実写版『ヒックとドラゴン』日本未公開完全ネタバレ・海外の感想評価まとめ

「最高の実写リメイク!」映画「ヒックとドラゴン」はアニメ版の監督も務めたデュボアが実写版も手がけIMDb7.9点、Rotten Tomatoes批評家76%を獲得してオリジナルの魂を見事に実写化した感動作として話題を呼んでいる。バーク島を舞台に、ヒック(メイソン・テームズ)とトゥースレス(ナイトフューリー)の絆が織り成すドラマチックな物語の結末まで、完全ネタバレで詳細解説する

実写版ヒックとドラゴン 物語結末ネタバレ

この記事は映画の重大なネタバレ要素を含んでいます。

ヒックとドラゴンアニメ版はDisney+ (ディズニープラス)で配信中。

バーク島の少年「ヒック」

バイキングの住むバーク島

バイキングたちは戦士として人を襲う巨大な飛竜(ドラゴン)を討伐することを生き甲斐に強さこそ正義の脳筋部族である。族長のストイックはドラゴン達が住むと言われている竜の巣を見つけてドラゴンを根絶やしにすることを目標にしている。

物語の主人公ヒック(メイソン・テームズ)はそんな族長ストイックの息子ということもあり多大な期待を寄せられていたが、筋骨隆々な他のバイキングとは異なり体が細いヒックは部族全員から貧弱やろうと嘲笑されていた。それでもヒックは持ち前の頭脳と器用さでなんとか部族を見返し、父から認められたいと努力を続けていた。

ある夜、バイキング達が恐れる伝説のドラゴン「ナイトフューリー」が現れる。漆黒の体、あまりの速さに目にとらえることすらできないその強さは、稲妻と死神の間に生まれた最悪そのものであり、出会ったら逃げろとバイキング達が恐れているほどだ。

そんな伝説のドラゴンの前にバイキング達が何もできずにいる中、ヒックは自作の投げ縄発射機でナイトフューリーをとらえ森に墜落させるが、バイキングの仲間達は誰も信用しない。

翌朝、森で縄に絡まり尻尾を負傷したナイトフューリーを発見したヒックは、ナイフを手に殺すつもりで近づくが、ドラゴンの瞳を見て剣を下ろしてしまう。

解放されたナイトフューリーはヒックを敵ではないと判断したのか近づいても威嚇はしてこなくなったため、ヒックは歯を自由に出し入れするこのドラゴンに「トゥース(海外版では「トゥースレス」))」と名付け、彼を研究しながら徐々に絆が芽生えていく。

ドラゴンのトゥース

ヒックはトゥースの尻尾に義肢を装着して飛行訓練を開始する。

最初はうまくいかなかったが、やがて二人は完璧な協調性を身につけ、雲の上を自由に舞い踊るまでになる。一方、村の子供達が行う一人前になるためのドラゴン討伐訓練中、仲間達がビビる中、ヒックは凶悪なドラゴンを次々に手なずける技術を披露し、ダメ男という嘲笑はなくなり尊敬を集め始める。ヒックはトゥースのおかげでドラゴンの中には人に懐くタイプがいることを知って様々な実験を繰り返し竜を手懐ける方法を確立して行ってたのだ。

そんな中、弱いヒックの活躍が納得できずにいた訓練生のアスティ(ニコ・パーカー)はヒックとトゥースが一緒に遊んでいる秘密を見て逃げようとするが、トゥースに見つかってしまう。

バイキングにとっては最大の敵であるドラゴンに対し、最初は恐怖を感じていたアスティもトゥースの背中で共に飛ぶことでドラゴンへの見方が一変、ヒックへの態度を改める。

ところが、トゥースと一緒に彼らの”竜の巣”に入り込んでしまい、巣の中に鎮座する島ほどの大きさのドラゴンの女王「レッドデス」を見つけたことで竜は危険だと再び認識し慌てて島に戻る。

アスティはこの大発見を村に報告しようとするが、ヒックは巣の位置を教えるということは、トゥースを殺すことになると考え黙ることにする。

アイスランドのユニークな玄武岩であるHvitserkur。雄大なHvitserkurは、アイスランド北西部のヴァトンスネス半島の沖合に建つ高さ15メートルの一枚岩です。アイスランドの有名な旅行先です。
@gettyimages

結末ネタバレ:絶望から希望へ

バイキングの最終試験はドラゴンを実際に殺すこと。だがヒックは剣を置いてドラゴンを懐柔しようとしたため、父ストイックが火を放ってドラゴンを故意に暴れさせてしまう。

逃げ惑うヒックを助けようとトゥースが登場するが、バイキング達に囚われてしまう。ヒックはトゥースを助けようと竜の巣の存在の場所を話してしまい怒り狂ったストイックはヒックを勘当してトゥースを使って部族総出で竜の巣に向かってしまう。

竜の巣に到着したバイキング達はレッドデスの圧倒的な力に絶望してしまう。

島で幽閉されていたヒックを助けていたのはアスティ達訓練生だった。ヒックのおかげでドラゴンとの絆を育んでいた彼らはヒックを助け出し訓練所のドラゴンの背中に乗って竜の巣に向かう。

レッドデスによってストイック達は壊滅状態だったが、ヒックがたちがドラゴンを操りレッドデスを翻弄している姿に驚愕する。ストイックはヒックの代わりに海の底に沈んだトゥースを助け、ヒックに謝罪をする。

ストイックに送り出されたヒックとトゥース、そして仲間達は力を合わせてレッドデスに挑む。ヒックは右足を失う重傷を負いながらレッドデスの羽に穴を空けて高高度まで誘い込むと今度は逆に地面スレスレまで誘導して猛スピードを地面に叩きつけることでレッドデスを撃ち倒す。

後日、気絶したヒックを起こすトゥースと一緒に外に出たヒックの前に広がるのは、ドラゴンと一緒に共存する島のバイキング達の姿だった。

『The Movie Spoiler』より

実写版ヒックとドラゴン 作品情報

実写版「ヒックとドラゴン」の監督と主要キャストの詳細情報を紹介する。オリジナル三部作を手がけたディーン・デュボア監督が再び指揮を執り、新たなキャストと共に愛される物語を現代に蘇らせた本作は、ドリームワークス初の実写映画として大きな注目を集めている。

ディーン・デュボア監督情報

IMDb

ディーン・デュボア(Dean DeBlois)は、アニメーション界の巨匠として知られるカナダ出身の監督・脚本家である。

代表作にはアニメ版「リロ・アンド・スティッチ」(2002年)の共同監督(脚本含む)、「ヒックとドラゴン」三部作(2010年、2014年、2019年)全ての脚本と監督として作品全てを手がけた実績を持つ。特にヒックとドラゴンシリーズでは、人間とドラゴンの絆を丁寧に描写する手法で高い評価を受け、三部作全てにおいて高い評価を受けている。

今回の実写化では、オリジナルの魂を損なうことなく、よりリアルで迫力ある映像表現を実現した。

主演ヒック役「メイソン・テームズ」情報

IMDb

メイソン・テームズ(Mason Thames)は、2007年生まれのアメリカの俳優で、近年最も注目される若手スターの一人である。

代表作には「ザ・ブラックフォン」(2021年)での主演や、Apple TV+の「フォー・オール・マンカインド」シリーズでの出演がある。本作では、内向的で優しい心を持つヒックを、繊細かつ力強い演技で表現している。テームズの自然な魅力と演技力は、アニメーションキャラクターを実写で再現する困難な役割を見事に成功させた。

主演アストリッド役「ニコ・パーカー」情報

ニコ・パーカー(Nico Parker)は、2004年生まれのイギリス系アメリカ人女優で、女優タンディ・ニュートンを母に持つ注目の若手である。

代表作には「ダンボ」(2019年)での映画デビューや、HBO「ザ・ラスト・オブ・アス」での印象的な演技がある。本作では、野心的で勇敢なアストリッドを演じ、強さと優しさを併せ持つ複雑なキャラクターを魅力的に表現している。BAFTAノミネート経験を持つ彼女の演技は、ヒックとの恋愛関係に説得力と感動を与えている。

海外の感想評価まとめ

@gettyimages

実写版「ヒックとドラゴン」は世界各国で公開され、批評家と観客の両方から高い評価を獲得している。オリジナルアニメーションへの忠実さと実写化による新たな魅力のバランスが絶妙で、多くのレビュアーが「最高の実写リメイク作品」として絶賛されている。

特にドラゴンのCGI技術、キャストの演技力、ジョン・パウエルの楽曲が高く評価されており、興行収入でも全世界で6億2400万ドルを突破する大成功を収めている。

IMDb(総合評価:7.9/10)

① 「劇場で観たが、これは完全に映画レベルの品質だった!メイソン・テームズとニコ・パーカーの演技は完璧で、特にヒックとトゥースレスの絆を描くシーンは涙が止まらなかった。CGIは驚異的で、全てのドラゴンが信じられないほどリアルに見える」

② 「オリジナルアニメーションの95%の忠実さを保ちながら、実写化によってより深い感情を表現している。特に砂に絵を描くシーン、飛行訓練、ロマンチックフライト、そして最終決戦は息を呑むほど美しい。ジョン・パウエルの音楽が感情的に深く響いた」

③ 「英語が母国語ではないが、息子たちと一緒に観て全てを愛した!俳優たちは素晴らしく、ジェラルド・バトラーは完璧な族長だった。CGIは10点満点で、全てのドラゴンが見事に作られている。最終シーンは壮大で、2025年最高の映画だ!」

④ 「実写リメイクの多くがオリジナルを台無しにする中、この作品はオリジナルへの愛情が感じられ、魔法を奪うことがない。キャストは完璧ではないが全体的に良く、特に子供たちのキャラクター構築が素晴らしい。これが実写化の正しいやり方だ」

(IMDb – How to Train Your Dragon (2025))

Rotten Tomatoes(批評家:76% / 観客:92%)

① 「オリジナル共同監督ディーン・デュボアの愛情あふれる忠実さで作られたこの作品は、最初の作品を上回ることはないが、それでも独自の魅力的な高さに達している。視覚効果は魅力的で、人間たちは皆任務を理解していた」

② 「愛らしいキャラクターと笑いを誘い、心を引きつける心温まる物語で、実写版ヒックとドラゴンは最高の実写化作品になるかもしれない。テームズは信じられない俳優で、この役のために生まれてきたように感じた」

③ 「ヒックとドラゴンはオリジナルの心を捉え、ヒックとトゥースレスの絆が輝いている。全ての演出が決まるわけではないが、映画の魅力は決して揺らぐことがない。スリリングな実写版でアニメーションの甘さを抽出し、愛と友情の視覚的冒険を提供している」

(Rotten Tomatoes – How to Train Your Dragon (2025))

Metacritic(総合評価:62/100)

① 「新しい版は10代の主人公をより深く成熟させ、モンスターをより恐ろしく描写することで優れている。感情の深みと視覚的な壮大さで飛翔し、友情、勇気、自己発見の時代を超越した物語を届けている」

② 「これは私が非常に長い間観に行った最初の映画だった。巨大なポップコーンに30ドルを払い、この残虐行為の最初の10分間を観た。これは映画ですらなく、半実写半AI生成のゴミがお気に入りの映画のリメイクのふりをしている」

③ 「明らかに本当の愛と注意をもって作られているが、その前作に対してあまりにも多くの敬意を示している。リメイクにおいても、より多くの独創性と、ヒット作を演奏することの少なさが必要だ。全ては本当にこれまでに来たものの少し歪んだコピーに過ぎない」

(Metacritic – How to Train Your Dragon (2025))

批評家レビュー

Variety 7/10

映画館で幸せな小さな子供を持つ母親が映画を見ている。
@gettyimages

ピーター・デブルージ「15年という時間は、アニメーション大作をほぼシーン・フォー・シーンでリメイクするには短すぎるように思える」

ディーン・デュボアは、前作を可能な限り忠実に再現するという選択を行い、視覚効果の進歩を活用してよりフォトリアルな仕上がりを目指した。

最も重要な決断は主演のメイソン・テームズの起用で、彼は外見こそ不器用な変わり者には見えないが、ボディランゲージで多くを語っている。トゥースレスとの交流を目撃することは、まるで再び恋に落ちるような感覚であり、デュボアは繊細なキャラクターアニメーションとジョン・パウエルの楽曲の神秘的な組み合わせを駆使して、これらのピクセルが手を差し伸べる人間の俳優と同じくらい生きていることを示唆している。

評価点
オリジナルへの忠実な再現と実写化による新たな迫力の両立

批判点
15年という短いスパンでのリメイクの必要性への疑問

(Variety – How to Train Your Dragon Review)

The Guardian 2/5

ラヘヤン・シモンピライ「ドリームワークスはディズニーの実写リメイクテンプレートで成功を見つけようとしているが、期待に届かない」

この実写版は技術的には印象的だが、オリジナルアニメーションが持っていた魔法的な要素を完全には再現できていない。

キャストの演技は誠実だが、アニメーションキャラクターが持っていた表現の幅には及ばない。特に、実写化によってより重厚になった映像が、むしろ物語の軽やかさを損なっている面がある。ドラゴンのCGIは見事だが、それだけでは十分とは言えない作品となっている。

評価点
ドラゴンの視覚効果と技術的な完成度

批判点
オリジナルの魔法的要素の欠如とディズニー路線への過度な追従

(The Guardian – How to Train Your Dragon Review)

RogerEbert.com 2/4

ブライアン・タレリコ「新版のヒックとドラゴンは、オリジナルより優れた点が一つもない。最悪の実写リメイク作品ほど魂がないわけではないが」

この映画の最大の問題は、単純にオリジナルのコピーでしかないことだ。

2010年の作品が既に完璧だったのに、なぜ同じ物語を再び語る必要があるのか疑問が残る。メイソン・テームズとニコ・パーカーの演技は悪くないが、ジェイ・バルシェルとアメリカ・フェレーラの声の演技を超えることはできていない。技術的には確かに進歩しているが、感情的な深みでは前作に劣っている。

評価点
視覚技術の進歩と若手キャストの健闘

批判点
オリジナルを超える新たな価値の創造不足

(RogerEbert.com – How to Train Your Dragon Review)

Vulture 肯定的

ビルゲ・エビリ「全体的に、この実写化は驚くほどよく機能している――稀な偉業だ」

ディーン・デュボアの手腕により、この実写版は単なるリメイクを超えた作品となっている。特にヒックとトゥースレスの関係性は、実写化によってより真実味を増している。

ドラゴンたちのデザインは恐ろしくも美しく、バーク島の世界観は完全に実現されている。若手キャストも期待以上の成果を見せており、特に飛行シーンでの演技は素晴らしい。オリジナルファンも新規観客も満足できる、バランスの取れた作品に仕上がっている。

評価点
実写化による関係性の深化と世界観の完全な再現

批判点
一部のシーンでCGIに頼りすぎている傾向

(Vulture – How to Train Your Dragon Review)

実写版ヒックとドラゴン2制作決定

IMDbによるとデュボア監督はすでにヒックとドラゴン2の制作に取り掛かっているとのこと。ちょっと待って、速すぎる。と私は思う。

個人的な感想評価:60点

映画館の人々のぼやけた写真
@iapaul

実写版「ヒックとドラゴン」は、近年稀に見る成功した実写リメイク作品と言われているが、

「ずっと、オリジナルアニメ版を忠実に実写とCGで作り直した作品」という印象が拭えることはなかった。

本当に全部一緒なんだよね。

あの時あんなことがあったなーとかアニメを思い出しながら観ていると、実写版でもそのまま同じ表情で同じ仕草で演じるから、最初はリスペクトすげぇって感心したんだけど。ずっと同じことが起きるから、原作漫画見た後のアニメを見ているかのように、全く心が動かなくなってしまったんよ。

それを上回るドラゴンとの飛行シーンやレッドデスとの戦いなどのCGの衝撃は凄まじいが、最初から最後までアニメ版を踏襲してしまったので、実写化というよりは「ただ最新CGでリメイクした作品」という印象だった。

昔の手描きのセルアニメーションを実写化とかなら分かるんだけど、そもそもがCG作品だから、なおさら感動が薄かったんだろうな。

でも評価は高いし、原作へのリスペクトを感じるという好意的な評価が高いことから、HSPで気にしすぎなのだろうと思うことにする。

絶対に事前に予習とか言ってアニメ版観ちゃだめだよ?気をつけてね。

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まとめ

この記事では、2025年に公開された実写版「ヒックとドラゴン」の完全ネタバレあらすじから海外の詳細な感想評価まで徹底解説した。

当初、多くのファンが抱いていた期待と不安は、蓋を開けてみれば杞憂だったことが判明している。ディーン・デュボア監督による愛情あふれる演出と、メイソン・テームズをはじめとする若手キャストの熱演により、オリジナルの魂を損なうことなく現代に蘇った本作は、実写リメイクの新たな可能性を示している。

海外では批評家76%、観客92%という高評価を獲得し、興行収入6億2400万ドルという商業的成功も収めた。特に注目すべきは、オリジナルファンと新規観客の両方から支持を得ている点である。

IMDb、Rotten Tomatoes、Metacriticの各レビューサイトでは、ドラゴンのCGI技術、キャストの演技力、ジョン・パウエルの音楽が特に高く評価されている。一方で、リメイクの必要性や独創性の不足を指摘する声もあり、賛否両論ながらも総合的には成功作として受け入れられている。

2027年に予定されている続編への期待も高まっており、実写版「ヒックとドラゴン」は新たなフランチャイズとしての地位を確立しつつある。日本公開が待ち遠しい傑作である。

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