映画『ストレンジャーズ第2章』結末ネタバレと海外の感想評価まとめ

「すまない。この作品は見る価値がない」メタスコア30点の低評価を叩き出した映画『ストレンジャーズ第2章』(原題:The Strangers: Chapter 2)の結末あらすじのネタバレと海外の感想評価をまとめて紹介する。

本作は、前作で奇跡的に生還したマヤが、再び3人の仮面の殺人鬼に狙われ、町全体を巻き込んだ恐怖のサバイバルを繰り広げるスラッシャーホラーの続編だ。マデライン・ペッチが再び主演を務め、仮面の殺人鬼たちの正体と動機に迫る新たな展開が描かれている。

スラッシャーホラー続編として注目を集めた映画『ストレンジャーズ第2章』は、2025年9月26日にライオンズゲート配給で全米公開された。製作費約1500万ドルで製作されたアメリカのホラー映画で、『ストレンジャーズ』シリーズの4作目となる。

監督は『ダイ・ハード2』『クリフハンガー』で知られるレニー・ハーリン(66歳)が続投し、主演には前作に引き続きマデライン・ペッチ(30歳・『リバーデイル』)が出演している。新たにガブリエル・バッソ(30歳・『ザ・ボーイズ・イン・ザ・ボート』)、エマ・ホルヴァート(22歳)が出演し、前作のフロイ・グティエレスに代わって物語を牽引している。

それでは、前作『ストレンジャーズ第1章』で生還したマヤのその後を描いた恐怖の続編『ストレンジャーズ第2章』の詳細について解説・考察していこう。

以下の内容は本編の結末のネタバレを含むため、必ず鑑賞してから読んでいただきたい。また、暴力的な描写と動物虐待のシーンが含まれるため、注意していただきたい。

前作『ストレンジャーズ第1章』あらすじ

前作『ストレンジャーズ第1章』は、マヤ(マデライン・ペッチ)とライアン(フロイ・グティエレス)が、オレゴン州の小さな町ヴィーナスで車が故障し、一夜を過ごすことになったAirbnbの山小屋で3人の仮面の殺人鬼に襲われる物語である。

前作詳細ネタバレ

実業家ジェフ・モレルが森の中で3人の仮面の殺人鬼(スケアクロウ、ドールフェイス、ピンナップガール)に殺害される場面から物語が始まる。

その後、5年間交際しているマヤとライアンがポートランドに向かう途中、ヴィーナスの町でダイナーに立ち寄った。地元住民たちの敵意を感じながらも食事を終えた二人だったが、車のエンジンがかからなくなってしまう。

地元のメカニックに車を預け、修理が翌日まで完了しないため、ダイナーのウェイトレス、シェリーが紹介した森の中のAirbnbで一夜を過ごすことになった。しかし、夜中に「タマラはいますか?」と誰かが尋ねてきたためドアを開けるがそこには誰もいない。

すると外に3人の仮面の殺人鬼(スケアクロウ、ドールフェイス、ピンナップガール)が現れ山小屋を取り囲み、2人の恐怖の一夜が始まった。殺人鬼たちは理由もなく二人を脅し恐怖に陥れ、猫と鼠のような追いかけっこを続けた。ライアンは山小屋の所有者を誤って射殺してしまい、二人は森へ逃げ込んだが、最終的に捕らえられてしまう。

山小屋に連れ戻された二人は椅子に縛り付けられ、ライアンはマヤにプロポーズして彼女が「イエス」と答えた直後、スケアクロウに腹部を刺されて殺されてしまう。マヤも腹部を刺されて床に倒れ大量に出血してしまうが、警察のサイレンの音を聞いた殺人鬼たちが逃走したため、一命を取り留める。後日、病院で目を覚ましたマヤの隣にスケアクロウが横たわり見つめているシーンで物語は終了する。

ストレンジャーズ第2章はこの直後から物語が始まる

『ストレンジャーズ第2章』あらすじ結末ネタバレ

ここから先は『ストレンジャーズ第2章』の核心である重大なネタバレを含む。

病院からの脱出

2023年、前作の事件から生還したマヤ(マデライン・ペッチ)は、ヴィーナス郡病院で治療を受けながら警察に事情を説明するが、全く信じようとしないどころか何かを隠している様子をみせ不安に覚えたマヤがいつの間にか人の気配がなくなり病院全体が廃墟のような状況になっていることに気がつく。

病院内で足音が聞こえマヤが見に行くが、そこにはかつて山小屋で彼氏のライアンを殺し、マヤに重傷を負わせた仮面を被った3人の殺人鬼スケアクロウ、ピンナップガール、ドールフェイスだった。やはり街全体がグルだったため、マヤの証言を信じず口封じにスケアクロウを呼び寄せたのだ。マヤは必死にスケアクロウの追手を躱し霊安室まで逃げ延びるが、そこにはスケアクロウによって惨殺された病院の職員たちの遺体があった。その後もマヤは必死に病院から脱出し、近くの牧場の主人に助けを求めるが、主人は女スケアクロウにクロスボウで射殺されてしまう。

マヤは女スケアクロウに追われながらなんとか逃げ延び、偶然通りかかった車に乗っていた看護師ダニカとその同居人クリス・サンプソンに助けてもらい二人はマヤを自宅に連れて行くことにする。しかしダニカは途中で雨の中を歩いている同居人のグレゴリーとウェインを車に乗せたため、マヤは彼女たちが信頼できるのかどうか不安を感じ始める。

ピンナップガールの正体

突如女スケアクロウ改め“ピンナップガール“の正体がダイナーのウェイトレス、シェリー(エマ・ホルヴァート)であることを明かすフラッシュバックが始まる。子供時代のシェリーは、宗教系の小学校で孤立した存在で、同級生たちから軽いいじめを受けていた。彼女は早くからサイコパス的な傾向を示しており、無邪気にネズミを素手で殺すなどの行動を見せていた。

そしてスケアクロウは、シェリーが小学校時代に友達になった少年で、シェリーが同級生のタマラを殺害した際、その少年は血だまりでスマイルマークを無邪気に描いていた。これが前作でも登場した「タマラはいますか?」という殺人鬼たちの決まり文句の起源で、シェリーの最初の殺人が全ての始まりだったことが明かされる。

現代に戻り、びびったマヤは前作に宿泊した山小屋で下ろしてもらい着替え始めると、警察官が現れマヤを町から出してあげると民間の救急車を手配するが、ピンナップガールが現れ警察官を殺害。再びマヤはなんとか逃げて警察官の車を奪って逃げダニカの家に逃げる。

結末ネタバレ:最後に笑うのは誰だ

4人はマヤを一夜泊めることに同意し招き入れてくれたが、マヤは同居人グレゴリーの執拗な質問責めを受け、彼は殺人鬼の一味ではないかと疑い始める。そしてグレゴリーが外出した途端にピンナップガールとドールフェイスが家を襲撃してくる、良いタイミングで救急車が到着するが運転手はあっさり殺害されてしまう。

マヤは救急車に逃げ込むが中に隠れていたピンナップガールと激闘の末、ハサミでピンナップガールの首を刺し車で逃走する。ピンナップガールが突然蘇生し、後ろからマヤの首を絞め始める。

首を絞められたマヤが運転する救急車が横転、衝撃でピンナップガールはフロントガラスを突き破って車外に投げ出され、今度こそ即死する。

そしてエンディングが始まるがミッドクレジットシーンで

マヤがピンナップガールのマスクを着用し、スケアクロウとドールフェイスと共に立っている場面が映し出される。

これは、マヤが殺人鬼たちの仲間入りを果たしたのか、それとも彼らに近づいて最終的に倒すための策略なのかは明確にされていない。

映画は「To be continued…」(続く)のテロップで終了し、第3章への期待を高める構成となっている。実際のシェリーの死により、ピンナップガールの脅威は終わったものの、スケアクロウとドールフェイスは依然として存在しており、マヤの運命は第3章で明らかになることが示唆されている。

(Wikipedia – The Strangers: Chapter 2)

『ストレンジャーズ第2章』作品情報

『ストレンジャーズ第2章』のネタバレを読んで興味を持った読者のために、この物議を醸すホラー続編について詳細を紹介する。前作で生還したヒロインの続編として製作された本作は、オリジナルの『ストレンジャーズ』の魅力であった「理由なき恐怖」を損なうとして批評家から厳しい評価を受けているが、三部作の中間作品として一定の役割を果たしている。

『ストレンジャーズ第2章』興行収入

本作は2025年9月26日の全米公開初日で約120万ドル、オープニング週末で約600万ドルを記録した。前作『ストレンジャーズ第1章』の初週末1200万ドルの半分という結果となり、批評家の酷評が興行に影響したとみられている。製作費約1500万ドルに対し、最終的な国内興行収入は1500万ドル程度と予想され、利益確保は海外市場と配信権に依存する状況となっている。

レニー・ハーリン監督紹介

レニー・ハーリン(66歳)は、フィンランド出身の映画監督で、『ダイ・ハード2』(1990年)、『クリフハンガー』(1993年)などのアクション映画で1990年代に名声を博した。近年は『ヘラクレス 怒りの大地』(2014年)、『ボーン・ザ・レイサー』(2018年)などを手がけているが、かつてのヒットメーカーとしての勢いは失われている。

本作を含む『ストレンジャーズ』三部作は同時撮影で製作され、ハーリンにとって復活をかけた重要な作品となっているが、批評的には苦戦を強いられている。三部作全体で4時間半のストーリーを単純に3分割したアプローチが批判の的となっている。

マヤ・ルーカス役「マデライン・ペッチ」紹介

マデライン・ペッチ(30歳)は、アメリカの女優で、テレビドラマ『リバーデイル』(2017-2023年)のシェリル・ブロッサム役で知られている。

映画『F・ザ・プロム』(2017年)、『サンシャイン・ガールズ』(2018年)などの作品に出演し、本シリーズが彼女にとって初の本格的なホラー映画主演作品となっている。前作と本作で一貫してマヤ役を演じ、第3章でも続投が確定している。体を張ったアクションシーンや感情的な演技で評価されているが、脚本の弱さにより彼女の演技力を十分に活かしきれていないとの指摘もある。

シェリー(ピンナップガール)役「エマ・ホルヴァート」紹介

エマ・ホルヴァート(22歳)は、アメリカの若手女優で、Netflix映画『ザ・ハーフ・オブ・イット』(2020年)、『ライク・ア・ボス』(2020年)などの作品に出演している。

本作では前作でダイナーのウェイトレスとして登場したシェリーが、実はピンナップガールの正体であったという重要な役柄を演じている。子供時代から成人まで、サイコパス的な殺人鬼の成長過程を巧妙に表現し、フラッシュバック・シーンでの演技が評価されている。本作でのピンナップガールの死により、第3章への出演は困難と思われるが、フラッシュバックでの登場可能性は残されている。

海外の感想評価まとめ

『ストレンジャーズ第2章』は海外で非常に厳しい評価を受け、Rotten Tomatoesで批評家16%、Metacriticで30点という低評価を記録している。前作の21%をわずかに上回ったものの、依然として「腐った」評価に留まっている。批評家からは「不必要な続編」「オリジナルの魅力を損なう背景説明」「論理的整合性の欠如」として酷評され、特に殺人鬼たちに明確な動機を与えたことが「ランダムな恐怖」というシリーズの根幹を揺るがすとして問題視されている。

IMDb(総合評価:4.9/10)

①私はこの映画を見て完全に失望した。第1章の問題点が何一つ改善されておらず、むしろ悪化している。論理的な穴が山ほどあり、CGIの動物は映画史上最悪レベルだ。脚本は退屈でありながら同時に追いかけっこばかりという、映画史上初めて達成された離れ業だ。

②私が最も問題だと思うのは、この映画が前作に依存しすぎていることだ。前作を見直さないと理解できない要素が多すぎる上、この映画自体は次作のセットアップにしかなっておらず、独立した作品として成立していない。第3章への布石ばかりで、観客としては時間の無駄に感じた。

③私はストレンジャーズ・シリーズのファンだが、この続編は許容できない。動物虐待のシーンは不必要で悪趣味すぎる。キャラクターたちの行動に一貫性がなく、特に主人公の緊急性の欠如には苛立たされる。数回は息を呑む場面もあったが、全体的には凡庸な殺戮映画に成り下がっている。

④私は前作から期待していたが、この第2章は期待を大きく下回った。ストレンジャーズに背景説明を与えたことで、オリジナル作品の「理由なき恐怖」という最大の魅力が完全に失われてしまった。予測可能で陳腐な展開ばかりで、ホラー映画としての緊張感が皆無だった。

IMDb – The Strangers: Chapter 2

Rotten Tomatoes(批評家:16% / 観客:評価待ち)

①私はこの映画を「前作よりわずかに改善されているが、食中毒で例えれば軽症と重症の違い程度」と評価したい。レニー・ハーリンの演出は時折効果的なジャンプスケアを生み出すが、それだけでは完全な茶番劇になることを防げていない。

②私が特に問題視するのは、この映画が説明しすぎて同時に説明不足でもあることだ。三部作の中間作品として、ストレンジャーたちの危険性を高めることに失敗している。最も恐ろしいのは、エンドクレジットの「続く…」という文字かもしれない。

③私の見解では、これは『ハロウィンII』への気になるほどの類似性で最も注目すべき作品だ。第1章の不必要に延長されたエピローグのような感じで、単純で予想可能なストーリーが展開される。ほとんど対話のないセットピースから確実な成果を得るハーリンの職人的技術は評価できるが、それだけでは不十分だ。

Rotten Tomatoes – The Strangers: Chapter 2

Metacritic(総合評価:30/100)

①私がこれまで見た中で最も退屈で苦痛な映画の一つだ。全く意味をなさない場面と観客の知性を侮辱する場面を交互に繰り返す。物理的に不可能な救急車のシーンと、動機を持たないはずのキャラクターたちの背景を説明するフラッシュバックの連続で構成されている。

②私の評価では、この映画は驚くほど不器用な映画製作により、アクションが目や脳で理解することがほぼ不可能になっている。キャラクターを互いに区別することができないほど基本的なデザインや衣装の決定が問題だ。ここでの唯一の真の恐怖は、まだあと数時間分の続編が残っていることだ。

③私はこの映画を2025年最悪のホラー映画の一つと断言したい。このフランチャイズがこのような状況に陥ったことは本当に残念だ。単純で予想されるストーリーでありながら、驚くほど不器用な映画製作のせいで何が起こっているのか理解することができない。

Metacritic – The Strangers: Chapter 2

批評家レビュー

海外の専門批評家による『ストレンジャーズ第2章』の詳細な評価を紹介する。オリジナル『ストレンジャーズ』の核心的魅力である「理由なき恐怖」を損なう背景説明の追加と、三部作の中間作品としての中途半端な立ち位置が厳しく批判されている。権威ある映画批評誌からの辛辣な評価を通じて、この続編の根本的な問題点と僅かな評価点を理解できるはずだ。

Roger Ebert 評価点40点

ブライアン・タレリコ氏「退屈な重荷、全く意味をなさない映画」

レニー・ハーリンの『ストレンジャーズ第1章』の終わりは、この三部作が第2弾で改善されるかもしれないという慎重な楽観論を抱かせた。基本的にブライアン・ベルティーノのオリジナルのリメイクが片付いたので、ハーリンとそのチームは続編で新しく興味深いものに移ることができるはずだった。

しかし実際は違った。この現金稼ぎの制作者たちは、どこにも行くつもりがないことを積極的に示している。このシリーズの「二つの塔」は退屈な重荷で、全く意味をなさないことと、それを見る不幸な魂たちの知性を侮辱することを交互に行う映画だ。マデライン・ペッチは無実で、彼女の肉体的な演技に完全にコミットしているが、内部論理も観客への敬意もない映画のために彼女が試練を受けるのを見るのはより心痛む。

評価点
マデライン・ペッチの献身的な演技、ハーリンの構図技術の一部

批判点
論理性の完全な欠如、観客の知性への侮辱、意味のない暴力

(Roger Ebert – The Strangers: Chapter 2)

Empire Magazine 評価点40点

ジェイミー・グラハム氏「説明しすぎて同時に説明不足」

説明しすぎて同時に説明不足で、三部作のこの中間部分はストレンジャーの危険性を高めることに失敗している。グラハムは「最も恐ろしいのは、エンドタイトルの『続く…』かもしれない」と推測している。

この映画は、マスクをつけた幽霊たちが戻ってくると述べており、ジェームズ・ボンドやアベンジャーズのように振る舞っている。いつ戻ってくるかは分からないが、この時点で誰が本当に気にしているのか。確実に、この疲れた不必要な三部作の制作者たちは気にしていない。

評価点
一部の効果的なジャンプスケア、前作からのわずかな改善

批判点
三部作の中間作品として機能不全、根本的な魅力の欠如

(Empire Magazine – The Strangers: Chapter 2)

Bloody Disgusting 評価点45点

ミーガン・ナヴァロ氏「三部作への関心を絞殺する」

ポストクレジット・シーンがシリーズの第3章かつ最終章を「弱々しく」セットアップしているにも関わらず、最新作は「ストレンジャーズとこの困惑する三部作への残存する関心を絞殺し、窒息させる」とナヴァロは指摘した。

映画は前作よりも改善されているが、それでもフランチャイズの前提を裏切っているように感じられる。スラッシャー映画で見たことのないものは何も提供していないが、独自のアイデアのない疲れた前作の後では、サバイバルスリラーモードへの転換は新鮮な空気のように感じられる。

評価点
サバイバルスリラーとしての転換、前作からの改善

批判点
フランチャイズの根本的前提への裏切り、オリジナリティの欠如

(Bloody Disgusting – The Strangers: Chapter 2)

Slant Magazine 評価点50点

マーク・ハンソン氏「ハロウィンIIへの気になる類似性」

スラント・マガジンのマーク・ハンソンによると、このスラッシャー続編は「リック・ローゼンタールの『ハロウィンII』への気になるほどの類似性」で最も注目に値するかもしれない。

映画はしばらくの間、第1作の不必要に延長されたエピローグのような感じを示唆している。第2章は、ほぼテレビエピソードの長さの間、神聖なばかばかしさの夢のような状態でその醜いフランチャイズ建築の上に浮かんでいる。しかし、最終的には単純で予告された物語として展開され、観客の期待を裏切る結果となっている。

評価点
一部のシーンでの夢のような演出、職人的な技術の片鱗

批判点
『ハロウィンII』の劣化コピー、予測可能で単調な展開

(Slant Magazine – The Strangers: Chapter 2)

個人的な感想評価

『ストレンジャーズ第2章』は、前作の問題点を解決するどころか、新たな問題を山積みにした失敗作だった。最も致命的なのは、オリジナル『ストレンジャーズ』の最大の魅力(なんとかこのクソ映画の長所を無理やり絞り出した褒め言葉)「理由なき恐怖」を完全に破壊してしまったことだ。なぜ私が襲われるのか?何かしたのか?という疑問を理不尽に蹂躙して仮面の下の表情を隠したままひたすら殺される恐怖に怯えるというのが唯一の長所だったにも関わらず、唐突に今襲っている殺人鬼の正体を明かしたと思ったら彼らの子供時代の背景や、スケアクロウとの関係性を詳細に説明してしまった。おかげで殺人鬼たちの神秘性と不気味さが完全に失われてしまった。背景を知らないことで恐怖が増すことを知らないようだ。

監督は信じられないことに「ダイハード2」を生み出したレニー・ハーリン監督。

現在66歳、ディープ・ブルーなど割とアクションホラーも得意だったのは30年以上昔の話で、コンスタントに映画やテレビシリーズの監督をしてきたがダイ・ハード2以上の高評価映画は生み出せていない状態が続き、ついに自分の経歴を終えるために最後に小金稼ぎをしていると超酷評されたストレンジャーシリーズを発表。発表された2部作はすでにメタスコア30点以下、IMDbも5点を下回るという評価で、誰も3作目を待っていないという状況。ああ、わかっていたことだが監督の能力が低いとこんな映画になってしまうという教科書のような作品だった。

マデライン・ペッチの演技は相変わらず献身的で、肉体的に過酷なアクションシーンも見事にこなしているが、脚本の論理的欠陥が彼女の努力を台無しにしている。特に病院のシーンでは、なぜこれほど大きな病院に職員が一人しかいないのか、なぜマヤの監視が全くされていないのかなど、基本的な設定に無理がありすぎてイライラしてしまう。

また、子供時代のシェリーたちによる動物虐待のシーンは完全に不必要で悪趣味だった。CGIの野生のイノシシによる襲撃シーンは技術的にも稚拙で日本のドラマと同レベルで、緊張感を生み出すどころか失笑を誘う結果となっている。三部作の中間作品として、独立した物語としての完成度は低く、みる価値はない。だったらディズニープラスに入ってエイリアン・アースをもう一度一周した方が絶対に価値のある1日を過ごすことができるだろう。

まとめ

この記事では、映画『ストレンジャーズ第2章』の完全ネタバレ解説から海外の感想評価まで幅広く紹介した。前作で生還したマヤが再び3人の仮面の殺人鬼に狙われ、今度は病院から町全体を舞台にしたサバイバルを繰り広げ、最終的にピンナップガール(シェリー)を倒すが、謎めいたポストクレジット・シーンで第3章への布石が打たれる物語だった。

期待度の面では、前作『ストレンジャーズ第1章』が興行的成功を収めたものの批評的には失敗だったため、続編への期待は控えめだった。レニー・ハーリン監督による三部作同時撮影という野心的な試みと、マデライン・ペッチの続投による連続性への期待があったが、結果的に前作以上の批判を招くことになった。

内容面では、病院を舞台とした序盤から町全体でのカーチェイスまで、前作よりもスケールアップしたアクションが展開されている。しかし、殺人鬼たちの背景説明によってオリジナルの「ランダムな恐怖」という核心的魅力が損なわれ、論理的整合性の欠如と相まって、ホラー映画としての根本的な問題を抱えている。

評価の面では、Rotten Tomatoes 16%、Metacritic 30点という厳しい評価を受け、批評家からは「2025年最悪のホラー映画の一つ」「オリジナルの評判を傷つける続編」として酷評されている。前作をわずかに上回ったものの、依然として「腐った」評価に留まり、三部作の将来に暗い影を落としている。

この映画は単なる失敗した続編を超えて、愛されたホラー・フランチャイズを如何にして台無しにするかの教科書的な例として記憶されるだろう。海外では「不必要な三部作」「現金稼ぎのための企画」として厳しく批判され、第3章への期待よりも不安の方が大きくなっている。レニー・ハーリン監督の復活作としても完全に失敗に終わり、ホラー映画史における残念な一章として語り継がれることになりそうだ。

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