映画『マッドゴッド/Mad God(2022)』物語エンディングまでネタバレと感想「全ての映画好きに全力で勧める」

「万人向けではないが宇宙で最も優れたこの映画を死ぬまでに観るべきだ」映画『マッドゴッド/Mad God(2022)』ネタバレと感想。世界が熱狂した制作期間30年の狂気が作り上げたこの映画はまさに悪夢と狂気を具現化した作品と言える。しかし卓越した技術で生み出された神域のストップモーションで描かれる悪夢は神々しいレベルである。生まれたからには見るべきだ、一度は。

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映画『マッドゴッド/Mad God(2022)』あらすじ

世界屈指のストップモーションアニメーター、フィル・ティペットの無意識のうちに生み出された原初的な恐怖から生み出された、拷問された魂、荒廃した都市、惨めな怪物の悪夢の地下世界をアサシンは旅していく。

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映画『マッドゴッド/Mad God(2022)』日本公開日について

現時点ではこの神映画が日本で上映される情報は出てきていません。同じストップモーションで軽いグロもある「ジャンクヘッド」をあっさり超えるこんなグロテスクな「マッドゴッド」は有料配信以外では無理だろうとは思う。が、映画好きなら絶対に見て欲しいと思う。

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映画『マッドゴッド/Mad God(2022)』物語エンディングまでネタバレ

過去

バベルの塔の頂上に現れた男は神々の怒りを買い雷に打たれ、世界は暗黒に包まれていく。タイトルコール「MADGOD」が映し出された後、聖書?26-27章に書き記されている神がモーセにイスラエルの民がその掟に背いた場合に下される呪いについて語った部分のようだ。

地獄の地下世界へ

第一次世界大戦の頃の古いレトロなジャケットとガスマスクに身を包んだ謎の人物、通称“アサシン“が深海に潜るような厳重なポッドに乗り込むと何万メートルもの深い旅をして廃墟と化した地獄の世界に降り立つところから物語は始まる。

地下世界の最底辺に降り立つと足元にはアサシンの身長から推測すると5cm程度の身長のドワーフ二人がいい争いをしている。が、アサシンは見えていないのだろう二人とも踏み潰すと地図を取り出し行き先を確認しているようだ。

かつて荒廃した地下世界の街を歩いていると、唯一明かりの付いていた建物に住んでいる謎の巨大生物によって下半身が尻尾に変化した人間もどきを捕食しているシーンを目の当たりにする。アサシンは彼の目から逃れさらに地下に潜る。

実験施設だろうか、アレフ(所ジョージが声優やってた)にそっくりな生物が捕獲されこちらを見て助けて欲しそうに懇願する、その横で古いプラスチックの女型の人形が自慰行為の真似事をしている、アレフが何か何かを叫ぶが扉が閉ざされ悲鳴も掻き消されてしまう。ここはなんだ?

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クローン地獄

そこは体長50mを超す20人を超す巨人たちが椅子の上に囚われ頭をすっぽりと覆うヘルメットに電気を流されて悶え苦しんでいた。椅子の中央は穴が空いており巨人たちが苦しみのあまり垂れ流す汚物がさらに地下に落ちる仕組みになっていた・・・。

アサシンが地下に続くエレベーターに乗ると、巨人たちから垂れ流された汚物を一心不乱に貪り食う機械と生物が融合した巨大生物に出くわす。巨人はこちらに一瞥をくれるが懸命に汚物を飲むことを止めることはなかった。

さらに降りていく。

そこには謎の機械が顔のない人間のようなクローンを永遠と作り続けていた。生み出されたクローンたちは自動で何かを作る機械の清掃と管理を永遠と奴隷のように操作するか、ゴミのように機械に潰されるか、不注意で死ぬだけの昆虫のような暮らしをしている。アサシンがその様子を眺めていると、この理不尽な都市では不気味な二足歩行で醜く爛れた脂肪と巨大な口を持つ、赤ん坊のような声で話す怪物によって支配されていた。彼らは一方的に生み出され一方的に蹂躙されるための存在のようだ、また一人のクローンが戯れに殺されている場面を見ながらアサシンは地下に降りる階段を降りていく。

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地獄の外科医

アサシンは地下に続く階段を降りていく。

そこは薄暗い洞窟のような暗黒世界だった。ぬかるむ別の地獄世界を歩いていくと山積みにされたスーツケースの丘の横に座り込むと、持ってきたスーツケースを取り出し中に入っていた時限爆弾を作動させるが背後から機械仕掛けの怪物に攫われてしまう。残された時限爆弾の針は残り1秒で故障してしまう。

場所は変わって劇場のような場所でアサシンはテーブルに縛り付けられ、大勢の群衆の前で装備を剥ぎ取られ裸にされ病院のような刑務所で縛り付けられてしまう。充血した眼だけで周囲を見渡すと自分の体は包帯でぐるぐる巻きにされており何かの手術をしたのか血だらけの器具が横に、体から血を抜いたのか血液パックと謎の液体も繋げられている。

その後、外科医が看護婦(どちらも生身の人間が演じている)を連れて現れると、アサシンの腹部を切り裂き肋骨を切り開くと次々に内臓を取り出し両腕を深く潜り込ませるとなぜか血だらけの宝石や書類が出てきて床に投げ出されていく、しばらく臓物や宝石を取り出すと外科医は目的のものを見つけたようだ。それは、奇妙な、赤子のように泣き叫ぶ脊椎のような生物(エイリアンの幼体に似ている)で外科医はそれを看護婦に渡し、看護婦はそれを毛布にくるみ立ち去る。

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地獄の地上から

残った外科医はアサシンの頭に穴を開けると深々と鋼鉄のケーブルを入れアサシンの脳とテレビを接続する。スイッチを入れるとテレビにはアサシンの記憶なのか、地上世界が映し出される。そこには地上世界で生きるアサシンと似た服装の住民たちが力を合わせて何かをおこなっていた。

その様子を見ていたラストマンと呼ばれる男(アレックス・コックス)が異形の魔女が作った地図(何かを目指すためのルートが描かれているが目的は不明)を手にすると。多くの兵士が見守る中、選ばれたアサシンに地図を渡すと、冒頭でアサシンが乗ったポッドのボタンを押して彼を地獄の地下世界に下降させる。ポッドが降下した後アナログな計器の並ぶ管制室で彼の効果を見守るのだった。

最初のアサシンとは違う場所に降りた“別のアサシン“はスーツケースを持ち地図を見て自分が進む道を確認し徒歩、バイク、ジープと乗り継ぎながら、地獄の住民たちの生態を横目に進み続ける。地図に従って軍需工場、大量の首が串刺しになった墓地、今もなお互いに闘い続ける戦場、荒廃した荒野のあちこちで巨大な竜巻や爆発によるキノコ雲が見える地獄のような場所を通り抜けると四角い螺旋状の車道を危なげに降りていくのだった。

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エンディングネタバレ「地獄と輪廻」

その様子をテレビで見ていた外科医はテレビを消す。

看護婦がアサシンから取り出した謎の赤子を厳重に封鎖されていた巨大な扉の前に連れていくと、目の前で扉が開く、奥から現れた幽霊のように浮遊する機械生物に赤ん坊を渡す。渡し終えた看護婦は近くの彼女のベッドで眠りにつく。

機械生物は泣き叫ぶ赤子を連れてどこかに向かう、巨大な石像、ミノタウロスの門番のいる門を通り、地下に地下に進み続ける。

場面は変わって錬金術師の男が地下世界で巨大な猿の仕事を管理、瓶の小さな世界に住む生き物にの餌を与え、その生物を別の醜悪な生き物に捕食させ笑っていた。部屋の中にはさまざまな実験用具が所狭しと並べられており、望遠鏡を除くと遠くの方で核爆発のような巨大な爆発を眺めると部屋の掃除を始める、一瞬だったがアサシンの持っていた地図が丸めて大量に置かれていたことから、何人ものアサシンを殺して奪っていることが推測される、そして赤子を抱えた機械生物が到着すると、錬金術師は赤子を機械で押し潰し液体にすると謎の装置を通して黄金を生み出す。

黄金を粉々にして機械生物に渡すと、巨大な窓を開くとそこに向かってその粉を撒く。

すると暗黒に爆発が生まれ、そこに新しい宇宙が創造され、星、そして惑星が、その惑星は恐るべき速さで進化し生命が誕生する。進化は続き、文明が生まれ、そして争いが起き、自らの手で爆発物を起き自己破壊をする人間たち、無から生み出された生命は再び自滅と破滅を繰り返すサイクルを観測する。

そして、誰もいなくなった錬金術師の部屋で時間が過ぎていく様子が描かれ、アサシンの設置した時限爆弾の時計が作動すると映画は終了する。

海外の感想評価 IMDb 6.8/10「万人受けしないがアカデミー賞を」

7/10
奇怪でグロテスクなポストアポカリプスのストップモーション
なんと、この作品の制作は1987年に始まり、完成までに30年以上もの歳月を費やしたのだ!それだけでこのストップモーションは検討に値する作品であることがわかる。しかし、それ以外に見る価値があるのだろうか?しかし、これは万人向けの映画ではありません。セリフがないため、画面上の出来事は映像と音だけで推進され、何がなぜ起こっているのかを把握するのは正直言って容易ではありません。その上、映像や出来事の多くがグロテスクなものなので、敏感な方は注意が必要です。この点を考慮すると、この黙示録的なファンタジー世界での出来事は、奇妙で不快なものが好きな人が見るのがベストだろう。映像は非常に印象的で、よくあることだが、これは本当に即席のカルト映画のように感じられる稀有な作品のひとつである。左巻きのアニメファンなら大喜びするはず。

8/10
目を灼けろ
フィル・ティペットが誰なのか、説明する必要はないだろう。スター・ウォーズのミニチュアチェスのシーンからロボコップのED-209、スターシップ・トゥルーパーズのエイリアン、ウィローとドラゴンスレイヤーのドラゴンまで、あらゆるアニメーションを手がけたアーティストである。彼は30年もの間、”狂気の神 “と呼ばれる仕事を続けてきたが、その甲斐はあったと言えるだろう。
ある暗殺者が、急速に崩壊していく地図に従って荒廃した世界を探索し、無法地帯のミュータントワールドを通り、怪物のような幼児が指揮する顔のないドローンに従います。ついにターゲットを見つけたものの、それは不発に終わり、彼の人生のミッションは台無しになり、彼は捕らえられる。そして、この映画は、戦争、破壊、創造など、さまざまなことのメタファーとなり、真の巨匠によってアニメーション化されるのである。
この映画は夢の論理によって作られたが、バベルの塔の破壊、レポマンの監督アレックス・コックスがラストマンを演じ、感電した脳、宇宙の赤ん坊、地獄、天国、そして正直なところ、あなたが望むもの、あなたが見るものなら何でも出てくる。これほど形のない、そしてこれほど答えを求めようとする映画は、まあ永遠にないだろう。虚無的な黙示録でありながら、なぜか生きていることを祝いたくなる
この映画の売り文句のひとつにこうある。”マッドゴッドの作品は、一つ一つが手作りで、独立した、心のこもった作品です。”
この映画は、何千もの言葉を書いても、その真意が分からないような気がします。ぜひ、自分の目で見て、感じてみてください。この映画は、探求し、分析し、そしてただただ経験することを求めているのです。

10/10
独自のスタイル
ここ5年か10年の間、あまりにも多くの待ち望んでいた映画が深刻な失望を与えていたため、私はしばらくの間、今日の映画産業にはまだ創造的な精神と魂が働いているという確信をほとんど失っていた。そして、マッド・ドッグは突然私を襲い、次の世代に旅立つ時が来るまで、まだ時々素晴らしい映画を見ることができるという希望を私に与えてくれたのです。マッド・ゴッドは、不条理、グロテスク、カフカースク、ダンテやラヴクラフトが好むような領域への旅が好きな人に、すべてを提供してくれる。視覚的な饗宴であり、暗いアリスの不思議の国への素晴らしい旅である。ストーリーやプロットがないと文句を言う人たちへ – 狂犬は詩のようなもので、見る人の目次第なのだが、この旅を楽しむのにプロットのようなものは必要ないだろう。確かに、『マッド・ゴッド』はゴールデン・グローブ賞などのメダルを獲得することはできないが、アカデミー賞の受賞者たちが手にしたシーズン全体よりも多くのビジョンと創造性を持っているのである。珍しいものの愛好家は、この作品を大切にしてくれるだろう。ブラボー

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まとめと感想「大好きだ」

スッゲェ最高のジェットコースターに乗った直後のような爽快感と多幸感に包まれる悪夢を見たのは初めてだ。訳わかんねぇけどね。でも面白い。

junk headで長編ストップモーション作品なんて二度お目にかかれないと思ってたけど、まさかジュラシックパークでCGに負けてとっくに引退したと思っていたフィル・ティペットが30年かけて作り上げた作品を見ることができるとは。

ジャンクヘッドも素晴らしかったがけど、本場はすげぇな。一切セリフがないけど、何が起きているのか考える暇もないぐらいグロテスクで魅力的で創造性豊かな悪夢を魅せてくれた。謎の男アサシンが降りる意味もわからないし、危険を犯して旅する意味も、それぞれの地獄の層の住民の生態も不明だしそれらを無視したことも、謎の外科医に内臓ほじくられまくって金銀財宝とか書類の奥からエイリアン取り出した意味もわからん。錬金術師が赤子の粉で新しい宇宙を生み出した意味もわからん。でもそれでいいや。ロードオブザリングの長い長い旅を一緒にしたような気分にさせてくれる良質なホラー?作品だ。

支離滅裂で意味不明な映画「ワーニング(2022)」は難解というよりは意味がわからず感情移入すらもできなかったが、こっちのマッドゴッドのようがグロテスクで訳のわからない世界を案内されているはずなのに楽しめた。(唯一機械生物が淡々と赤子を運ぶシーンは退屈で辛かったのを除けば)

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