映画『胸騒ぎ/Speak No Evil』物語エンディングまでネタバレ「久しぶりに最悪の胸糞作品」




「タイトルの意味を知った時、最悪の気分になった」話題の映画『胸騒ぎ/Speak No Evil』物語エンディングまでネタバレと海外の感想を紹介。バカンス中に出会った気の良い親子に誘われるがまま向かった別荘地で歯車が噛み合わない不愉快な出来事が起き続ける。不運な親子に待ち受ける悲運にあなたは最悪の気分を味わうだろう。

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映画『胸騒ぎ/Speak No Evil』作品情報f

公開日
2022年3月17日(デンマーク)
制作国
デンマークオランダ
言語
英語オランダ語デンマーク語
ロケ地
フィン, デンマーク
製作会社
プロフィールピクチャーズOAK
モーションピクチャーズデニッシュフィルム
IMDbより

あらすじ

デンマーク人の一家が、休暇中に知り合ったオランダ人の一家を訪ねる。のどかな週末のはずが、デンマーク人一家が不愉快な思いをしながらも礼儀正しく接しようとするうちに、少しずつ崩れていく…。

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スタッフキャスト

監督
クリスチャン・タフドルップ
脚本
クリスチャン・タフドルップ
マッズ・タフドルップ

キャスト
モーテン・ビュリアン … ビョルン
シドセル・シーム・コッホ… ルイーズ
フェジャ バン ヘット… パトリック
カリーナ・スマルダーズ … カリン
リーヴァ・フォスバーグ… アグネス
マリウス・ダムスレフ … アベル
ヒケム・ヤコウビ … ムハジド
イェスパー・デュポン … ジョナス

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”胸騒ぎ/Speak No Evil”タイトルの意味

映画のタイトル”胸騒ぎ/Speak No Evil”とは「見ざる言わざる聞かざる」の”言わざる”の意味。「言わない方が良い」という意味。

「見ざる言わざる聞かざる」とは「他人の欠点や過ちや悪いことは見ようとせず、聞こうとせず、言おうとしない方が良い」。これは悪いものから遠ざける、離れるという意味にも使われるが、「見てみぬふりをする」という自己保身の否定的な意味でも使われることがある。

が、この映画の場合「言わない方が良い」「見てみぬふり」の両方の意味だと、最後まで見ればわかります・・・。胸糞悪くなるでしょうけど。

すげぇ良いタイトル。

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映画『胸騒ぎ/Speak No Evil』物語ネタバレ

デンマーク人のビョルン(モーテン・ビュリアン)ルイーズ(シドセル・シーム・コッホ)幼い娘アグネス(リーヴァ・フォスバーグ)を連れてトスカーナで休暇を過ごしていた。

そこでオランダ人のパトリック(フェジャ バン ヘット)カリン(カリーナ・スマルダーズ)の夫婦と、舌のない珍しい病気にかかったと言われる息子アベル(マリウス・ダムスレフ)に出会う。旅先で困った時に助けてくれるなどパトリック親子には世話になりっぱなしだったビョルンはまた会える日を楽しみに別れる。

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パトリック夫婦

数週間後、デンマークに戻ったビョルン夫婦は、パトリック夫婦から、オランダの人里離れた別荘に遊びに来ないかと招待を受ける。普通の平坦な生活に不満を持つビョルンは、この機会を利用して冒険的な旅をしようとルイーズを説得する。

8時間のドライブの後、ビョルン、ルイーズ、アグネスはパトリックとカリンの家に到着すると笑顔で出迎えてくれたカリンに挨拶を交わすと別荘の中に入る。共同生活を始めて2日目、パトリック夫婦の菜食主義にも関わらず肉食を強要、カリンの何気ない悪口、パトリックの息子アベルに対する怒りなど、何か歯車が合わないような違和感を覚える(実際素晴らしい大自然の中を楽しんでいても違和感を感じるBGMが鳴り響き不安を煽ってくる)。

カリンとパトリックはビョルンとルイーズを夕食に誘われ楽しみに着替えるが、カリンはベビーシッターのムハジド(ヒケム・ヤコウビ)を相談なく家に呼ぶと当たり前のようにアベルと娘のアグネスを預けて子供抜きの夕食会をしようとする対応にルイーズは違和感を覚え腹を立てる。

夕食が始まるとパトリックはルイーズの菜食主義に異議を唱え、その後、夫婦が彼らの前で酔っ払って必要以上にキスをしていちゃつく姿を見せつけ困惑するビョルン夫婦はさらにビョルンを巧みに操ってディナー代を払わせると帰りの車の中では飲酒運転のパトリックはルイーズの静止を無視して嘲笑い大音量の音楽を流して激怒させる。

ルイーズがシャワーを浴びている間に、パトリックが黙ってバスルームに入って歯を磨き始める。夜、ビョルンとルイーズがセックスしている場面をパトリックが廊下の窓から覗いていた。性行為中、アグネスが泣きながら両親の部屋で寝たいと訴えるが、無視しているとパトリックがやってきてアグネスを自分たちの部屋に連れていってしまう。

行為後、ルイーズがアグネスを探しに行くと裸のパトリックとカリンのベッドで寝ているアグネスを見つけ連れ出すとビョルンを起こして「今すぐに家を出よう」と一家は逃げ出す。娘のアグネスはお気に入りのウサギの人形「ニヌス」がなくなっていることに気づき、一度はあきらめるように娘に伝えるもビョルンはパトリックの家に向かって車を進めるが、結局の運転席の下で人形を見つけた後、冷静になったビョルンとルイーズは一度パトリックの家に戻りちゃんと帰る説明をすることにする。

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決別と和解

家に戻った三人に対しパトリックとカリンはポカンとしていたが、ビョルンとルイーズは滞在中に不快に感じたことを簡潔に伝えたことで四人は和解しもう一泊することになる。(この時カリンは謝罪しつつも、なぜアグネスが自分たちのベッドで寝なければならな口なったのかセックスに耽って娘の声を無視したルイーズに問いかけて何も言えな負い目も利用する)

ルイーズはカリンの庭仕事を手伝い、ビョルンはパトリックとドライブに出かける。二人になった途端にパトリックの優しさに触れたビョルンはプライベートでやりたいことをやらずに常に家族を一番にするために自分がいかに感情を抑えているかを説明すると、パトリックに連れて行かれたビーチで「解放のための叫び」の練習をする。感情を解放する快感を知ったビョルンとパトリックの二人の絆は一気に深まり一緒に酒を飲み楽しむのだった。

夕食の準備中にルイーズが指を切ってしまい、処置をする最中、パトリックがトスカーナで初めて会ったとき職業を医者だと嘘をついていたことを知る。ディナーの後、アグネスとアベルは一緒に練習してきたダンスを披露するが、その際、パトリックはアベルがミスをしたことを理由に必要以上に罵倒した後、何度も繰り返し練習をさせアベルは泣き出してしまう。我慢できなくなったビョルンはパトリックやカリンの息子アベルに対する彼らの態度について口論になる。

その夜、ビョルンは子供部屋からアベルのうめき声を聞くがパトリックが訪れるとその声は突然止む。不審に思ったビョルンが明かりのついていた別棟を訪れると、壁中に貼られたおびただしい数の家族写真。そしてそこにはパトリックとカリンが、ビョルンとルイーズと同じように休日を過ごす夫婦から一緒に過ごした家族を殺害してその子供を自分たちの子供のように扱い、そしてまた別の旅行者家族を殺害して・・・を繰り返していることを示唆していた。

ルイーズとアグネスを起こしに行ったビョルンは、プールで溺死したアベルを発見するが、どうすることもできないビョルンは家族を乗せて脱出する。

車が故障してしまいビョルンは家族を車に乗せたまま近くの民家に助けを求めるも誰もいなかったため車に戻るがルイーズとアグネスはいなくなっていた。

近づいてきた車にはパトリックとカリン、ルイーズとアグネスが車に乗っていた。”車に乗れ”命令するパトリックに涙を流して家族を助けてほしいと懇願するがパトリックは無表情で大丈夫だと言うと車に乗り込む。彼らの悪事を何も知らないルイーズだったが、ただならぬ雰囲気に何かがおかしいと気づくが、ビョルンを殴って服従させるパトリックに、黙秘を命じられてしまう。

エンディングネタバレ「最悪のラスト」

車を止めた後、待機していたムハジドがやってきてルイーズを押さえつけると、パトリックはハサミでアグネスの舌を切り取るとムハジドが抱き抱えるとどこかに連れ去ってしまう。

ビョルンとカリンはショックを受け狼狽えるがパトリックとカリンは無表情で車を走らせると人気のない道路で車を止め、二人に裸にさせて窪地に向かわせる。二人は死を覚悟して抱き合うとパトリック夫婦から激しい投石を何度も受けて死んでしまう。死んだ夫婦をみてパトリックとカリンは静かに肩を寄せる。

後日、バカンスで人気の避暑地。

強制的に新しい娘の役を演じさせられている舌を切り取られたアグネスはパトリック夫婦の車に乗ってうなだれていた。

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海外の評価IMDb 6.6/10「」

6/10
不気味で緊張感があるが、イライラさせられる。

これは何となく、2017年に大絶賛された映画「ゲットアウト」を思い起こさせた。キャラクター、雰囲気、プロットを構築した上で、いくつかのことがずれていること、大きな明らかになることが来ることは分かっている。
しかし、最後の15分ほどは、私を悩ませ、実際に私のためにそれを台無しにしました。自分や家族の命を脅かされたら、たとえ武器を持たずとも、抵抗するくらいはするんじゃないですか?

7/10
この作品は、デンマークの中流階級の文化を告発するもので、強烈な恐怖に包まれています。

「スピーク・ノー・イーブル」は、特に私のようなデンマーク人中流階級の人間にとっては、狼狽し、不快な体験となる。
この映画は、世界で最も安全な社会の一つで、保護され、物質的に快適な生活を送ることに慣れきって堕落して退屈を呪う、デンマークの中流階級の私のために書かれたものに感じた。
この映画でデンマークの夫婦が発見したのは、そういうことです。この世界には邪悪なものが存在する。本当に暗くて恐ろしい。嘘をつき、傷つけ、殺す。
そして彼らはあなたの子供を傷つけ、あなたはそれを許します。なぜなら、あなたはデンマークの中流階級の甘やかされた空想の世界に住んでいるから。
ビョルンとルイーズは、それを目の当たりにしても認識することができない。言い訳をするのが早く、少なくともビョーンは、ナルシシズムやサイコパシーの正体を見抜けない。
ルイーズは、自分の感情を信じて、何かがおかしいと感じるが、デンマークの現代人ビョルンはそれに気づかない。
この映画で最も印象的なシーンは、ビョルンが顔面を数回殴るだけで簡単になだめることです。武器も脅迫もなく、ただ痛いだけで、致命的な暴力ではありません。
それがすべてを物語っている。ビョルンは原始人としては失敗作だ。危険を察知することも、守ることも、戦いを挑むこともできない。
そして、これである。これこそが、クリスチャン・タフドルップが主張したいデンマーク人に対する非難なのです。
悪の餌食になりやすい。

8/10
本当に好きなんだけど…お勧めはしない。

これは厄介な作品です。一方では、赤旗が強烈な恐怖感を醸し出している。一方で、あそこまでする必要はなかった。あの夫婦はまったくもってバカだった。単純明快だ。レビューを読むと、多くの人がこの映画のことを嫌っているようです。理解できる。2人の人間がこれほどまでに受動的に行動し、自らの運命を封印するのを見るのは気が狂いそうです。しかし、私は、これはまさにそのためにやったのだと思う。監督はこう思わせたかったのだろう。
エンディングは不穏極まりないが、悪人への怒りというより、それを許した善人への怒りが湧いてくる。それは難しいですね。
本当に感情を揺さぶられました。それが狙いだったのかもしれない。

8/10
眠れない

この映画を観て感じた居心地の悪さは、言葉では言い表せない。社会的なぎこちなさ、ミスコミュニケーション、遠隔地での設定など、見ていてとても不快な映画です。最後の30分間は言うまでもなく、サイコスリラーから恐ろしい生々しい暴力(良い意味での)を伴うねじれたホラーへと変化していくところです。
クリスチャン・タフドルップの作品はまだよく知らなかったが、この作品で彼は間違いなく地図に載るだろう。

まとめと感想:5/10「馬鹿は家族も守れない」

いやいやいやいやいや、動けよ、抗えよ、父親だろぉ!?

久々に胸糞映画。

これは凄い。

凄まじい感情の振れ幅でキツい。

怒り悲しみごっちゃごちゃにされる。

海外のレビューでも言われていたがこれも監督の狙いなのだろう。きつい。

冒険を夢見るビョルンは典型的な馬鹿な現代人である。帰るべきだった。あの時何も言わずに帰るべきだったが、Uターンしてしまったからには「黙って帰るのは忍びない」と自らサイコパスの家に戻ったこと。パトリックに数発殴られただけで黙ったこと。彼は銃火器もナイフも持っているかも分からないのに、”目の前”で娘が舌を切り落とされてる最中に震えるだけのクソ馬鹿野郎だ。何があってもいいから殺すぐらいの気負いでなぜ動けないのか。クソイラつく。最後も言われるがまま服を脱ぎ窪地に降りていく・・・・何も争わずにだ。連れ去られた娘がどうなるのか予想できるはずだ、愛娘の将来を悲観することもなく、息を整えてなんとか憤慨することもなく、死を覚悟したナマケモノのように体の力も魂の力も抜いた様相に苛つきを通り越して涙が出そうになった。

クソバカビョルン、二度と見ないし、自分の家族は守れるようにありたいと思った。

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