
『家族が狂気に侵されていく恐怖はまさに現代版クジョーだ』冷酷で無慈悲な演出が話題となったスリラー映画『おさるのベン』のあらすじ結末までネタバレと海外の感想評価をまとめて紹介する。アメリカで制作された本作は原題「Primate」で2026年1月9日に劇場公開され、IMDb6.3点、Rotten Tomatoes批評家77%・観客71%、Metacritic61点と好意的な評価を受けたホラー作品だ。
ハワイの人里離れた崖の上に建つ自宅で、耳の不自由な作家の父アダムと妹エリンと暮らす大学生のルーシー。母親が亡くなって以来、家族との時間を避けていた彼女が久しぶりに親友ケイトを連れて帰郷する。そこには母親が訓練し、手話を理解する高度な知能を持つペットのチンパンジー・ベンがいた。だが翌朝、獣医のランバートがベンの囲いに入ると、ベンは凶暴化してランバートを襲撃する。
本作の監督・脚本は『海底47m』『ザ・ストレンジャーズ 戦慄の訪問者』のヨハネス・ロバーツ、ルーシー役を『ビリーヴ 未来への大逆転』『デクスター:ニューブラッド』のジョニー・セコイア、アダム役を『コーダ あいのうた』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーが演じた。
今回は、実用特殊効果とジョン・カーペンター的なシンセサイザー音楽で注目を集める映画『おさるのベン』のラストまで詳細に解説&考察と、海外ではどのような評価を受けているのか?を紹介していきたい。以下の内容は本編の結末のネタバレを含むため、必ず劇場で鑑賞してから読んでいただきたい。
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『おさるのベン』あらすじ結末ネタバレ
ここから先は『おさるのベン』の核心である重大なネタバレを含む。狂犬病に感染した家族ペットが次々と人を殺害する壮絶な展開が描かれるため、鑑賞前の閲覧は避けることを強く推奨する。
チンパンジーのベンとルーシー
ハワイの山奥にある一軒家を訪れた獣医のダグ・ランバート(ロブ・デラニー)がチンパンジーのベンの囲いに入って注射器を取り出すと、ベンが姿を表せないことに気がつくが、ベンのお気に入りのテディベアで誘い出そうとするが、ベンはランバートを囲いの中に引きずり込み、信じられない怪力で容赦なく彼の顔を引き千切り惨殺するシーンで物語が始まる。
36時間前…
大学生のルーシー(ジョニー・セコイア)が親友のケイト(ヴィクトリア・ワイアント)と一緒に飛行機でハワイに向かっている。ルーシーは母親が亡くなってから実家に帰ると母のことを思い出して悲しい気持ちになるため、かなり長い間実家に帰っておらず、妹のエリン(ジア・ハンター)は思春期と寂しさから少しルーシーとの間に溝を作っていおり、その相手をするのも少し怖くますます近寄りがたいのだ。そこに友人のハナ(ジェシカ・アレクサンダー)が合流し、近くに座っていた男性二人組のブラッド(ティエン・サイモン)とドリュー(チャーリー・マン)と知り合い仲良くフライトを楽しみ空港で別れる。
ハワイ島に到着したルーシーたちを待っていたのはケイトの兄ニック(ベンジャミン・チェン)で、彼の運転する車に乗ってルーシーの家に向かい耳の不自由な作家の父アダム(トロイ・コッツァー)と妹エリンが出迎えてくれた。そこに現れたチンパンジーのベンだった。ベンはチンパンジーながら人間の言語を理解して手話やタブレットのアプリを使って対話することができるほどに知能が高く、最初は恐る恐るだったハナもベンの賢さを知って慣れていく。
ベンの異変
夜になり、半地下にある崖を切り抜いて作ったプールのそばで佇んでいると、いつの間にか背後にベンがいて安心するが、ベンの様子が何かおかしい。ベンはプールをじっと見つめ口からよだれが垂れ流しの状態で、呼吸も激しい、しかしベンが静かに手を伸ばしてきたため、ハナが手を取ろうとすると突如ベンはハナの手を握りつぶそうとする。
ハナが叫ぶよりも先にルーシーの父アダムが調教笛を使ってベンを止め、怯えるハナに”ベンはプールが怖いんだ”と伝えベンを屋敷の離れの囲いに連れて行く。しかしそこで囲いの中でマングースの死体が横たわっているのを見つけたアダムがベンの体を調べるとわずかに噛まれた後を見つけ心配をするが、この時は何もせず囲いを後にする。
翌朝、アダムは検査のため死んだマングースを研究所に送り、本のサイン会のため一行を残して外出すると、鬼の居ぬ間に洗濯と計りにルーシーは友人たちと共にプールを楽しみ皆で大麻を吸い楽しいひと時を過ごす。が、夜になるとルーシーはプールサイドでニックとハナがキスをしているのを見て凹む。
その頃、獣医のダグがベンの治療のためにベンの囲いに入り殺害されていた。(冒頭のシーン)
野放しになったベンはリビングにいたケイトに威嚇しながら接近してきたため、ケイトはドアを閉めて彼を遠ざけ難を逃れる。皆がリビングに集まりベンの好きなテディベアのぬいぐるみが血まみれになっているのを見て不穏な空気を感じ、いなくなったベンを探すとベンはニックと一緒に遊んでいるのを見て一同気にしすぎたとほっとする。
ルーシーたちから事情を聞いたニックがベンを縛ろうと縄を取り出すとベンは歯を剥き出してニックに飛びかかろうとするが、ルーシーが間一髪ベンの体にロープを巻き付けて動きを封じることに成功する。一同はやはりベンの様子がおかしいことに気がつき獣医のダグに電話をかけるが、ダグは電話に出ず、ダグの着信音はベンの囲いの中で虚しく鳴り響くだけだった。近くで聞こえる着信音から危険な兆候を感じたルーシーたちだったが、それよりも早くベンはロープを噛み切り、ルーシーの妹エリンの脚に深く噛みつき重傷を負わせる。なんとかニックがベンを引き剥がすが再び襲いかかってきたため、ニックはべんの苦手な水の中に逃げろと叫び、全員がプールに飛び込む。ニックの言う通り泳げないベンは水に近寄らず傍観しているだけだったが、なんとしても人間たちに危害を加えようとプールの周辺をうろうろを歩き回り威嚇し続ける。もうどうしようもないのか。
おさるのベンは何故変異したのか?
冷静なニックはベンが崖側のプール端におびき寄せ体当たりして崖から突き落とすことに成功するが、かろうじて崖にしがみついていたベンに逆に崖に引き摺り込まれてニックは崖下の岩に頭を打ちつけて死亡する。
プールの水深は深く足がつかないため徐々に消耗していく仲間を心配したルーシーは、ベンが落ち着いている様子を見て、彼を慎重に観察しながら、刺激しないようにプールサイドに上がり浮き輪、そしてニックのスマホを手に入れることに成功する。もちろんそれは全てベンの罠でスマホに触れたルーシーに襲いかかるが、ケイトが囮になることでなんとかプールに逃げ込んだルーシーたちはブラッドとドリューに電話して助けを求める。ブラッドたちは当初ふざけていると思い笑って聞いていたが、ベンが頭上の照明を伝ってハナの髪の毛と頭皮の一部を引きちぎる様子を見た瞬間、電話がプールに落ちて故障してしまう。
サイン会の会場でアダムは研究所の仲間から、送ったマングースの死体がハワイでは症例がない狂犬病に感染していると報告を受け、ルーシーに連絡するが誰も電話に出ないため心配になる。
ルーシーたちの前からベンが姿を消し長時間経過したため、ルーシーとケイトは注意深く家に入ってスマホを探していると間抜けなルーシーがテレビのリモコンを踏んでしまい陽気な子供チャンネルがテレビで流れ出し怒り狂ったベンの声が家中に鳴り響いてしまう。慌てて二人はクローゼットに隠れるがベンはリビングで暴れ回りテレビを破壊して回ると姿を消す。
誰もいないと判断したルーシーが外に出るが、ベンは彼女たちの頭上の梁で待ち構えていた。ベンはアプリで何度も「ルーシー悪い」と告げた後、襲いかかって激しく殴打する。背後からケイトがバットでぶん殴って引き離すが怒り狂ったベンは逃げるケイトの足を捕まえて転ばせると、顔面に向けて拳よりも大きい岩をケイトの頭を粉砕して殺害する。
ルーシーが駆け寄るとベンは即座に狙いを変えてルーシーに襲びかかるが、ハナが背後からべんの首にロープを巻き付け引っ張り彼女から引き離すことに成功するが、結局ケイトを除く全員がプールに戻り元の状態に戻ってしまう。
その頃酔っ払ったブラッドとドリューがルーシーの家を訪れるが、まだ電話の理由はサプライズもしくはふざけていると勘違いしていた二人は家の酒を勝手に飲みながら暗い屋敷を散策し始める。案の定ドリューは寝室でベンと出会うが、ベンを愚かなサルと言った瞬間に顎を引き裂かれ殺害される。ブラッドは崖下のプールに避難しているルーシー、エリン、ハナを見つけ声をかけるが、彼女たちは危険を知らせる前にベンはブラッドの頭に何度もスコップを叩きつけ撲殺する。
結末ネタバレ:ワインボトルでの最終決戦
ハナはブラッドが殺されている間に何とか外に出て車の鍵を掴むが、間違った車に乗り込んでしまったことに気がつくが、時すでに遅く、内側からロックをして待機していると、勝手に車の鍵が開いてしまう。外ではハナの乗っている車の電子キーを持っているベンが不気味な笑顔を浮かべながら車の全ての扉を開いていくと、観念したハナの横に現れるとハナを惨殺する。
その頃、出血が止まらないエリンのためにプールに出ると、病院に連れて行こうとするが、再びベンに見つかり追い詰められるが、アダムの車の音がしてベンは姿を消してしまう。
アダムが到着し、破壊されたリビングを見て娘たちを探し始めるが、耳が聞こえないアダムの背後でルーシーが再びベンに襲われ叫んでも気がついてもらえない。ルーシーが殺されかけるがエリンが身を挺して庇い助けるが、逆にベンに襲われ背中に重傷を負ってしまう。
異変に気がついたアダムが笛を使ってベンを彼女から引き離すことに成功するが、ベンはアダムに襲いかかりバルコニーの床に何度も頭を叩きつけ重傷を負わせる。ルーシーがベンに呼びかけベンの注意がそれた瞬間、アダムは最後の力を振り絞りワインの瓶で頭を殴り、割れた切先でベンの胸を貫き撃退する。
アダムのそばにルーシーとエリンが近寄ろうとするが、ベンが立ち上がり雄叫びを上げながら飛びかかろうとするのを見たルーシーも同じく叫びながらベンに体当たりしてベンは落下してプールサイドの木片で胸を貫いて絶命する。
警察と救急隊員が到着し、エリンを病院に搬送する。
見送るルーシーの背後で「ルーシー悪い」という音声を聞いて驚くが、それは警察が証拠として持っていたタブレットの誤作動だった。
『おさるのベン』作品情報
『おさるのベン』の制作を手がけた監督と出演俳優、作品の基本情報について紹介する。
興行収入
本作は2026年1月9日の全米公開で、プレビュー上映だけで140万ドルを記録した。公開初週末には約500万ドルの興行収入を達成し、2026年最初の週末における新作映画として好調な滑り出しとなった。低予算ホラー映画としては健闘したと言える数字だ。
ヨハネス・ロバーツ監督情報

ヨハネス・クリストファー・エドワード・ロバーツは1976年5月24日イギリス生まれの映画監督である。代表作は大ヒットゲームを改変しすぎて大爆死した『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラッコーンシティ』だが、本作は過去最高の評価と収益を獲得し復活を果たしている。
2000年代初頭から低予算ホラー映画でキャリアをスタートさせ、『Sanitarium』『Hellbreeder』『Darkhunters』などを手がけた。2010年の『F』はわずか10万ポンドの予算で製作され、Studio Canalに買い取られてイギリスで劇場公開された。2016年の『ジ・アザー・サイド・オブ・ザ・ドア』で20世紀フォックスと仕事をし、翌2017年の『海底47m』は世界的なヒットとなった。
続く『ザ・ストレンジャーズ:戦慄の訪問者』も成功を収め、ネオンに照らされたプールでのスラッシャー・シークエンスが2018年のベストシーンとして評価された。2021年の『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラッコーンシティ』では賛否が分かれたものの、ゲームファンから一定の支持を得た。
本作『おさるのベン』では、プールという限られた空間で緊張感を生み出す手腕を再び発揮し、ジョン・カーペンター的なシンセサイザー音楽を採用している。ロバーツは視覚的なストーリーテリングを重視し、ダイアローグではなく映像で物語を伝える手法を好む監督として知られている。
ルーシー役「ジョニー・セコイア」情報

ジョニー・セコイア・フリーデンバーグは2002年10月25日アイダホ州ボイシ生まれのアメリカの女優である。
映画監督の父ラッセル・フリーデンバーグとプロデューサーの母ヘザー・レイの間に生まれ、8歳で演技を始めた。2013年と2014年に『Ass Backwards』『I Believe in Unicorns』などのインディペンデント映画に出演し、父が監督した『Among Ravens』にも出演した。
2014年にNBCのテレビシリーズ『ビリーヴ 未来への大逆転』で超能力を持つ少女ボー・アダムス役を演じてブレイクした。2016年にはABCの『アメリカン・ハウスワイフ』のパイロット版でテイラー・オットー役に起用されたが、シリーズ化前に他の女優に交代となった。
2019年にはHuluのシリーズ『Love, Victor』のキャストに加わった。2021年から2022年にかけてはShowtimeの『デクスター:ニューブラッド』でオードリー・ビショップ役を演じ、高い評価を受けた。本作『おさるのベン』では主人公ルーシー役を演じ、家族愛と生存をかけた戦いを熱演している。
アダム役「トロイ・コッツァー」情報

トロイ・マイケル・コッツァーは1968年7月24日アリゾナ州メサ生まれのアメリカの俳優である。生まれつき聴覚障害があり、9ヶ月の時に両親が彼が聴覚障害であることを発見し、家族全員がアメリカ手話を学んだ。
父親はメサの警察署長だった。ワシントンDCのギャローデット大学で演技を学び、National Theatre of the Deafでキャリアをスタートさせた。2001年にDeaf West Theatreの『Big River』に出演し、2003年にブロードウェイで上演されてトニー賞を受賞した。
2012年のDeaf West TheatreとFountain Theatreの共同制作『Cyrano』で主演を務め、Ovation賞主演男優賞にノミネートされた。2013年には映画『No Ordinary Hero: The SuperDeafy Movie』で監督と主演を務めた。2019年にはDisney+の『マンダロリアン』にゲスト出演し、シリーズのために手話を振り付けた。
2021年の『コーダ あいのうた』で聴覚障害を持つ漁師フランク・ロッシ役を演じ、アカデミー賞助演男優賞、BAFTA賞助演男優賞、全米映画俳優組合賞助演男優賞など数々の賞を受賞し、男性聴覚障害者として初めてアカデミー賞演技部門を受賞した。本作『おさるのベン』では聴覚障害を持つ父親アダム役を演じている。
タイトル『Primate』の意味
Primate(プライメイト) は英語で「霊長類」という意味。霊長類とは、人間、類人猿(チンパンジー、ゴリラ、オランウータンなど)、サル類を含む哺乳類の分類群を指し、本作『Primate』では、主人公の家族が飼っているペットのチンパンジー「ベン」が狂犬病に感染して凶暴化し、人間を襲うという物語なので、まさにこのタイトルは「霊長類(チンパンジー)」を指しています。
日本語タイトルの『おさるのベン』は、”おさるのジョージ”のように親しみやすく分かりやすい表現になっていますが、昨今の著作権切れのキャラクターをホラー化した映画『プーさん』シリーズのような安易な日本語タイトルのように感じることもあり、原題の『Primate』の方が生物学的で冷たく、ホラー映画としての雰囲気をより強く感じさせるタイトルになっている。
海外の感想評価まとめ
本作は海外で好意的な評価を受けている。Rotten Tomatoes では批評家支持率77%、観客スコア71%、Metacriticでは61点と「好意的な評価」となった。実用的なクリーチャー効果とミゲル・トーレス・ウンバのベンの演技は高く評価されたものの、キャラクターの薄さと脚本の弱さについては批判も見られた。海外レビュアーたちの評価を見ていこう。
IMDb(総合評価:6.3/10)
①私は地元の劇場で『おさるのベン』の早期上映を観る機会に恵まれた。予想以上にずっと怖く、素晴らしい時間を過ごせた。ペットが自分に敵対してモンスターのように振る舞うというのは、何か恐ろしいものがある。キャンプ的で面白い瞬間もたくさんあり、それも楽しめた。賞を取るような映画ではないが、映画館で楽しい時間を過ごせることは保証できる。
②低い期待値で行ったので、死亡シーンはカットアウェイになると思っていたが、実際に見たものは残酷だった。猿の周りで遊んでいる場合じゃない。この映画をどうやって嫌いになれるのか分からない。猿が走り回ってみんなを狂乱状態にするんだ。確かに典型的なダメなホラーのお決まりや、ダメなキャラクターはいるが、それでも2026年のホラー映画としては今のところ最高だ。年が始まったばかりだが、大爆発でスタートした。
③映画は典型的なティーンホラー映画のようにゆっくり始まるが、登場人物たちが置かれた現実的な状況により、すぐにダイヤルを上げる。家の中で狂犬病のチンパンジーに閉じ込められるというとても実用的で興味深いコンセプトで、同じような状況でどう反応するかを考えさせられる。スリラーが好きな人には推薦する。
④この映画は完全に予想通りだった。俳優たちからオスカー級の演技を期待してはいけない。正直なところ、彼らは霊長類ほど重要ではない。映画は単純な前提に従っている——家族の猿が狂犬病に感染する。映画の残りはサバイバルについてだ。深いストーリーを期待せずに行けば、楽しめるだろう。
Rotten Tomatoes(批評家:77% / 観客:71%)
①『おさるのベン』の脚本の奇妙な問題は特に苛立たしいが、猿というかエイプのビジネスは予想よりもはるかに優れている。
②『おさるのベン』は『グリズリー』や『アリゲーター』の壮大な伝統における古典的なB級映画のまがい物だ。
③映画館で楽しめるホラー映画だ。最初から最後まで「席の端にいる」ような不安と興奮を感じる。良いペース配分で、感情移入できるキャラクターがいる。
Metacritic(総合評価:61/100)
①ロバーツ監督は、ヒット作のサメスリラー『海底47m』とその優れた続編を監督したが、ここでは最も賢明で容赦なく効率的で、ジャンル映画監督としての甘い場所を見つけている。低迷した年のホラー映画の後、『おさるのベン』は2026年の猛烈に楽しいスタートとなる。
②『おさるのベン』を愚かなキャラクターと工夫された筋書きでノックしたくなるし、キャラクターたちが良いものにたどり着くために通過させられる様々な輪についてもそうだ。間違いなく、この脚本とその住人は非常に愚かで、画面に向かって警告を叫びたくなるかもしれない。率直に言って、私はその本能が理解できない。これらの人々がますます汚い方法で殺されるのを見たくないのか。
③確かに、キャラクターは薄っぺらく、論理と常識を無視した多くのことをするが、それが楽しみの一部だ。『おさるのベン』は予想される多くの点で悪いが、予想しない多くの点で良い。最高の種類の1月のサプライズだ。
批評家レビュー
海外批評家の詳細な評価を見ていこう。
The Hollywood Reporter 評価不明
批評家デヴィッド・ルーニー氏「実験的なホラー映画が自己満足的な趣味以上のものになれるかどうかが課題だ。」
これは言葉を発する本物のチンパンジーではなく、俗っぽい台詞を吹き替える声優もいないことが安堵材料だ。代わりに、ベンという名の主人公の霊長類は、ミゲル・トーレス・ウンバという動きと身振りの専門家が猿のスーツを着て演じている。
身体性は説得力があり、動物の力、激しい金切り声、そして突然の暴力の爆発も同様だ。たとえマスクやプロテーゼがしばしば2024年の奇妙なロビー・ウィリアムズの伝記ミュージカル『ベター・マン』で着用されていたヘッドギアを思い起こさせるとしても。懐疑的な見方は避けられない。しかしロバーツと共同脚本家アーネスト・リエラは自分たちのB級映画の手引書を知っており、それを楽しむことに抵抗がない。
評価点
ロバーツ監督は『海底47m』で知られ、モンスター映画のテンプレートに忠実である。特殊効果は実用的なパペットとデジタルの組み合わせで、見ていて楽しい。ブラッド・シールドの撮影は見事で、カメラがビルの閉所恐怖症的な廊下や通気ダクトを這い回る様子が印象的だ。
批判点
脚本は心理的に栄養不足で、キャラクターに感情移入させたり、トラウマを抱えたチンパンジーへの同情を感じさせたりするには不十分だ。単にベンという名前だけでも混乱を招く。マイケル・ジャクソンが1972年の『ウィラード』の続編で孤独な少年が誤解されたペットのネズミに捧げた甘い歌「Ben」を歌うのを待っていた。ロバーツは『Cujo』を主要なインスピレーションとして挙げているが、犬愛好家がそのスティーブン・キング映画を感情的に苦痛に感じたように、チンパンジー同情者はおそらく怯えるだろう。
(The Hollywood Reporter – Primate)
Roger Ebert 評価:3/4
批評家クリント・ワージントン氏「90分足らずで観客を座席で身もだえさせ、画面に向かって叫ばせる。」
これは90分足らずで観客を劇場に出し入れさせ、座席で身もだえさせ、画面に向かって叫ばせる映画だ。プールの中に長時間閉じ込められるという設定は、ロバーツ監督の得意技である。『ザ・ストレンジャーズ:戦慄の訪問者』の最も記憶に残るシークエンスは、ネオンに照らされたプールでのスラッシャー乱闘だった。『おさるのベン』では、この限られた空間で驚くほど多くの角度からサスペンスを生み出している。観客は家族ドラマに投資する必要はない。
評価点
ゴアも実用性とグロテスクな表現力を兼ね備えている。映画のほぼすべての死には、最後の瞬間にスタジオがR指定の信頼性を高めるために追加できないような、グロテスクなタッチがある。
批判点
人間の体への特定の切断は、チンパンジーが人類全般に対して何らかの具体的な恨みを持っているかのように示唆している。しかしロバーツは虐殺を覗き見もしない。『おさるのベン』がいくつかの目玉となる殺人シーンの周りに構築されているという感覚はほとんどない。
Screen Rant 評価不明
批評家クリス・ティリー氏「楽しさ満載のホラー映画で、チンパンジー対迷惑なティーンエイジャーを対決させる。」
本作は猛烈な狂った猿が人間を攻撃する内容だが、必然的な退屈な裏話の後、スタイリッシュなサスペンスとゴアを解き放つ。ヨハネス・ロバーツのキャリア全体を一つのコンパクトなクリーチャー・フィーチャーにカプセル化している。ファンは、同じ男が『ザ・ストレンジャーズ』の続編、『バイオハザード』のリブート、一対のサメスリラーを監督したことに気づかないかもしれない。しかし『おさるのベン』は、ジャンルのスタイリストとしてロバーツを観続ける価値があることを簡潔に示している。エイドリアン・ジョンストンのシンセスコアは巨匠の音楽作品を彷彿とさせ、ロバーツは猿が徘徊する恐ろしいPOVショットを数多く提供している。
評価点
『おさるのベン』がうまく機能する時、それは猿を社会病質的な殺人者とするホームインベージョン・スラッシャーのようだ。ロバーツの功績として、死体の数は最小限だが残酷なレベルに保たれている。死体が落ちる時は、壮観に落ちる。
批判点
キャラクターとストーリーはより深く、よりオリジナルな展開から恩恵を受けたかもしれない。しかしロバーツは最終的に観客が何を見に来たかを理解しており、それを大量に提供している。
AV Club 評価不明
批評家ジェシー・ハッセンジャー氏「極めてシンプルな映画だが、狂犬病の猿が人間を攻撃する以上のものはほとんどない。」
極めてシンプルな映画『おさるのベン』は、ホラー映画監督ヨハネス・ロバーツの全体像を一つのコンパクトなクリーチャー・フィーチャーにカプセル化している。その中で、狂犬病のチンパンジーが多数の人々を殺す。本当に、それ以上のことはほとんどない。家族ビジネスの裏話はあるが、少女たちはプールの中に長時間閉じ込められる。ベンは泳げないが、唯一の出口にも陣取っている。ロバーツはプールが好きか、致命的に恐ろしいと感じているに違いない。『ザ・ストレンジャーズ:戦慄の訪問者』の最も記憶に残るシークエンスは、ネオンに照らされた、ボニー・タイラーをサウンドトラックにしたモーテルのプールでの厄介なスラッシャー乱闘だった。
評価点
ゴアも実用性とグロテスクな表現力を兼ね備えている。映画のほぼすべての死には、グロテスクなタッチがある。
批判点
動物の窮状に特に敏感な人々は、映画が容赦なく猿を狂ったスラッシャーとしてキャストしていることに反発するかもしれない。ベンには深く悲しそうな瞬間がいくつかあるものの、状況やマングースの噛み傷の哀れな犠牲者としてではない。
個人的な感想評価:50点
全体的に足りないと言う印象。
ゴア表現が割としっかりしているので、冒頭の獣医殺害シーンで顔を怪力で捩じ切るシーンは美しく残酷で見応えがあったが、それ以外は、、凄くこだわるシーンとこだわらないシーンがはっきりしているので最後までゴアマシマシで楽しませて欲しかったかなと。たとえばニックが崖から落下死も暗闇でスイカを割ったようなチープだったり、左手でケイトの顔を押さえつけて右手に持った岩で顔面を叩き割ったかのような音は聞こえるが、肝心の詳細は見えないままだったりするのだ。
怖かったのは冒頭の獣医殺害シーンと、最初にプールサイドに落ちてからのベンとの工房ぐらい。この時は、ベンの思考が全く理解できないため、何をするかされるかわからない恐怖があったから緊張感があったが、後半になり狂犬病だと判明した後にも関わらず理性的な行動で人間を知能で追い込もうとする姿は普通の人間と同じ行動でしかなく魅力はゼロ、人間側もずっとプールの中かリビングを往復するだけで飽きた。
登場する人たちは全員死ぬために登場しているだけかのように最初から最後まで薄っぺらく紹介されて残酷に殺されるだけで、何も記憶に残らない。
そんなわけで、映画が80分で終わったのでギリ耐えられた、猿に襲われる映画はコンゴ以来で珍しいと感じた、おさる版クジョーという展開も好き、間抜けな登場人物の行動、脚本、お約束な展開とラスト、最後に他に見る映画がなかった。以上が50点の理由。
そもそもベンという存在の異常性は全て”狂犬病”ですっていう設定も活かされていない。狂犬病に侵された動物ってもっと激しく無差別に襲いかかる狂乱状態になると聞いていたので、ベンも徐々に狂って人間を残酷に襲うと思いきや、半端な知能が生き残して行動し始めてしまう。
その姿は人間と同じで、狂犬病で狂った猿という設定や魅力を殺し、最後までただの小柄の殺人鬼のまま、魅力を発揮することができないまま終わってしまった。
野生の霊長類との遭遇するドキュメンタリー映像の方が遥かに緊張感があったよ。この緊張感を楽しみにしていた。
ハワイに帰省、母の死、妹との不仲という設定は活かされていない。
唯一父の難聴を活かしたシーンが最後の最後にあるが、あのシーンのためだけに父を難聴にしたかのように薄っぺらい。あんな血みどろの屋敷に入れば難聴者は逆に残された嗅覚は発達しているはずだから血の匂い、割れた酒やガラスの破片で違和感を持ちそうだが、残ったスナック菓子を食べている背後で娘が襲われているシーンはうーんだった。
本作が海外で好意的な評価を受けているのは「期待していなかったよりは良い作品」だったからだろうと感じた。
生存のために武器を探すのではなく狂ったようにスマホだけを探し続けるキャラクターたちの行動は苛立たしい。
ミゲル・トーレス・ウンバによる実用的なパペットとCGIを組み合わせたベンの存在感は圧倒的で、ジョン・カーペンター風のシンセサイザー音楽が緊張感を効果的に高めていると評価されているが、その音楽を最大限に感じることができたのはエンディングだけのように感じた。
プールという限られた空間で多様な角度からサスペンスを生み出す手腕は見事だ。しかし批評家たちが指摘する通り、キャラクターの心理描写は極めて薄く、家族の絆や母親の死という要素も表面的にしか扱われていない。
まとめ
この記事では、映画『おさるのベン』のあらすじ結末までのネタバレ、作品情報、そして海外での評価をまとめて紹介してきた。
ヨハネス・ロバーツ監督の最新作として期待を集めた本作は、海外での評価はIMDb6.3点、Rotten Tomatoes批評家77%・観客71%、Metacritic61点と好意的な評価を受けた。ハワイの人里離れた崖の上の家を舞台に、狂犬病に感染したペットのチンパンジーが家族と友人たちを次々と襲うというシンプルなプロットを、実用的なクリーチャー効果と緊迫感のある演出で描いた作品である。
ミゲル・トーレス・ウンバによるベンの演技、実用的なゴア効果、そしてジョン・カーペンター風のシンセサイザー音楽は批評家から一様に賞賛を受けた。一方で、キャラクター描写の薄さ、脚本の弱さ、登場人物たちの愚かな行動については批判も見られた。それでも多くのレビューは、B級ホラーとしての娯楽性を評価し、観客を座席の端に座らせ続ける緊張感を生み出すことに成功していると結論づけている。
低予算ながらも職人的な技巧で製作された本作は、クリーチャー・ホラーファンにとって2026年の幸先の良いスタートとなった。プールという限られた空間で展開するサスペンスと、容赦ない暴力描写は、ジャンル映画としての魅力を十分に備えている。







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