がCOVID-19パンデミックとアメリカの分断をテーマに描いた。

カンヌ国際映画祭でパルムドール候補となり、海外でIMDb6.7点、ロッテン・トマト70%の評価を受けている。2020年の社会情勢を辛辣に風刺した野心的な作品として注目されているが、政治的挑発性で観客を二分している。

『エディントンへようこそ』物語結末ネタバレ

ここから先は『エディントンへようこそ』の核心である重大なネタバレを含む。

対立の発端

2020年5月、ニューメキシコ州の小さな町エディントン

市長テッド・ガルシア(ペドロ・パスカル)がCOVID-19(コロナ感染症)対策でマスク着用を義務付けていたが、保守派の保安官ジョー・クロス(ホアキン・フェニックス)は喘息を理由に反発して頑なにマスクを着用しようとしないため、同僚たちが咎めてやっとマスクをするがすぐに外してしまう。

街ではBARやスーパーマーケットも入店時にマスク着用を義務化していたが、面白くないジョーはスーパーに居合わせたマスク着用拒否客を擁護する。その動画が拡散して、一定数いるマスク着用拒否者たちによって持ち上げられたジョーは一躍時の人となる。

突然話題の人になったジョーは勢いで市長選への出馬を動画で発表するが、彼の決断の裏には、妻ルイーズ(エマ・ストーン)と市長の過去の関係への嫉妬も影響していた。

ジョーはコロナやワクチンは陰謀論だと言い放つ過激な動画配信者ヴァーノン(オースティン・バトラー)に影響を受け、自宅に招くなどますます陰謀論にハマっていく。

中傷工作の失敗

ジョーは黒人差別運動の団体のデモ抗議運動を解散させようとするが、団体のイラつく発言に手を出してしまう。その様子はエリック(マット・ゴメス・ヒダカ)によって録画され拡散されてしまいジョーの立場は悪くなる一方だった。

起死回生を図ったジョーは、仲間と共にテッドがルイーズを性的暴行したという中傷動画を制作。しかしルイーズは即座に反論動画を投稿したことでジョーは失脚しルイーズはヴァーノンと共に町を去ってしまうのだった。

瀬戸際

支持率で劣勢に立たされたジョーは、テッドの選挙資金集めパーティーに押しかけて騒音苦情の難癖をつけるが、ジョーの前に立ち塞がったテッドから無言で平手打ちされ、ジョーは項垂れながら立ち去るのだった。

夜になり、苛立ちを隠せないジョーはBARの扉を破って不法侵入して酒を飲む浮浪者のロッジを銃殺する。ジョーは冷静に犯行の証拠を隠した後に遺体を川に遺棄する。さらに遠方から狙撃ライフルでテッドとその息子エリックを自宅で射殺し過激なグループによる反抗に見せかけて立ち去る。(この時ジョーはテッドの大事な懐中時計を盗む)

武装グループの襲来

覆面をした謎の武装グループがエディントンに到着。彼らは私用ジェットでBLMの看板や武器を運んできており、明らかに扇動を目的とした組織的な工作員であることがうかがえる。

ペドロ市長の調査が進むとジョーは黒人保安官マイケルの車にペドロの懐中時計を隠し罪をなすりつけて犯人として逮捕する。

夜になると武装グループは町を襲撃し、留置所にいたマイケルを監獄から拉致して荒野に放置する。ジョーと相棒のガイが荒野に佇むマイケルに近づくと地雷が爆発しガイは死亡する。謎の組織はドローンで全ての様子を映像に収めて立ち去る。

結末ネタバレ:歪んだ英雄

街で殺戮を繰り返す武装グループを相手に奮闘するジョーは武装組織の1人に頭をナイフで刺されて重傷を負う、その瞬間、BLM抗議活動に参加していたブライアン少年(キャメロン・マン)が武装グループの男を射殺しジョーを救う。

この1人の少年による保安官救出劇がスマートフォンで撮影され、1年後にTikTokで拡散。ブライアンは一夜にして”右翼”の英雄として祭り上げられ、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員からは名誉勲章授与を与えられるほどになり、ブライアンは悠々自適な日々を送っている。

動画配信者ヴァーノンは人気の人となり講演会を見守るルイーズは彼の子供を宿している様子が伺える。

一方、重篤な脳損傷を負ったジョーは植物状態となりながらもエディントン市長に就任。豪華な邸宅を与えられながらも物を言えないジョーの代わりに義母のドーン(ディアドラ・オコンネル)が代弁者として権力を握っている。

エディントンの広大な荒野でひときわ光を放つ巨大なデータセンターが映し出されて物語は終焉を迎える。

『エディントンへようこそ』作品情報

『エディントンへようこそ』のネタバレを読んで興味を持った読者のために、アリ・アスター監督の野心作について詳細を紹介する。パンデミック時代のアメリカ社会を辛辣に描いた本作は、2025年のカンヌ国際映画祭でパルムドール候補となり、A24配給で劇場公開された話題の問題作である。

エディントンへようこそ興行収入

全米で2111館公開され、初週末は430万ドルで6位デビュー。最終的に全世界で1100万ドルの興行収入を記録した。150分という長尺と挑発的な内容が影響し、商業的には苦戦したものの、批評家と観客の間で激しい議論を呼んだ作品として注目された。

アリ・アスター監督紹介

『ヘレディタリー』『ミッドサマー』『ボーは恐れている』で知られるアリ・アスターが、ホラージャンルから転向して挑んだ初の政治風刺作品。

アスター監督は本作について「データセンターが建設される映画」と表現し、AI時代の到来と人間の無力感をテーマに据えた野心的な作品として制作した。約5年間温めていた脚本をCOVID-19パンデミックを背景に現代化し、自身のフィルモグラフィーで最も論議を呼ぶ作品として完成させた。

ジョー・クロス保安官役「ホアキン・フェニックス」紹介

『ジョーカー』『ザ・マスター』のアカデミー賞受賞俳優ホアキン・フェニックスが、自己憐憫に満ちた小町保安官を怪演。

フェニックスは本作について「現代社会の分断と暴力の連鎖を描いた重要な作品」とコメントしており、ジョー・クロスの病的な嫉妬と権威欲を生々しく表現している。アスター監督との前作『Beau Is Afraid』に続く再コラボレーションで、政治的挑発とコメディの絶妙なバランスを見せた。

テッド・ガルシア市長役「ペドロ・パスカル」紹介

『ラスト・オブ・アス』『ザ・マンダロリアン』で世界的ブレイクを果たしたペドロ・パスカルが、リベラル政治家の複雑さを体現。

パスカルは「COVID-19という時代背景の中で、善悪の境界が曖昧になる人物を演じることの難しさ」について語っており、表面的な善人性の裏に隠れた政治的野心を巧みに表現している。特に終盤の暴力シーンでは、被害者でありながら加害者でもある現代政治の矛盾を見事に演じ切った。

海外の感想評価まとめ

『エディントンへようこそ』は海外で極めて論議の分かれる評価を受けている。2020年の社会情勢を題材にした政治風刺として野心的だと評価する声がある一方で、テーマの掘り下げ不足や挑発的すぎる内容を批判する意見も多い。マーティン・スコセッシ監督は「恐ろしいほど正確なアメリカの現状描写」として絶賛している。

IMDb(総合評価:6.7/10)

①私はこの映画をアリ・アスターの野心的で狂気に満ちた作品として高く評価する。COVID-19パンデミック中のあらゆる問題を一つの町に凝縮し、すべてを風刺と要約しようとする彼の試みは疲労困憊するほどだが、彼だけが作れる唯一無二の映画だ。

②私にとってこれはたくさんの要素が詰め込まれた「脳内ダンプ映画」と表現するのが最適だ。これは肯定的でも否定的でもない意味だが、とにかく多すぎると感じる。COVID後の世界状況映画として、一つの作品にすべてを詰め込もうとした結果、ダークコメディとプロットが暴走している。全体的には楽しめる映画だが、何を伝えたかったのか理解するのが困難だった。

③私は意図的に挑発的で、しばしば意図的に空虚に作られたこの映画を困難な作品として評価する。笑い、身震いし、何を見ているのか疑問に思うだろうし、決して心地良さは感じられない。アスターは人種分裂などのテーマに触れているが、それについて新しいことを語っているとは言い難い。

④私はこの映画を良い映画ではないと断言せざるを得ない。2時間28分という長さだが、物語を伝えるために必要でないシーンが多すぎる。アスターが意図的に私たちを挑発していることは理解できるが、結果的には血まみれのブレンダーにすべてを投げ込んだような不健全なスムージーのようだ。

IMDb – Eddington

Rotten Tomatoes(批評家:70% / 観客:データなし)

①私はこの映画が2020年の狂気、怒り、混乱を捉えた数少ない作品の一つとして評価している。パンデミックが多くの根深い問題を個人的・社会的レベルで沸騰点に達するまで煮詰めた様子を見事に描いている。4作目でもアスターは不快感を愛しているが、今回は彼の人間嫌いな薄笑いがより悲しく、映画もより洞察に富んでいる。

②私にとってこの映画は野心と勇気において非難されるべきものではないが、視聴者を魅了したり啓発したりすることにおいては完全に失敗している。

③私はこの映画の視覚的な美しさとニューメキシコの風景の描写を評価する。ウェス・アンダーソン調ではないが完全にリアルでもない、埃をかぶった光沢のあるアートデザインが印象的だ。しかし勢いのない序盤の展開は特に悪く、しばしば驚くほど巻き込まれない試みとなっている。

Rotten Tomatoes – Eddington

Metacritic(総合評価:66/100)

①私はアリ・アスターを現在最も興味深い監督の一人として評価しているが、この映画は間違いなく2025年にこれまで公開された最高の映画だ。PT・アンダーソンだけが私を新作映画を見ることで興奮させてくれる唯一の存在だったが、アスターもそれに加わった。低レベルの奇妙さが超現実的で血みどろの高さまで跳躍し、息を呑むほどゴンゾで高アドレナリンな楽しさのピークに達するまでさらに高く続く。

②私にとってこの映画は調性的な混乱の典型例だ。風刺として強いスタートを切ったが、途中で別の映画になってしまう。同じ監督の前作『Beau Is Afraid』も全く同じ問題を抱えていた。コメディであるはずなのに、私は3回しか笑えなかった。優れた映画になる可能性があったのに、残念ながら期待外れだった。

③私はこの映画がオリジナルで、2時間半という長尺だが語られた物語は捻れていたと感じる。この映画を見ている間、『アンカット・ジェムズ』に匹敵するレベルの恐怖と不安の感情を味わった。2025年に公開されたベスト映画であり、見る価値は十分にある。ホアキン・フェニックスは出演するすべてのシーンで圧倒的な演技を見せている。

Metacritic – Eddington

批評家レビュー

海外の専門批評家による『エディントンへようこそ』の詳細な評価を紹介する。COVID-19パンデミックと2020年の社会騒乱を題材にした野心的な政治風刺として、その挑発性と芸術性について多角的な分析が展開されている。アリ・アスター監督の意図と現代アメリカ社会への問題提起について、批評家たちの見解は大きく分かれている。

Roger Ebert 評価2.5/4

批評家ブライアン・タリリコは「アリ・アスターの『エディントンへようこそ』は意図的に空虚な挑発だ。2020年の夏に起こった混乱についての声明として設定されているが、結論として人類の大部分が陰謀論、マスク論争、ブラック・ライヴズ・マター抗議、バイラル文化の重圧の下で崩壊した理由についての説明はないと結んでいる」と分析。

この映画について「2020年の分裂についてだけでなく、2025年においても分裂を生み出すように設計されている。そして、たとえあなたがそれを嫌ったとしても、ある種の役目を果たしたと言える」と評価している。アスターの映像言語とダリウス・コンジの撮影技術を称賛する一方で、若い登場人物たちが実際の人物というよりも機械の歯車のように感じられると批判した。

評価点 挑発的な脚本、優れた映像技術、フェニックスのコメディセンス、現代ウエスタンとしての完成度

批判点 登場人物の人間性の希薄さ、物語の焦点の散漫さ、メッセージの曖昧さ

(Roger Ebert – Eddington Movie Review)

IndieWire 評価A-

批評家デヴィッド・エーリッチは「この映画を『鮮明に』かつ『不快なほど』に『人々がデジタルな未来によって自分自身の真実を自己特定する能力を奪われた日常的な程度』を捉えたと絶賛している」と評価。

エーリッチは特にアスターのスマートフォンの描写について「エディントンは、アスターの作品において電話主導の物語の最も顕著で発達した反復である。通知のピンが音響的ジャンプスケアとして機能している」と分析し、テクノロジーが人間性を蝕む様子を見事に描写したと評価した。

評価点 デジタル時代の人間疎外の描写、音響設計の革新性、社会風刺の鋭さ、演技陣の統一感

批判点 150分という上映時間の冗長さ、風刺対象の表面的な扱い

(IndieWire – Eddington Ending Explained)

The New Yorker 評価不明

批評家ジャスティン・チャンは「映画は『重労働だが、野心がある』」と評価し、風刺の効果について疑問を呈している。

チャンは「アスターは彼が提示する問題のいずれも幼稚園レベル以上でアプローチする勇気や知識を持っていないようだ」と手厳しく批判。「それでいて、彼は『見ろ、両方ともいかに愚かしいか』と偉そうに言うことにはかなり満足している」と、アスター監督の政治的スタンスを「怠惰な挑発」として断じた。

評価点 映像美、キャストの演技力、題材選択の勇気

批判点 政治的洞察の浅薄さ、150分の冗長な構成、両論併記の安易さ

(Letterboxd – Eddington Reviews)

TIME誌 評価不明

批評家はアスター監督へのインタビューを通じて、「映画は『危機の最中にいる人々の集団についてだが、一方で別の危機が研究室で培養されている』」という監督の意図を解説。

特にAIデータセンター「ソリッドゴールドマジカープ」の象徴性について「ハイパースケール・データセンターで、AIと結びついている。私たちはそれが来ることの約束で始まり、それが実現されることで終わる。映画を見る方法として、それらすべての物語とすべてのキャラクターが今やただの訓練データに過ぎないと言える」と分析している。

評価点 未来への警鐘としての意義、AI時代への洞察、時代の記録としての価値

批判点 メッセージの悲観主義、観客への過度な挑戦性

(TIME – Eddington Ending Explained)

個人的な感想評価:40点

いや、普通に面白くないな。

ここ5年間にアメリカで起きた出来事を映画に全部詰め込みました!みたいな作品でさ、もうお腹いっぱいなんだよね。人種差別、コロナ、やっと落ち着いタイミングで。特に日本人なんかは我関せずで、「見て見ぬふり」を徹底してきたから、たまに出てくるニュース番組でこんなことあったなー程度だと思う。

それはみんな同じ、いつまでこのネタ引っ張ってるんだ?

そう思うよ。

2023年とかに上映していれば、、まぁだったけど、「ボーはおそれている」作ったせいで、旬なネタを2年遅れで出してしまった感じ。。かな。

何を言いたいのか?何を伝えていのか?人種差別はクソだけど、黒人だけじゃねぇし黄色人種にも失礼働く割に、抗議運動している奴らは一方的な思い込みで感情で訴えかけるから話にならねぇし、マスクなんてしたくねぇし、市長はさっさと大企業誘致して金持ちになりてぇしで、保守派のジョー保安官にとっては地獄みたいな日々だったとは思う。

でもそんなリアルな日々を私はもうたくさん見てきたから、今更風刺で皮肉な映画を見せられても「うん、今頃?」ってなっただけだったなぁ。

で、それが150分というね。こっちも地獄だったよ。

ジョーがあれほど恐れていた変化は、彼自身の暴力によってもたらされたのだったってオチは良いと思う。あれらの騒動で利益を得たのは誰だ?って少し想像するだけでね。

監督の良さってなんだったっけ?

ミッド・サマーも怖い作品で良かったのにだんだんコメディ寄りになって、ぼーはおそれている、そしてエディントンへようこそ、、、、

次回作は流石に映画館で嘔吐させるような映画作らないとやばくね?

まとめ

『エディントンへようこそ』は、期待と不安が入り混じる現代社会の縮図として、COVID-19パンデミック時代のアメリカを舞台にした野心的な問題作である。アリ・アスター監督がホラーから政治風刺へと転向した意欲的な試みとして、映画史に残る議論を生み出している。

海外での評価は完全に二分されており、Roger EbertやThe New Yorkerなどの主要批評誌は政治的洞察の浅さを厳しく指摘している一方で、IndieWireやTIME誌はデジタル時代の人間疎外を鋭く描いた傑作として絶賛している。IMDb6.7点、ロッテン・トマト70%という数値は、この作品が持つ複雑さと論議性を物語っている。

特にマーティン・スコセッシ監督が「恐ろしいほど正確なアメリカの現状描写」として評価したことは、本作が単なる挑発的エンターテイメントを超えた社会的意義を持つことを示している。しかし同時に、150分という冗長な上映時間と政治的メッセージの曖昧さは、多くの観客にとって受け入れ難い要素となっている。

賛否両論を呼びながらも、2020年代という時代を記録した重要な作品として、今後も議論され続けるだろう。

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