映画『マルセル靴をはいた小さな貝』物語結末ネタバレ紹介。小さな気付きを教えてくれる優しい傑作




「視聴後は世界が美しく感じるだろう」映画『マルセル』物語結末までネタバレ!小さな貝がアカデミー賞候補?と食わず嫌いは損をする。見た人全員が”今年一番最高の作品”と感動するストップモーションアニメーション作品はどのような作品なのかを紹介していきます。

映画マルセルのディーン・フライシャー・キャンプ監督は本作がデビュー作にしてアカデミー賞候補となり一躍有名人に。映画マルセルは2022年6月に全米公開され大ヒット、辛口レビューサイトで有名なRotten Tomatoesで脅威の98%支持を集める。すでにアカデミー賞候補される前に、サターン賞のアニメ映画賞、アニー賞の長編インディペンデント作品賞、長編作品声優賞、長編作品脚本賞の三冠に輝いている。そして制作が決定している『実写版 リロ&スティッチ』の監督に抜擢されている。

多くのファンがリロアンドスティッチの実写化を暴挙だと思うかもしれませんが、この映画を見た後には手のひらを返して「ディーン監督が作るなら傑作になるだろう」と公開が待ち遠しいと評価が変わるほどです。

それでは映画「マルセル 靴をはいた小さな貝」は一体どんな作品なのか?紹介していきます

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あらすじ

マルセルは身長1インチの貝で祖母のコニーとペットの糸くずのアランと一緒に生活しています。かつては広大な貝のコミュニティの一員であったが、今は謎の悲劇の生き残りとして、たった一人で暮らしている。しかし、あるドキュメンタリー映画監督が彼らを発見し、ネットに投稿した短編映画がマルセルの熱狂的なファンを獲得し、未曾有の危機と、長い間行方不明だった家族を見つけるという新たな希望をもたらす。

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映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』物語ネタバレ

貝のマルセルは、ドキュメンタリー作家のディーンに、彼と祖母のコニーを観察してもらう。マルセルはそのかわいらしさと洞察力で、一躍人気者になる。そして、その人気ぶりを利用して、前の家の持ち主が引っ越したときに連れ去られた家族の行方を追うことになる。
コニーの健康状態が悪化し、マルセルは彼女の世話に頭を悩ませるようになる。60ミニッツ」がマルセルにインタビューを申し込むと、マルセルはコニーのことで躊躇するが、コニーとディーンが励まし、インタビューに応じることになる。その最中、コニーは亡くなってしまう。
マルセルはコニーを悼むが、後に「60ミニッツ」のクルーがマルセルの家族を奪った犯人の元カノを探し当てたと聞かされる。彼女は、マルセルとディーンを加えたクルーたちを元彼女の家に連れて行き、そこで彼らは本当にマルセルの家族を見つけ、彼とともに家に連れ帰る。

家の中をテニスボールが転がっている。ボールは意志を持っているのか器用に階段を降りるとリビングの中を転げ回る。ボールの中から中から出てきたのは靴を履いた小さな貝のマルセル(ジェニー・スレイト)だった。

マルセルは、同じ巻貝の祖母のコニー(イザベラ・ロッセリーニ)と人間の家の中で暮らしていた。朝起きるとカーテンを器用に開け窓を開けたり外に散歩に行ったりと5cm程度の小さな体とは思えないほど自由に日々を楽しく暮らしていた。その様子を撮影しているのはドキュメンタリー作家のディーン・フライシャー・キャンプ(本人、そして本作の監督)、ディーンはマルセルに密着取材してドキュメンタリーを制作している。マルセルはディーンの質問に答える形で対話しながら、家中を器用に歩き、庭にロープウェイを張り巡らし、家庭菜園を作り、可愛らしく遊ぶ姿を撮影していた。

マルセルはコニーとともに「60ミニッツ」を見るのが趣味で、レスリー・スタールのファンである。しかし、マルセルは、かつて自分とコニーの家族全員でこの番組を見ていたことを思い出し、時々悲しくなる。

マルセルには家族がたくさんいたが、この家にはマーク(トーマス・マン)ラリッサ(ロサ・サラザール)カップルが住んでいたがある日、二人の言い争いが聞こえた後マークが立ち去ろうと荷物と一緒にマルセルの家族が巻き込まれたまま出て行ってしまったため、それ以来家族とは離れ離れになってしまったのだった。

マルセルの可愛らしいインタビューや二人の日常を映した映像をYouTubeにアップロードすると一気にバズり人気になる。パソコンやSNSの凄さを学んだマルセルにディーンはライブストリーミングを開設してマルセルの家族探しを始める。唯一の手がかりであるマークと一緒に写った車の写真の前で一生懸命に説明する様子でますます人気になるが、マルセルの家を背景に記念撮影するインフルエンサーたちで溢れかえってしまいマルセルはガッカリする。

家族を見つけたいと願うマルセルの様子を見てディーンは、マークの車を探すために一緒に車に乗ってマークの車探しを提案する。そしてついに家を出たマルセルは車酔いしながらも、自分達が住んでいた場所と比べて街や世界がどれだけ大きいかを目の当たりにし、圧倒される。しかし結局、手がかりを見つけることができないまま帰宅することになる。

帰宅すると祖母のコニーの認知症が進み洗濯機から落ちて甲羅にヒビが入っているのを発見する。ディーンはマルセルが大好きな「60ミニッツ」のプロデューサーからの留守電でマルセルとディーンのインタビューをしないかと提案されマルセルは喜ぶ。

しかしコニーの体調を心配するマルセルはコニーの体調が良くなるまで取材は受け入れないと伝える。しかしコニーはマルセルにはもっと充実した人生を送ってほしい、自分のことは心配しないで欲しい、きっと家族と出会う可能性が増えるからとマルセルの背中を押してくれたため、マルセルは番組に電話して取材したい旨を伝える。

「60ミニッツ」の取材班が家に到着する。最初は緊張していたマルセルとコニーだったが、ずっとファンだった司会者に会うことができて感激する。マルセルとディーンが立派に取材に臨む姿を見たコニーは安心した様子で自分のベッドに向かう。

しばらくして無事に取材が終わる。コニーに報告しに向かうとコニーは亡くなっていた。ディーンがコニーを庭に埋めるのを手伝い、マルセルは弔辞を述べたあと彼女を悼む。一方、ディーンは新しいアパートの契約にサインをする。

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エンディングネタバレ

マルセルは “60ミニッツ “の取材班のおかげで一緒にグアテマラに引っ越した元家主のラリッサを見つける。取材を受けたラリッサは取材スタッフとマルセルとディーンを連れてマークの家を教えてくれる。マークも取材に応じてくれたため、全員でマークの家の中を捜索しマルセルは引き出しの中で暮らしている多くの家族を発見する。

ディーンとスタッフはマルセルとマルセルの家族たち全員を家に連れて帰ると一緒に暮らし始める。マルセルはコニーの葬儀のために歌った後、全員がカメラに向かってインタビューをした後、コニーのいない家族の集合を悲しみながらも再会を喜び一緒に過ごすのだった。

洗濯室で窓の外を眺めるマルセルの姿があった。

彼はディーンに、窓際に立ち、外の美しさに見とれながら殻を破って風が吹くと出てくる音が好きだと話す。

マルセルはディーンの新居に遊びに行き話をして物語は終了する。

海外の感想評価 7.7/10

10/10
この映画はあなたの心を癒してくれる
私の冷たく、黒く、シニカルな芯は、この愛らしい物語によって完全に溶かされた。そう考えると、この映画を観て、クレジットが回るまでに心の中にネガティブな気持ちを抱えたままにしておくことは、本当に不可能だと思うのです。
顎が外れるほど滑らかなストップモーション・アニメーションは、貝のマルセルと彼の祖母の世界に生き生きとした生命を与えている。生活感がありながら、同時に寂しさも感じられ、このプロダクションデザインはマルセルの心の旅に大きな影響を与える。
コメディは絶え間なく続き、実に壮観です。ウィットに富んだ台詞は、人間と「シェル」両方の行動の奇妙さを突いているが、しばしば、私が予想もしなかったような、驚くほど痛烈な深みを帯びている。
マルセルの世界は小さく、したがって彼が喜びを見出すものも小さい。人生の「小さなこと」の美しさをこれほど効果的に描いた映画を、私は見たことがないように思う。
この映画には、人生という贈り物、つまり、私たちがこの人生でしばしば与えられる、変化、進歩、成長の機会に対する感謝の念があふれているのです。この映画は、家族についての物語であり、他の人々と経験を共有することの必要性についての物語でもあります。
映画館を出て、私は自分の周りの人々や、この世界の自然や人工の美しいものに対する深い愛を感じた。このような感覚を誰かに与えることが、マスターアーティストの証でないとしたら、それは何だろう。
この映画は、創造性とシンプルさを兼ね備えた傑作です。今年最高の映画の1つです。

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まとめと感想

心が優しくなった。

小さな世界の小さな住民の”小さな”幸せと愛を語る姿を見て、我々の生きている世界はこんなにも愛に包まれ美しい世界なのだと、小さな(だが愚かにも見えないことが多い)気付きをもたらせてくれる。必見。

他に言葉が生まれない。

視聴後の小さな気づきと感動をいつまでも噛み締めていたい。

おすすめ。

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