映画『ドラキュラ デメテル号最期の航海(2023)』物語ネタバレ「もの足らないが面白い」




「モノ足らないが観る価値はある」映画『ドラキュラ デメテル号最期の航海(原題:The Last Voyage of the Demeter)』物語エンディングまでネタバレと海外の感想評価紹介。ルーマニアからイギリスに向けて就航したデメテル号の航海日誌から船で起きた恐ろしい事態が明らかになっていく。名作ゴシックホラーを「トロールハンター」の監督が見事に蘇らせます。

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映画『The Last Voyage of the Demeter』物語ネタバレ

1897年 ルーマニアからイギリスに向かう”個人の貨物”を運ぶためにチャーターされた貨物船”デメテル号”が海岸で座礁しているのが発見された。発見者によると積荷はそのままで乗組員がおらず無人の状態だったという…。

無人のデメテル号

1987年8月6日、イギリス

船長のエリオット(リアム・カニンガム)と一等航海士のヴォイチェク(デヴィッド・ダストマルキアン)はデメテル号に乗船してイギリスへ向かう乗組員を探しています。屈強な男たちの他に医師のクレメンス(コリー・ホーキンス)も雇われようと名乗り出ますが、クレメンス医師は断られてしまいます。

ルーマニアの山奥から届いた積み荷を船に乗せていると、船員の1人が積み荷に描かれた”ドラゴンのマーク”を見て驚き貨物を落下させる事故を起こします。男は不吉の象徴だと恐れ慄き船から降りて逃げ出してしまいます。この時クレメンスが近くにいた船員の少年トビーを助けたことで船長のエリオットに感謝されデメント号の乗組員として雇われることになります。(この時事故を起こした巨大な木箱からは黒い土のようなものがこぼれていました)

デメント号は乗組員のエイブラムス(クリス・ウォーリー)、オルガーレン(ステファン・カピチッチ)、ペトロフスキー(ニコライ・ニコラエフ)、ラーセン(マーティン・フルルンド)、ジョセフ(ジョン・ジョン・ブリオネス)を乗せて出港します。

トビーはクレメンスに船を案内し、貨物、船員、家畜や飼い犬のハックルベリーを紹介し、クレメンスは船医として活動を始めます。
ある嵐の夜、クレメンスが船倉で家畜たちの悲鳴の原因を探っていると、船倉の奥でドラゴンの紋様の入った箱の一つが壊れているのを発見し、近づいて中の土を調べようとすると土の中から瀕死の女性(エイスリング・フランシオシ)がいるのを発見します。

彼女を診察したクレメンスは極度の貧血だとし輸血を開始すると、女性は容体が安定します。しかし輸血を始めた直後から船倉の奥に保管されていた木箱の中にいた”謎の存在”が目を覚ましてしまいます。その日の夜、首を噛みちぎられた犬のハックルベリーと家畜たちの死体が発見され乗組員たちは例の女が原因ではないかと疑いますが彼女は気絶したままでした。家畜は船から廃棄され、家畜の世話がかりだったトビーは悲しみます。

それからしばらくの間穏やかな旅が続き、トビーはクレメンスに、その女性が少し話すようになったこと、彼女の名前がアンナであることを告げます。

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異形の怪物”ドラキュラ”

その日の夜、ペトロフスキーが甲板に行くと異形の怪物(ハビエル・ボテ)に首を裂かれ殺されてしまいます。怪物はペトロフスキーの体を引き裂くと血をゴクゴクと飲み始めます。

ペトロフスキーの血痕が甲板に散らばっているのを見つけ、第一発見者のクレメンスが疑いをかけられます。目を覚ましたアンナはクレメンスに彼らを襲っているのは”ドラキュラ”の仕業だと伝え、自分はルーマニアの城の近くの村民だったがドラキュラの補給用の血袋奴隷として捉えられていたこと、そして服をめくって身体中の噛み跡を見せます。

夜遅く、オルガーレンとラーセンが甲板で見張りをしていると、ドラキュラが上から襲いかかりオルガーレンの目の前ラーセンを殺します。オルガーレンはマストの上に逃げますがドラキュラに首を噛まれ重傷を負います。

オルガーレンはベッドに縛り付けられ手当てを受け一命を取り留めます。そこでエリオット船長は船員たちに積み荷のチェックをさせたあと、孫のトビーを船長室に鍵をかけ隠れているように指示します。

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噛まれた者の末路

再び夜になると縛り付けられていたオルガーレンが暴れ出し縄を引きちぎります。物音に気がついたトビーが言いつけを破り外に出ると、オルガーレンの姿を見てホッとして近づきますが、白目をむきトビーに襲いかかってきたため船長室に逃げ込みます。

甲板で警戒していたクレメンスたちはトビーのSOSのノックに気づき船長室に向かうと、外にいた変異したオルガーレンを拘束します。すると中からトビーの叫び声が聞こえ扉を破るとトビーがドラキュラに噛みつかれ血をほとんど奪われた瀕死の状態で発見されます。

クレメンスたちは船のマストに縛りつけたオルガーレンが”風の音、海の音、皆の血管に流れる血の音すべて聞こえる”と言うと、彼らの目の前で太陽の光で燃え尽きます。クレメンスたちは改めてドラキュラがこの船にいることを認識し、恐怖が伝染していきます。

夜になり、ドラキュラの対処法を知っているあんなと協力して竜の紋章が入った木箱を開け土の中に杭を突き刺して回りますが何も見つからず、一番奥にあった豪華な木箱を開けると土と一緒にドラキュラの痕跡と、ドラゴンの刻印が刻まれたステッキを発見します。この時、恐怖に飲み込まれたコックのジョセフがこっそりと救命ボートに乗って船を降りて逃げようとしますが、空を飛んできたドラキュラが襲いかかりジョセフの叫び声が響き渡るのでした。

トビーが同じ運命をたどることを恐れた乗組員たちは、トビーをシーツでくるみ、海に投げ捨てようとします。アンナが彼のために祈りを捧げた後、エリオットが最後に彼の顔を見ようとシーツを捲ると目の前でトビーは吸血鬼化し、エリトットにつかみかかると同時に太陽の光で炎に包まれ、炎に巻き込まれたエリオットは大火傷を負い、トビーは燃えたまま海に投げ捨てられます。

デメテル号が目的地のイギリスに近づくにつれ、乗組員たちはドラキュラを殺すための会合を開き、船ごと燃やそうと主張するクレメンスだったが、ヴォイチェクはこの船は俺の家だと反対するが、最終的に全員が協力して最後の対決に向けて動き出します。

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エンディングネタバレ「生き残ったのは」

霧の深い夜、船員たちは銃で武装してドラキュラの出現に備えますが、濃い霧の中を自由に飛び回るドラキュラが次々に船員を殺していきます。トビーの死を乗り越えた船長は目の前に現れたドラキュラに立ち向かい十字架を見せつけますがドラキュラは同じることなく船長に襲いかかります。

嵐と雷鳴の中、甲板でドラキュラと対峙します。(ドラキュラは巨大な蝙蝠のような姿)クレメンスに襲いかかる瞬間を狙ってアンナが銃を怪物に打ち込み、怯んだすきに斧で攻撃しますがドラキュラには効きません。

ドラキュラはクレメンスの喉をつかみ邪悪な笑みを浮かべ喉を傷をつけ弄びますが、クレメンスが”お前を恐れない”と伝えると、吸血鬼は何か言葉を発します。その時アンナがマストの縄を切って巨大なマストの間にドラキュラを挟むことに成功します。

クレメンスとアンナは船を飛び出し漂流し、デメテル号はドラキュラをマストに挟んだ状態で冒頭の海岸に座礁します。灯台の乗組員に発見され次々と救助隊が船に向かうと、マストから逃れたドラキュラはどこかに逃げ去ります。

漂流していたアンナは輸血で吸血鬼化が抑えられていたが、徐々に吸血鬼に戻っていくのが分かると伝えます。クレメンスはもう一度輸血すれば良いと伝えますが、それは長引かせるだけでダメだと断るとクレメンスの前で太陽に焼かれて死んでしまいます。

後日、ロンドン。

ドラキュラの痕跡を追ってロンドンのパブにいたクレメンスは、何度も船で聞いた船員同士のノックの音を聞いて戦慄します。振り返るとそこには例のドラゴンのステッキに黒いコートと帽子に身を包み紳士のような姿をしたドラキュラがいました。ドラキュラは彼を見て嘲笑うかのように首筋につけた彼の爪痕を触れるとどこかに消え去ります。クレメンスはドラキュラを追って外に出ると、”この生き物をきっぱりと地獄に送り返すまで休まない”と誓い物語は終了します。

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海外の感想評価 IMDb 6.4/10

7/10
印象的だが、引き延ばしすぎ
今年は2本のドラキュラ映画が劇場公開された。本当にいい時代になったものだ。
この映画には非常に期待していた。船の上でのゴシックホラー映画?黄金の前提だ。そして、その前提をしばしば満たしてくれる。
光り輝くゴージャスな撮影、心を揺さぶるミュージカル・スコア、完璧な演技。さらに、プロダクション・デザインにも感銘を受けた。船はきしみ、それ自体がキャラクターとなり、影には不気味さが潜んでいる。1
脚本は賛否両論だ。脚本は狭いロケーションを見事に活用し、テーマ的な深みも十分で、強烈なキャラクターもいくつか登場する。しかし残念なことに、空疎な登場人物が多く、蛇行した繰り返しの会話シーンが多すぎるため、退屈してしまっている。
また、素晴らしい映像技術が披露されているにもかかわらず、怖さが特に弱いと感じた。予測不能な恐怖はひとつもなかった。
たとえ弱点があったとしても、ぜひこの映画を観てほしい。リスクを冒し、独創的なコンセプトを見せてくれるこのような新鮮な映画を、私たちは見続ける必要がある。

2023年に公開されたもう一つの吸血鬼映画はニコラス・ケイジが吸血鬼の親玉レンフィールド役を演じるコメディホラー『Renfield』と思われます↓

6/10
ドラキュラの世界にユニークな要素を加えた作品だが、何か物足りない。
「ドラキュラ デメテル号最後の航海」(2023年)は、今晩妻と映画館で観た映画だ。ストーリーは、ルーマニアから謎の積荷を積んでロンドンに向かうデメテル号の悪名高い航海を描いている。船の周りで奇妙なことが起こり始めると、乗組員たちは積荷を探り始め、脱出しなければならないこの世のものではない存在について警告する「密航者」を見つける。乗組員たちはその警告を真に受けるのか、それとも船に取り憑いている何者かの犠牲になるのか?
本作の監督は『トロールハンター』のアンドレ・オヴレダルで、主演は『ストレート・アウトタ・コンプトン』のコリー・ホーキンス、『ゲーム・オブ・スローンズ』のリアム・カニンガム、『スーサイド・スクワッド』のデヴィッド・ダストマルキアン、『ゲーム・オブ・スローンズ』のアイスリング・フランシオシ、『ラチェット』のジョン・ジョン・ブリオネス。
このストーリー、設定、特殊効果には多くの可能性があった。プロットはよく設定され、服装や小道具も完璧で、キャストもよく選ばれている。ドラキュラと彼の顔を作るのに使われたCGIは傑出していた。本当に不気味な瞬間がいくつもあり、見応えのあるジャンプ恐怖もある。殺しのシーンは激しく、残忍で、血糊と血しぶきがいい。変身シーンもいい。しかし、この映画は少し長く、エンディングは「好き」ではなかったし、映画全体を通して何かが欠けているような気がして、それが何なのかよく分からなかった。
全体的に、これはドラキュラユニバースに加わったユニークで堅実な作品だが、何か物足りない感じが残り、傑出した作品にはならなかった。

8/10
ホラー監督として過小評価されているオーヴレダルは、古典的な物語に新鮮な解釈を加えることが可能であることを証明している。
今年はホラージャンルにとって、ヒット作もあればハズレ作もあり、浮き沈みの激しい年だった。ありきたりの題材や使い古された題材が氾濫している。この映画は数週間前までほとんどマーケティングされていなかったようだ。この映画は、おなじみのドラキュラを題材にした映画でありながら、そのユニークな演出は時に成功を収め、今年最も本格的なホラー映画といえるかもしれない。
オーヴレダルは、この時点で15年近く内臓に響くようなビジュアルを提供し続けており、明らかに成長し続けている。彼は重苦しく残酷なものに対して非常に鋭い目を持っており、この映画にはそれが大量にある。この時代のもうひとつのドラキュラ物語は際立っていなければならないし、ブラム・ストーカーの原作の1章を基にした19世紀の船上というファンタジックな設定をどう生かしたかは、本当に素晴らしい。ドラキュラそのもののデザインは、おそらく今回の作品の中で私が一番好きな部分だ。見た目は不潔で堕落しており、CGと実技は一流だ。これは最近のこのジャンルに欠けていたものだと思う。古典的なモンスター映画に悪いものはない。俳優陣も、おなじみの顔ぶれで、時代背景と迫力を見事に表現している。
全体的に、この作品は非常に歓迎すべきサプライズであり、一貫性のない今年のホラー作品群に必要な作品だった。この監督が自分の仕事を愛していることは明らかなので、今後も大きな予算が下りるのが待ち遠しい。最初は注目されないかもしれないが、ホラーファンの間で話題になることは間違いない。

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ドラキュラ役の俳優「ハビエル・ボテット」紹介

美しく白い肌をイメージさせるドラキュラですが、本作では異形の怪物の姿として登場しますが中の人を演じているのは俳優の「ハビエル・ボテット」さん。スレンダーマン、MAMA、Itシリーズ、The Mummy、エイリアンコヴェナント、ハリウッド版呪怨、インシディアスシリーズなど、高身長と細身の体格を活かした数々のクリーチャー役に扮することでも有名な名優です。彼の経歴はこちら

まとめと感想「確かに退屈で恐ろしい」

普通に面白い。

ルーマニアからイギリスの航海中に起きた船での惨劇を描いた作品。ブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」は実は何章もあり今作は「7章 デメテル号船長の日誌」を映像化した作品となっています。

ドラキュラのイメージだと太陽と銀と火に弱く、人の血を欲し噛まれた人は眷属になるなど、人々に「吸血鬼とは?」を刷り込んだ小説が原作になっているということもあり、想像した通りの吸血鬼像に想像していなかった、噛まれた人も輸血することで吸血鬼化を遅らせる、華麗に血を吸うのではなく噛みちぎって貪り食べたり、十字架が全く効果がない、普通に無敵に描かれるなど、想像したことのない吸血鬼がちょいちょい描かれるのでワクワクして見ることができました。

が、全体的には少し退屈な展開が続き、今後吸血鬼シリーズを制作することを視野に入れているのか、かなり説明的な場面が多くテンポを阻害したり、屈強な船乗りたちの性格がいまいち掴めないなど感情移入するには何かが物足りないような印象を受けました。

ただし、映像やCG、クリーチャーデザイン、血の量、グロさは美しく見応えがあり、最新技術で描かれた吸血鬼というだけで十分な見る価値があると思います。続編も視野に入れているような終わり方だったのでほぼ無双したドラキュラ相手に次回ではどのような展開になるのかは超興味があります。

日本での公開は2023年9月8日。公式サイト←

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