映画『アビゲイル/Abigail(2024)』物語ラストまでネタバレ。個人的な感想と海外の評価




「予告編を見ない方が面白いぞ!」スクリームシリーズ監督最新ホラー映画『アビゲイル/Abigail』物語をエンディングまでネタバレと海外の評価、そして個人的な視聴後の感想紹介。キャストは「スクリーム」のメリッサ・バレラ、Netflix「マチルダ」のアリーシャ・ウィラーが出演。身代金目的のために誘拐した大富豪の娘を監禁する強盗チームが次々に惨殺されていく恐怖を過激なゴア表現とコミカルなやり取りとテンポで描かれています。

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映画『アビゲイル/Abigail(2024)』物語ラストまでネタバレ

劇場の舞台の上でバレエの練習をしている少女アビゲイル(アリーシャ・ウィアー)を誘拐しようとしている6人の犯罪者たちが様子を伺っている。練習を終えたアビゲイルが執事の運転する車に乗って帰路に着くが、その車にはすでにGPSが取り付けられており、男たちはアビゲイルの自宅を突き止めると、静かに侵入してアビゲイルを眠らせるとアジトに連れて帰る。

ボスの新たな指示

アジトに戻ったチームは、ボスのランバート(ジャンカルロ・エスポジート)にアビゲイルと渡すとランバートはそれぞれコードネームを与えられたジョーイ(メリッサ・バレラ)フランク(ダン・スティーヴンス)サミー(キャサリン・ニュートン)ディーン(アンガス・クラウド)ピーター(ケヴィン・デュランド)、リックルズ(ウィル・キャトレット)の6人に誘拐を無事に成功させたことを褒め、これからアビゲイルの裕福な父親から5000万ドルの身代金を要求し、24時間後には全員で700万ドルずつ分けることを約束する。

そして、今から身代金を手に入れるまでの24時間、アビゲイルの監視と世話をするように6人に指示すると全員の携帯電話を取り上げてアジトの施錠を行い立ち去る。

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アビゲイルの父親とは

アジトに残された6人は酒を飲みながら他愛もない話をしている。ジョーイは元軍医でシングルマザー、フランクは元警官、サミーは金持ちのハッカー、ディーン、ピーターはマフィアの元締?、リックルズは元軍人の狙撃手であることが明かされる。

ジョーイはアビゲイルの様子を見に行き、怯えるアビゲイルと自身の息子を重ね、彼女に優しく接し2人は束の間の絆を深める。ジョーイが部屋を立ち去る間際、アビゲイルは”これから起こることを残念に思う”と囁く。

急に異変に気がついたフランクはアビゲイルに銃を突きつけ、父親が誰なのかを問いただすとアビゲイルが父親はクリストフ・ラザール(マシュー・グード)だと伝えると、フランクの表情は青ざめ1人でアジトを出て行こうとする。仲間たちがフランクの奇行に驚き問い詰めると、フランクはアビゲイルの父ラザールは悪名高い裏社会のマフィアのボスで、フランクは警官時代にラザールを相手にした仕事で、 “バルデス “と呼ばれるラザールの暗殺者にチームメイト4人を殺された過去を伝え、逆に命が危険でこの仕事は割に合わないと伝えるが、皆になだめられ渋々アジトに残る。

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1人目の犠牲者

暇を持て余し地下室に降りたディーンは、何者かに襲われて叫び声を上げる。声を聞いたサミーが地下室に向かうと、ダイニングテーブルに座ったディーンの体から離れた首を発見する。

集まった5人はこの中にラザールの殺し屋バルデスがいて、身代金を独り占めするため全員を始末しようとしているのではないかと疑心暗鬼に陥るが、5人は邸宅から出る方法を探そうと周囲を開始する。

玄関の巨大な扉は鉄の柵で施錠され、セキュリティーが発動し全ての窓は鉄で塞がれてしまっていた。ジョーイが目を離した隙にリックルスは首を引き裂かれて殺されてしまう。

ジョーイはそこにいなかったフランクが犯人だと決めつけ銃を突きつけるが、フランクは冷静で、犯人は俺たちではなくアビゲイルではないかと伝え、アビゲイルを殺すべきだと提案する。

脳筋のピーターはアビゲイルに銃を突きつけ殺そうとするがジョーイに阻止されてしまう。フランクも遅れて登場しジョーイと争っている最中に、突然アビゲイルは手錠をあっさり外してピーターに襲いかかってくる。フランクはアビゲイルの眉間に銃弾を撃ち込み撃退するも、アビゲイルはすぐに起き上がり部屋を立ち去る。

アビゲイルの正体

アビゲイルの正体が吸血鬼だと気がついたチームは、吸血鬼が苦手とされている、木の杭、にんにく、十字架を準備すると、部屋でディーンの死体と踊っているアビゲイルに立ち向かう。

しかしにんにくを突きつけるサミーをアビゲイルは難なくぶっ飛ばし皮肉を込めて目の前でニンニクの香りを嗅ぐ。次にピーターに襲いかかったアビゲイルは十字架のネックレスを奪ってピーターの胸を刺しまくる。用意した対策が全く意味をなさないことに気づいた一向は一時撤退する。

屋敷を探索中、サミーはこの屋敷で犠牲になった死体のプールに落ちてチームが分断したタイミングでアビゲイルが襲いかかってくる。サミーが再び襲われ腕を噛まれ、フランクが殺されそうになるが、ピーターが全体重で床に押さえつけた隙にジョーイがアビゲイルを誘拐したときに使った睡眠薬を注射してアビゲイルを眠らせることに成功する。

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チームの本当の役割

チームはアビゲイルを鉄の牢屋に閉じ込めたあと、アビゲイルは目を覚ます。

サミーは吸血鬼に噛まれたら私も吸血鬼になるのかと質問するが「たぶんね」と言われ嘆く。形勢逆転したフランクはアビゲイルを脅すが、アビゲイルが突然チーム全員の本名と隠された過去を話し始め全員が驚いていると、続けてあなたのボスのランバートはラザールに仕えていること、そして6人は最初からアビゲイルの食料としてここに連れてこられていることを伝える。

ジョーイはアビゲイルに、アビゲイルは父の愛のためにこんなことをしているのか?と尋ねるも、アビゲイルはラザールに愛されたことはないと言い、続けて「食べ物で遊ぶのも好き」と言う。

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吸血鬼に対抗するには

フランクはアビゲイルの監視を任され、アビゲイルがフランクを懐柔しようと話しかけるがフランクが断るとアビゲイルは笑いながら鉄の扉を破壊してフランクに噛みつこうとする。ジョーイが咄嗟に背後の塞がれた窓を割ってアビゲイルの腕に日光を当てると、日光に当てられた部分が破裂してアビゲイルは痛みに悶える。

ジョーイはフランクを助け出し唯一日光が当たるホールに集まりなんとか脱出しようとする。この時サミーは日光に触れて問題ないことを皆にアピールして安心していたが、一向が捜索をしている最中、サミーの噛まれた腕の傷がみるみる治癒していくと、サミーは突然アビゲイルがサミーの体を乗っ取ると、ピーターの首を食いちぎって血を啜り殺す。

アビゲイルはそのままサミーの体を乗っ取り、操り人形のように操ってジョーイとフランクに襲いかかるが、ホールの光を鏡で反射させてサミーに当てた途端サミーの体は爆破四散してしまう。

サミーが死ぬと突如書棚の隠し扉が開き、2人が奥に進むと屋敷の警備室でランバートが待っていた。フランクが拳を振り上げるとランバートは2人に牙を見せつけ自身も吸血鬼であることを伝え、話を聞けと言う。

するとランバートはサラザールに仕えているが、サラザールとアビゲイルを殺して乗っ取るためにフランクにも吸血鬼になってもらいたいと提案する。少し考えたフランクは提案を受け入れランバートに噛まれたあとランバートの血を飲まされる。

しばらく苦しんだフランクは吸血鬼となるが、ランバートがジョーイも吸血しようと振り向いた隙に背後から木のくいで心臓を突き刺しランバートを殺し、フランクはこの機会にサラザールの帝国も乗っ取るつもりらしい。

エンディングネタバレ

騒ぎを聞きつけたアビゲイルが警備室に現れフランクに襲いかかるが、フランクは逆にアビゲイルの首に噛みつき血を飲んだことでさらに強くなる。

アビゲイルがジョーイを助け2人でフランクに挑むが、フランクはやたら強くアビゲイルもジョーイも簡単に倒されてしまう。

フランクはジョーイに噛みつき、ジョーイを操ってアビゲイルを殺させようとするが、ジョーイは洗脳に抗いフランクに反撃する。吸血鬼化したジョーイとアビゲイルでフランクを圧倒しフランクの心臓に木のくいを突き刺して殺すことに成功する。

アビゲイルと握手をしたジョーイは家に帰ろうと扉に手をかけるが、そこにアビゲイルの父ラザール(マシュー・グード)が現れジョーイに襲いかかる間にアビゲイルが割って入り、ジョーイがフランクから救ってくれたことをラザールに告げラザールはジョーイの生存を許可しジョーイは無事に屋敷を脱出する。

ジョーイが車に乗り込み息子を探しに走り出すシーンで物語は終了する。

この映画はアンガス・クラウドに捧げられている。

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海外の評価

  1. 予告編は見ないで!
    予告編を見ると、映画『アビゲイル』の重要なツイストが明かされてしまいます。予告編が本編の楽しみを奪うのは残念ですが、映画自体は予想外の展開が多く、アリシア・ウィアの演技も見事です。価格が高いと感じるかもしれませんが、内容の質を考えれば納得の価値はあります。
  2. アビゲイル、圧倒的な成功!
    この映画は、シンプルながらも引き込まれるプレミスからスタートします。誘拐された少女が予想外の力を持っていることが徐々に明らかになり、犯罪者たちは一致団結しなければなりません。アリシャ・ウィアの演技がこの映画を特別なものにしており、その怖さと魅力が完璧に融合しています。
  3. 近寄るな、小さなダンサー!
    最初はありきたりな設定かもしれませんが、『アビゲイル』は観客を楽しませるためのゴアとユーモアが満載です。伝統的なバンパイア像を覆す新しい怪物のビジュアルが魅力的で、アリシャ・ウィアの演技がさらに映画を際立たせています。
  4. アリシャ
    映画『アビゲイル』は、他の多くの映画と同様の要素を含んでいるものの、見事に独自の魅力を展開しています。特にアリシャ・ウィアの演技は、この映画の中心となっており、彼女の才能が光っています。予告編を見ずに視聴することで、より楽しめるでしょう。
  5. 楽しい映画、見る価値あり
    『アビゲイル』は、クラシックなバンパイア映画の楽しさを現代に蘇らせます。プロットとキャラクターは一見ありきたりですが、情熱的な演出と古典への敬意が感じられ、非常に楽しい90分間を提供しています。

IMDbレビューを要約して紹介

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まとめと感想「ミーガンよりも面白い」

予告は見ない方が良いタイプの映画。

予告ではバレエダンサーの姿をした少女が豹変して襲いかかるシーンがガッツリ映し出されているが、映画の中では中盤までアビゲイルの本性は隠され、仲間を殺す黒幕がこの中にいると疑心暗鬼になっているシーンを楽しむようにできているため、最初から誘拐した女の子は吸血鬼なんだよなーって知っていると面白さが少し減るかも。

予告編を見てしまい子供が大人に襲いかかるなんて「ミーガン」で十分と思ってしまったあなたへ。

期待しすぎた挙句に予告編以上の演出やアクションが全くなかったミーガンに対し、アビゲイルはミーガンよりもゴア表現はマシマシで血もたっぷり。何より怪物vs人間のアクションシーンがこれでもかと盛り込まれているため、ミーガンで物足りないと感じ、あの映画に望んだもの全てがアビゲイルで応えてくれているため、アビゲイルの方がびっくりするほど良作であるとお勧めする。

ミーガンは表情が乏しいアンドロイドとして恐怖感を煽ってきたが、アビゲイル役のアリーシャ・ウィアーは逆に無邪気で残酷な吸血鬼として表情豊かで子供とは思えない残酷な行動のギャップで我々を魅了してくれる。彼女の演技力は正直言って他のキャストを喰ってしまうほど素晴らしいため、演技や演出面でもアビゲイルはミーガンを上回っている。特に白鳥の湖の音楽に合わせて首無し死体と一緒に踊るシーンは本作随一の魅力的で刺激的だった。血を吸ったであろうアビゲイルの口周りは血まみれで、死体の手を取り自らの顔に当てながらうっとりと恋する乙女のような表情を見せるのだがめちゃくちゃ美しく見惚れてしまうほどだ。

っていうか彼女、ネットフリックスの「マチルダ・ザ・ミュージカル」のマチルダ役の子だったんだ・・・知らんかった。

もちろん、スクリーム最新作から主役の座を引き摺り下ろされたメリッサ・バレラは本作でめっちゃくちゃ活躍しているので安心してほしい。彼女がホラー映画に出てくれるだけで全体が締まって質が上がるので今後もめちゃ活躍してほしい。

ほんの少しだけ悪い点を言うならエンディングかな。

サラザール、散々恐怖の黒幕と言われ、エンデンディングでまさかの登場。

しかもその様相は私たちのイメージを遥かに上回る強烈で美しくも恐ろしいビジュアルで、期待を裏切ってくれた。しかし、サラザールはほんの少しだけ喋るだけで終わってしまったのが残念で仕方がない。

あの顔であの物腰、ジョーイがあまりの恐怖に顔を引き攣らせたのも納得で、この男がさらにこの物語を引っ掻き回してくれるんだ!と期待させておきながら、あっさりエンディングを迎えてしまったので超もったいないと感じた。いや、マジで、アビゲイルの父親、吸血鬼のラスボスに相応しい男があんなモブ扱いなのは悲しい。

マット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレットの2人と言えば「スクリーム(2022)」「スクリーム6(2023)」そして日本では劇場未公開ながら人気の「レディ・オア・ノット」の監督として有名。

言われてみれば本作「アビゲイル」はレディ・オア・ノットの屋敷内で繰り広げられる殺し合い、スクリームのちょっと仲間内のミステリー、監督特有のキャラ同士のコミカルなやり取りなどなど、今まで監督してきた作品の集大成のような作品に仕上がっている。

吸血鬼の演出は皮肉たっぷりに描かれていて最高に笑った。劇中チームが用意したニンニクの匂いを楽しみ、十字架は奪われて逆に武器にされる。しかし木の杭を心臓に突き立てられたり、日光を浴びると一瞬で爆散してしまったりと弱点を突かれると超絶弱かったりと結構いい感じで面白い。特に日光を一瞬でも浴びると爆散しちまう弱さは、夜の無敵モードと相反している感じも好み。

非の打ちどころのない作品とは言わないが、良作ミステリーアクションホラーであり、満足して映画館を出ることができた。

話変わるけどさ、NetflixのREBEL MOONくそつまらなくね?

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