映画『フォルス・ポジティブ(2023)』物語ネタバレと海外の感想評価まとめ




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映画『フォルス・ポジティブ』の作品情報

  • タイトル: フォルス・ポジティブ
  • 監督: ジョン・リー
  • 公開年: 2021年
  • 上映時間: 92分
  • ジャンル: ホラー、ミステリー、スリラー
  • 制作国: アメリカ合衆国
  • 主なキャスト: イラナ・グレイザー(ルーシー役)、ジャスティン・セロー(エイドリアン役)、ピアース・ブロスナン(ジョン・ヒンドル博士役)

ストーリーあらすじ紹介

2年間、子どもを授かろうと試みてきたルーシーとエイドリアンは、エイドリアンの旧知のフェティリティ・ドクターであるジョン・ヒンドル博士に連絡を取ります。治療の結果、ルーシーは三つ子を妊娠しますが、出産時の合併症を避けるために、双子の男の子か女の子のどちらかを選択する必要が生じます。一連の出来事を通じて、ルーシーは自身と周囲の人々に起こる不可解な出来事の真相に迫っていきます。

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主要キャラクターの紹介

  • ルーシー: イラナ・グレイザー(妊娠を望む主人公)
  • エイドリアン: ジャスティン・セロー(ルーシーの夫)
  • ジョン・ヒンドル博士: ピアース・ブロスナン(ルーシーの治療を担当するフェティリティ・ドクター)
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ジョン・リー監督の紹介

ジョン・リーは、独特の視覚スタイルとダークなユーモアを持つアメリカの映画監督です。彼の作品は、コメディーからホラーに至るまで幅広く、その多様性が彼のキャリアの特徴となっています。特に、『The Heart, She Holler』や『Wonder Showzen』のようなテレビシリーズにおいてその才能を発揮し、これらの作品で彼は独特の世界観を構築しました。

彼の最新作『フォルス・ポジティブ』は、2021年にリリースされたホラー映画で、共同脚本も務めています。この作品は、社会的なテーマを取り入れたユニークなアプローチで注目を集め、批評家から賛否両論の評価を受けましたが、その斬新な映像表現とストーリーテリングは多くの視聴者を引きつけました。

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主演イラナ・グレイザーの紹介

IMDb

イラナ・グレイザーは、コメディアン、女優、脚本家、プロデューサーとして多才な才能を発揮しているアメリカのエンターテイナーです。1987年4月12日にニューヨーク州ロングアイランドで生まれたグレイザーは、特にコメディジャンルでの活動で知られています。彼女はニューヨーク大学で心理学を専攻し、その後アップライトシチズンズブリゲード劇場でコメディのクラスを受講し、ニューヨーク市で即興およびスタンドアップのコメディを演じていました。

彼女の最も注目すべき功績は、アビ・ジェイコブソンと共に制作・主演したコメディセントラルのテレビシリーズ『Broad City』です。このシリーズは、彼女たちが作成した同名のウェブシリーズに基づいており、広く好評を得ました。グレイザーの演技は、彼女の独特なユーモアとキャラクターの魅力で高い評価を受け、クリティクスチョイステレビ賞の最優秀女優賞に2回ノミネートされました。

また、彼女は『ラフ・ナイト』(2017年)、ホラー映画『フォルス・ポジティブ』(2021年)など、映画業界でも成功を収めています。『フォルス・ポジティブ』では、主演のみならず脚本とプロデュースも担当し、その多面的な才能を証明しました。

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海外の評価(ネタバレなし)

  1. IMDb: 映画『フォルス・ポジティブ』はIMDbで賛否両論の評価を受けています。一部の視聴者はストーリーのユニークさを評価している一方で、他の視聴者からはプロットの展開に対する批判も見られます。
  2. Metacritic: メタスコアでは、批評家からの混在したレビューが目立ちます。一部の批評家は映画のオリジナリティとスタイルを称賛していますが、他の批評家からは物語の結末や展開に対する批判があります。
  3. 視聴者の感想: 視聴者の間では、映画の不気味な雰囲気とサスペンスに対する評価と、一部の展開に対する批判が入り混じっています。
  4. 興行収入: 興行収入に関しては、限定的な配信とプロモーションにより、特筆すべき大きな成功は報告されていません。
  5. 総合評価: 総じて、映画『フォルス・ポジティブ』は、その独特なアプローチと演出により、一部の観客から高い評価を受けていますが、全体的な評価は賛否両論です。

タイトルの意味や象徴

映画『フォルス・ポジティブ』のタイトルは、偽陽性という医学用語に由来しており、物語の主テーマである不妊治療と深く関連しています。

このタイトルは、主人公が直面する現実と幻想の間の曖昧さを象徴しています。

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映画『フォルス・ポジティブ(2023)』物語ネタバレ

マンハッタンに住むコピーライターのルーシー・マーティン(イラナ・グレイザー)は、夫のエイドリアン(ジャスティン・セロー)長年の不妊治療を解決させるため、一流の不妊治療専門医であるジョン・ヒンドル博士(ピアース・ブロスナン)のクリニックを訪れる。

不妊治療の権威からの提案

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ルーシーはヒンドル博士の施術により妊娠することができ喜ぶが、超音波測定の結果、彼女のお腹の中には男の双子と女の子の三人お腹の中にいることが判明し、妊娠と出産を保証するためには、男の双子か女の子のどちらかを選ばなければならないと提案する。エイドリアンとルーシーは女の子を選ぶ。
ルーシーは出産予定の母親たちの交流会に参加し、ヒンドル博士の体外受精で妊娠したコーガン(ソフィア・ブッシュ)と友人になる。

ヒンドル博士のクリニックでルーシーは子供の数を減らす処置を行うが、その日以降体調がすぐれず、ある日不正出血してしまいクリニックに向かうが、ヒンドルは良くあることだと一周したため、なんとなくルーシーの中で疑念が生まれ始め、クリニックの小冊子で自然出産を提唱する霊的助産師グレース・シングルトン(ザイナブ・ジャー)を見つけ、彼女に興味を持つようになる。

ある夜、ヒンドル博士がお腹の中の娘に何か処置を行い、エイドリアンがそれを知っているという疑念が生まれ、メンタルが落ちたルーシーに対し、ヒンドル博士は妊娠中に良くある抑鬱として薬を処方する。

その日の夜、ルーシーはヒンドル博士とエイドリアンが性行為をしている夢を見て不安に駆られ、エイドリアンの金庫をこっそり開けて中の書類の中から、ルーシーの行動全てが監視されており、彼女がグレースの診療所に行った写真も盗撮されているのを発見する。恐怖を感じたルーシーはコーガンに相談して彼女の弁護士の夫に書類を見てもらい、監視されていることを知らないふりをしていつも通りに振る舞うように助言を受ける。帰宅したルーシーはエイドリアンに、ヒンドル博士と一緒にいることを安全とは感じないと本音を伝えるが、エイドリアンは取り合ってくれず、ストレスがピークに達したルーシーはお風呂の中で夢を見ながら溺れかけてしまう。

エンディングネタバレ「なぜ男児が生まれたのか?」

ルーシーはコーガンから『ピーターパンとウェンディ』の初版本を妊娠祝いのお祝いにもらうが、ルーシーはピーターパンの影が血みどろに変化する幻覚を覚え、そこで彼女がルーシーの本名”ルシア”と言ったことに疑問を感じ尋ねると、最近のルーシーのメンタルに不安を覚えヒンドルとエイドリアンに相談したことを伝える。

友人と思っていたコーガンは怪しいヒンドルとエイドリアンに勝手に相談したことに苛立ち叫ぶと陣痛が始まる。

ルーシーはグレースの元で出産を行うが、生まれたのは女の赤ちゃんではなく男の子だった。出血が治らずヒンドルのクリニックに運ばれたルーシーは、そのまま2人目の双子の男の子を出産、そして、産むはずだった女の子は胎児の状態で死んで成長が止まった状態で胎盤と一緒に出てくるのだった・・・。

後日、ルーシーはヒンドル博士のクリニックへ行くと、「ラボ」と表示された秘密の部屋に忍び込むと、そこでルーシーが産むはずだった彼女から摘出された胎盤と胎児(ウェンディと名づける予定だった)を見て憤激する。
背後から現れたヒンドル博士は、冷静に説明をする。彼は自分の受け持った体外受精には全て自分の精子を注入していること。自分の遺伝子は最も優れているため、自分の血統を世界に広げようとしていることを話しながら、自分の精子が大量に保存されている冷蔵庫を彼女に自慢げに見せるのだった。

説明のあと、ヒンドルはルーシーを薬で眠らせようとするが、鏡で彼の頭を叩き割り、医療用の椅子に縛りつける。看護師の一人に襲われるが彼女をボコって薬で眠らせ、博士を死ぬほど殴ったあと、目の前で冷蔵庫をぶっ倒して彼の破滅的な目論見を阻止する。
彼女はウェンディを抱えて自宅に戻る。

家に着いたルーシーは、産む気のなかった双子の男の子を見て、彼らが窓から外に浮かんで行くのを想像する(物語のサブモチーフである『ピーターパンとウェンディ』を示唆している)

帰宅したエイドリアンが何があったのかと訪ねたため、あなたはお腹の中は双子の男の子だったと知っていたのだろうと問い詰める。すると、エイドリアンは男児を産めばずっと経済的に援助をすると約束してくれたので互いの利益のためだったと主張する。
ルーシーは彼に双子を渡すと、家から出ていけと叫びエイドリアンは言うとおりに家から出ていく。

彼女はウェンズディを抱き抱え、その遺体に授乳しようとするが、授乳されることはなくルーシーは涙を流し物語は終了する。

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海外の感想評価まとめ

2021年に海外で上映され、日本で公開を控えた本作の海外の感想評価をまとめて紹介します。

IMDb 4.7/10 の感想評価

1. 評価: 4/10

タイトル: “始めは良かったが、奇妙で愚かな結末へ”
本文: 『フォルス・ポジティブ』は、恐怖要素よりも不快感を与える悪いホラー映画です。キャストの演技は忘れがちで、物語は若い女性が受ける不妊治療のクリニックでの出来事を中心に展開します。しかし、映画の大部分は、クリニック内での出来事や、他の妊娠中の女性たちとのランチに費やされています。退屈で、奇妙な結末に至る、印象に残らない映画です。

2. 評価: 3/10

タイトル: “バラバラで不快”
本文: 彼女の仕事や同僚、夫やその仕事など、映画に登場する多くの要素が退屈で、物語に貢献していません。また、リッチな妊娠中の女性たちも興味をそそらず、助産師に至っては、彼女の夢の中の存在なのかさえ不明確です。悪夢のようなシーンはさらに悪化し、結末は予想外でがっかりさせられます。血にまみれたシーンや、窓から赤ちゃんを投げ出す幻想など、視聴者を不快にさせる要素が多く、全体としては散漫で不満足な映画です。

3. 評価: 2/10

タイトル: “誰にもおすすめできない”
本文: 映画は退屈で、シーンのつながりがないまま進んでいきます。登場人物には魅力がなく、特に主人公には共感できません。『ローズマリーの赤ちゃん』を彷彿とさせる雰囲気がありますが、それに匹敵する出来ではありません。時間の無駄であり、予測可能でつまらない内容です。
これらのレビューから、映画『フォルス・ポジティブ』は、一部の視聴者からはそのユニークなアプローチを評価されていますが、多くの視聴者からはストーリーの展開やキャラクターに対する批判が寄せられていることが明らかです。

4. 評価: 1/10

タイトル: “衝撃的な展開”
本文: 映画の物語は、不妊治療を受ける主人公の不安や疑念を中心に展開しますが、最終的には衝撃的な結末に至ります。特に、終盤のシーンは視聴者に強烈な印象を残し、一部には不快感を与える可能性があります。この映画は、予測不能な展開と意外な結末により、特にホラー映画のファンからは高く評価されていますが、その内容が一部の視聴者には受け入れがたいものとなっているようです。

5. 評価: 6/10

タイトル: “意外な魅力”
本文: 『フォルス・ポジティブ』は、不妊治療という重要なテーマを扱いながら、サスペンスフルな展開を見せます。主人公の心理状態と周囲の人々の反応が巧みに描かれており、視聴者を引き込む力があります。この映画は、従来のホラー映画の枠を超えた試みを行っており、その新鮮なアプローチは一部の視聴者から高い評価を受けています。

これらのレビューを総合すると、映画『フォルス・ポジティブ』は、独特なストーリーテリングと衝撃的な展開により、賛否両論の意見が存在することが分かります。一部の視聴者からは新しいアプローチを評価する声がありますが、多くの視聴者は物語の展開や結末に不満を感じているようです。

メタスコア54点の感想評価

  • サンフランシスコ・クロニクル – G. アレン・ジョンソン (評価: 75)
    「フォルス・ポジティブ」は、一部の論理的な矛盾ややや遅いペースがあるものの、不気味なマクャーブ感を全面に押し出しており、その魅力は抗しがたいものがあります。
  • スクリーン・デイリー – ニッキ・ボーハン (評価: 70)
    鋭い脚本と強力なパフォーマンスにより、この映画は単なるパロディではなく、見応えのあるスリラーとしての生命を得ています。
  • ハリウッド・リポーター – デイヴィッド・ルーニー (評価: 70)
    監督のジョン・リーは、視覚的な不穏さと悪意あるアングルで映画を魅力的に演出していますが、そのスタイルは一貫していないため、時折トーンが不均一に感じられます。
  • ザ・A.V.クラブ – ケイティ・ライフ (評価: 67)
    グレイザーとリーはコメディの分野で活躍していますが、この映画ではより真面目でドライな社会風刺が盛り込まれており、笑いではなく共感を誘います。
  • ザ・プレイリスト – ロドリゴ・ペレス (評価: 67)
    クライマックスは面白くて狂気じみていますが、望んでいたほどの満足感は得られませんでした。それでも、フォルス・ポジティブは、妊娠の「輝き」を新しい視点で捉えた魅力的な作品です。

これらのレビューを総合すると、映画『フォルス・ポジティブ』はその独特なアプローチと強力な演技により、批評家から肯定的な評価を受けていることが分かります。ただし、一部では物語の展開やトーンの不均一さに対する指摘もあり、映画は賛否両論の意見を集めているようです。

まとめと感想

映画『フォルス・ポジティブ』は、不妊治療を巡るサスペンスとホラーの要素を融合した作品である。監督ジョン・リーによる独特の演出と、主演イラナ・グレイザーの力強い演技が光る。世界的には賛否両論で、ストーリーの進行や結末に対する評価が分かれるが、独自の視点で社会的なテーマを描いた点で注目されている・・・とは書かれているが、全体的に不満が大きい。

ヒンドル博士の極端な対応、OKOK双子間引いておくから大丈夫だよ!→間引いたのは女の子の方でした→旦那が了承していたとしても大問題だろう。

この物語の大半がミステリー風に描かれた彼女がヒンドル博士への不信感が描かれているが、最後の最後にサイコホラーになってしまうのが残念。オチも一方的で、残虐で頭がおかしくなった主人公ルーシーが顔も洗わずにウェンディの遺体を持ち歩くのもなんだか違和感がある。監督がこのシーンは必須よ!って思ったんならそれでいいんだけど、いきなり逸脱しまくった行動に母の強さをイメージしてんのかわからんけど、何やってんだこいつ?としか思わなかった。

この映画を見て感じたのは、現代社会における女性の身体や精神への圧力、なんだかんだ男尊女卑の思想、女の子よりも男児を産めという感覚。医療の世界に潜む不気味さや倫理的な問題が効果的に描かれている。

しかし、物語の展開に無理がありすぎる、結末に至る過程がいささか強引に感じられる部分もある。また、後半にいきなりスプラッターで、胎児の遺体をドアップで見せるなど過激な描写が苦手な視聴者には辛い内容も含まれている。

全体的に不評な理由も納得の物語だと感じた。

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