映画『IT LIVES INSIDE』物語ネタバレと海外の感想評価まとめ




「ヒンドゥーの悪魔が女子高生を襲う」映画『IT LIVES INSIDE(2023)』物語結末エンディングまでネタバレと海外の感想評価、そして映画の基本情報まで幅広く紹介。アメリカでインド神話の悪魔が放たれたら何が起きるのか?今作が初長編映画監督のビシャル・ウッダが放つ今後が楽しみなホラー映画です。

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映画の基本情報:

  • タイトル: IT LIVES INSIDE
  • ジャンル: ドラマ、ホラー、スリラー
  • 上映時間: 1時間39分
  • 監督: ビシャル・ドゥッタ (Bishal Dutta)
  • 主要キャスト: メーガン・スリ (Megan Suri)、ニール・バジワ (Neeru Bajwa)、モハナ・クリシュナン (Mohana Krishnan)

映画のあらすじ:

インド系アメリカ人のティーンエイジャーが彼女の文化的アイデンティティに苦しむ中、かつての親友との関係が悪化。その過程で、彼女は知らず知らずのうちに悪魔的な存在を解放してしまいます。この悪魔は、彼女の周りの人々に影響を及ぼしていく。

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映画タイトルの意味:

『IT LIVES INSIDE』というタイトルは、 直訳すると『内部に潜むもの』となります。映画の中で悪魔的な存在が主人公の内部に宿ることを示唆しています。

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スタッフ:

  • 監督: ビシャル・ドゥッタ (Bishal Dutta)
  • 脚本: ビシャル・ドゥッタ (Bishal Dutta)、アシシュ・メータ (Ashish Mehta)
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キャスト:

  • メーガン・スリ (Megan Suri) – Samidha役
  • ニール・バジワ (Neeru Bajwa) – Poorna役
  • モハナ・クリシュナン (Mohana Krishnan) – Tamira役
  • 他多数
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監督のプロフィール:

ビシャル・ドゥッタ (Bishal Dutta)は、この映画での監督デビューを果たしました。

ビシャール・ダッタは受賞歴のある監督である。これまでに19本の短編映画を監督し、イタリア、カナダ、フランスなど世界各地の映画祭で上映された。ビシャール自身、シリコン・ビーチ映画祭を含む様々な国際映画祭で6つの最優秀監督賞を受賞している。最新の短編映画『Life in Color』は、2018年カンヌ国際映画祭のアメリカン・パビリオン新進映画監督ショーケースに正式出品されている。

短編映画『INFERNO』
あらすじ:とにかく悪夢の怪物から逃げ続ける。
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その他、ミュージック・ビデオや放送コマーシャルなど、あらゆるジャンルや形態のメディアを監督してきただけでなく、ビシャールは名門カリフォルニア大学バークレー校で演出の講義を行っている。

評価とレビュー:

映画はIMDbで5.6の評価を受けており、一部の観客は映画のホラー要素がPG-13の評価に制約されていると感じています。しかし、映画の中には驚くべきシーンもあり、多くの観客がこの映画を楽しんでいます。

受賞歴

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【シッチェス – カタルーニャ国際映画祭】
・2023 コンペティション部門ノミネート
・最優秀作品賞

【ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭】
・2023 ナルシス賞ノミネート
・最優秀長編映画賞

【SXSW映画祭】
・2023年 観客賞受賞

公開情報:

『IT LIVES INSIDE』は、2023年9月22日にアメリカで公開されました。日本での公開日や上映劇場、ストリーミング配信情報は現時点で不明です。

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映画『IT LIVES INSIDE』物語ネタバレ

深夜、暗い家の中で、男性が何者かと争う声が聞こえ、床に倒れている男性の手からは黒い瓶が転がり落ちます。

ティーンエイジャーのサミダ”サム”(ミーガン・スリ)は母ポーラーナ(ニール・バジュワ)イネーシュ(ヴィク・サヘイ)と平和に暮らしています。仲の良い一家ですが、母ポーラーナはインドの伝統を軽んじて西洋文化に染まっていくことに少しだけ嫌悪感を持っているように見えますが、サミダに、今度のプージャ(ヒンディー教の礼拝、お祭り、祈祷のこと)料理を手伝ってほしいと頼みますが、サミダは聞き流しながら学校に登校します。

インドの西洋化

学校では、サミダは周囲とはよく馴染めており、担任のジョイス先生(ベティ・ガブリエル)と仲良くして、クラスメートのイケメンラス(ゲイジ・マーシュ)に片思いしている普通のティーンエイジャーの様子が描かれています。遅れて教室に入ってきたタミラ(モハナ・クリシュナン)は、大事そうに黒いガラス瓶を両手で持ちながら、虚ろな表情で独り言を言い、何日も寝ていないような外見で登場します。サミダとタミラは、かつて親友でしたがある出来事を境に決別した過去があります。

夜、タミラは冒頭の青年の家に向かうと黒い瓶の蓋を開け暗闇の中、リュックの中から動物の死骸を取り出して瓶の中に入れています。その様子は恐怖に怯えているように見えます。

翌日、サミダの前に黒い瓶を持ったタミラが現れ、この瓶を廃屋で見つけて以来ずっと何かに命令され続けており、恐ろしくてたまらないとサミダに相談してきます。しかしサミダはそんなものを持っているから夢みがちになるのだと瓶をはたき落として地面に落ちた瓶は粉々になり中に入っていた黒いチリのようなものが辺りに広がります。

落下した瓶を見たタミラは恐怖に顔を歪めて”どうしよう、どうしよう”と呟きながら慌てて立ち去ります。「KC」と書かれた本を拾ったサミダはタミラを追いかけますが、何かがタミラの髪を引っ張りどこかに連れ去っていくのでした。

タミラの母親が警察に捜索願を出して周辺を探し回っていますがタミラは見つかりません。その頃、別のどこかで監禁されたタミラの腕を目に見えない”壺の実体”が腕に噛み付き、タミラは恐怖に泣き叫びます。

ヒンドゥーの悪魔

後日、サミダはヒンドゥー教のプージャに出席し、そこでタミラのために祈りを捧げている間、出席者の女性が”タミラとチュダリー家”のことを話しているのを耳にします。サミダは父イネーシュにチュダリー家について尋ね、チュダリー家の将来有望と言われていた長男のカランが原因不明の死を遂げた話をしてくれました。ご近所さんの死とタミラ失踪、サミダはタミラが残した謎の本を読み解くことにします。

タミラが持っていたのは、”カランの本”で、中には恐ろしい幽霊のイラスト、そしてインクで滲んだ文字と謎の数字の羅列が書かれているだけで全く意味が分かりませんでした。

その夜、近所のクラスメートたちが開催しているパーティに参加します。ラスとも出会い少しだけ嫌なことを忘れて楽しんだあと、ラスの車の中で、タミラのことや拾ったカランの本を見せ、興味を持ったラスと一緒に例のチュダリーの家(タミラが壺を見つけた家)に向かうのでした。

二人はチェダリー家の屋敷に忍び込み探索をして、カランの本に描かれていた数字のような髑髏のような異様なイラストが壁一面に描かれているのを見つけます。そこで警察のサイレンが聞こえたため二人は屋敷を飛び出しますが、その日以来、サミダは悪夢に悩まされるようになります。

悪魔”ピシャーチ”

翌日、サミダは母ポーラーナからプージャを途中離席したことを咎められ、二人は喧嘩します。彼女はラスに会いに行き、高校に入るまでタミラと親友だったこと、二人共インド人で、周囲が偏見や好奇の目で見ているような気がしてしまい、インドの伝統からも何もかもが嫌だと伝えます。悩みを聞いたラスがサミダにキスしていいか尋ね、彼女はそれを許してキスをします。いい感じに見えましたが、ラスがおもむろに大麻を吸い出し、サミダも一緒に吸うのでした。

すると、近くの廃屋から自分の名前を呼ぶ声が聞こえたような気がして廃屋に入った途端、何かが庭にいたラスに襲いかかり、見えない牙が彼の首に突き刺さりサミダの目の前でラスは絶命します。警察の事情聴取を終えたサミダが家に戻ると、両親が自分について口論しているのを耳にしながら部屋に戻ります。その夜、閉じ込められたタミラの幻と、自分が見えない怪物に襲われる幻覚を見ます。

両親はサミダに昨日の話を聞きたそうでしたがサミダは無視して学校に向かいます。学校で、担任のジョイスが心配して声をかけてくれます。サミダは今までの事情を説明しますが、話の最中に何かの視線を感じたサミダは怯えて立ち去ってしまいます。

後日、ジョイスはサミダの見た絵を調べてくれて、本に書かれていたのは”ピシャーチ”と呼ばれ、負のエネルギーと人肉を好む悪魔で、恐らくタミラの黒い瓶に封印されていたが、壊したことで封印が解けただろうと調査結果を教えてくれるのでした。

帰宅したサミダはついにポーラーナに涙を流しながら相談します。チュダリー家、タミラを不幸にした悪魔ピシャーチについて尋ねると、ポーラーナはピジャッハはネガティブなエネルギーを糧とし、狙った獲物を孤独にさせ無防備になるまで、邪魔な周囲の親しい人を排除してくるのだと言います。さらに悪魔を退治するためには、供物を捧げピシャーチを現世に呼び出す必要があると説明します。その頃、学校にいたジョイスはピシャーチに襲われます。

エンディング結末ネタバレ

サミダとポーラーナはピシャーチを召喚する儀式のため、供物となる料理や食材を準備した後、二人は伝統的なヒンドゥー教の服装に着替えて準備をします。準備を終えると父イナーシュが家に戻ります。帰宅を合図に目に見えないピシャーチはイナーシュに襲いかかります。ポーラーナは恐怖に震えながらも悪魔に向かって準備した供物を見せますが、悪魔は供物を拒絶し二人に襲い掛かろうとしますが、サミダとポーラーナが祈りの言葉を唱えたことで、悪魔は家から飛び出していきます。

悪魔はどこに向かったのか?サミダは悪夢で見たチュダリー家に侵入すると、すぐに悪魔に襲われますが、追い込まれたのは夢で見た部屋で、そこにはタミラが囚われて眠っていました。扉を破壊して入ってきた悪魔を相手に、ジョイスの言葉を思い出したサミダは、自分を悪魔を封じ込める器として決意し呪文を唱えて悪魔を受け入れ封印に成功します。

1年後、サミダは両親(2人とも生きている)、それにタミラとジョイス(これも生きている)を招いてヒンディーの神様にお祈りを捧げた後、皆で夕食を取っています。彼らはピシャーチが彼女の中にいることを知っているので彼女の言動全てに注目して皆で支え合おうとしている様子が描かれます。サミダとタミラは和解して外に出て別れを告げた後、悪魔を受け入れたサミダは苦悩の表情で涙を流したところで物語は終了します。

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海外の感想評価 IMDb 5.3/10

4/10
弱い。なぜPG-13なのか?
ストーリーが進み、怖いものが出てくるまでに長い時間がかかる。盛り上がったとしても、中盤のワンシーンを除けば、かなり物足りない。そのシーンの後、私はこの映画に対して軽い好感を持った。しかし、第3幕と結末には大きな失望を覚えた。そして、この映画は全体的にホラーというジャンルの中では平凡な感じがする。
ホラー要素が弱く感じる理由のひとつは、PG-13というレーティングにある。もし規制がなければ、ショッキングなシーンもあっただろう。限界に挑戦したり、クリエイティブな見せ方をしたりと、きちんとした仕事をすることもある。しかし、十分ではなく、我慢しているように感じられる。
良い要素もある。これが好きな人もいるだろう。ただ、私には合わなかった。スマイル』のかなり抑制された悪いバージョンを思い出させた。代わりにそちらを観てください。

6/10
まともだが、特別なものになったかもしれない。
冒頭のシーンは鬼気迫るものがあり、この映画が潜在的に持っているものを垣間見せるもので、映画について全く知らなかった私はすぐに興奮した。意外なことに、残酷さに飛び込むのに時間はかからなかったし、満員の劇場ではジャンプ恐怖が望ましい効果をもたらした。この映画の文化的背景はユニークで、インド神話は通常のハリウッドホラーとは一線を画していた。
手に汗握るような雰囲気を作り出した点では素晴らしいと思うが、それを実現するにはやや物足りなかった。核心部分では新鮮な息吹を感じたが、一旦ノリをつかむと、より定型的なプロットをたどり始め、オリジナリティが失われてしまった。いくつかの筋書きはつじつま合わせのように感じられた。
登場人物のつながりがあまり強くなく、彼らをあまり好きになれなかった。冒頭のタミラのキャラクターにもっと焦点を当てればよかった。エンディングは、まだいいのだが、私には物足りなく感じた。私がこの映画で一番好きな部分は何かと考えたとき、それは間違いなく、グロ描写から逃げない、手に汗握る冒頭のシーンだった。もっと激しい、スラッシャーのような展開を期待していたのだが、それは実現しなかった。クライマックスも私の期待には応えられなかった。初見としては価値があるが、リプレイバリューは疑わしい。
この映画には大きな欠点はなく、むしろ小さな不完全さがある。全体的には楽しめたが、未開拓の可能性を秘めていたと思う。監督デビュー作だからかもしれないが、それでも初監督作品としてはかなり評価できる。

5/10
惜しい
インド系アメリカ人のティーンエイジャー、サミダ(ミーガン・スリ)は学校の友達に溶け込みたいが、母親は彼女がインドのルーツを無視することを望んでいない。自分の文化的アイデンティティに悩む中、サミダは知らず知らずのうちに人間を喰らう悪魔の精霊ピシャッハを解き放ってしまう。自分が解き放った悪を倒すためには、母親の助けを借りてインドの伝統を受け入れなければならない。
演技は賞賛に値するし(主演のスーリがいい仕事をしている)、技術的にも洗練されているが、怖いことが起きるとすぐにカットするという決定が、ホラーとしての効果を減じている。また、ピシャーチを見せたがらないこと(映画の大部分では見えないままだが、ようやく見ることができたときには実際かなり不気味だ)、ゴア描写が少ないこと(殺しは驚くほど控えめだ)もそうだ。

まとめと感想

ホラー映画としては50点ぐらい。

映像は綺麗だし、音楽はダイナミックで迫力があって恐怖心を煽る効果は抜群だった。この二つに限っては予算がハリウッドなのかな?と思うぐらい豪華に感じた。でも全体的にはそれだけかな。

インドネシア映画の「女神の継承」とか台湾の傑作ホラー「呪詛」に続いて、アメリカに住むインドの文化を軽んじている女子高生が主役の映画、一体どんなインド文化や神話を楽しませてくれるのかとワクワクしただけに、全体的にホラー好きのお腹を満たすようなインドなオカルト要素が弱かったのが一つ。唯一のインドっぽさはプージャと呼ばれる仲間が集まって祈祷をするシーンと、最後の悪魔を呼び寄せるために料理を供物として振る舞ったシーンぐらいかな。どうせならもっと霊幻道士ぐらいザ・インドの武器みたいなのを取り出して殺すとかすれば良いのに、ただのアメリカ在住のインド系アメリカ人ティーンエイジャーのホラー映画なだけだった。

もう一つは最後の最後までインドの悪魔ピシャーチの姿を出さなかったこと。冒頭から現世にいる人間たちを引き裂き食い殺すシーンが目白押しなのに、姿が見えない悪魔なため被害者が勝手に吹っ飛ぶだけで全く迫力は無く。結局最後の最後に顕現したんだけど、エイリアン1よりも姿を見せないままなんか決着がついてしまったのも気になる。さらに襲われて死んだのはラスだけ、教師、親友、両親はなんで生かされたんだろうか。とか色々P G-13指定の割には血や傷、ゴア表現は幼稚園レベルで目を背けるようなものは一切なかったのも肩透かしの一つ。

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