『テリファー3』で少女ピエロはなぜ消えた?消えた理由を監督が激白|ヴィクトリア憑依の真実とファン衝撃の展開とは

「俺たちの少女ピエロはどこへ!?」『テリファー2』で大きな話題となったアートザクラウンの相棒「少女ピエロ」こと「リトル・ペール・ガール」が、なぜ『テリファー3 聖夜の悪夢』に登場しないのか。多くのファンが抱くこの疑問について、ダミアン・レオーネ監督の公式コメントと海外メディアでの発言を基に、その真相を徹底解説する。

『テリファー2』では謎めいた少女ピエロとして強烈な印象を残したリトル・ペール・ガールだが、実は『テリファー3』でも重要な役割を果たしている。ただし、その姿は観客が予想もしなかった形で現れているのだ。さらに、『テリファー4』では衝撃的な展開が待ち受けている可能性が高いことも判明している。

クリスマス・スラッシャー映画として注目を集めた『テリファー3 聖夜の悪夢』は2024年10月11日にアメリカで公開され、興行収入9032万ドルの大成功を収めた。しかし、世界中でシリーズファンの間で「少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)はどこへ消えたのか?」という疑問が広がっている。

今回は、ダミアン・レオーネ監督へのインタビューや海外メディアでの発言を基に、少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)不在、未出演の真相と、ファンが見逃している重要な設定について詳しく解説していこう。以下の内容は『テリファー2』『テリファー3』の重要なネタバレを含むため、両作品を鑑賞してから読むことを強く推奨する。

なぜリトル・ペール・ガールは姿を消したのか?

『テリファー3』で少女ピエロことリトル・ペール・ガール役を演じたアメリ・マクレインが直接登場しない最大の理由を尋ねられた、ダミアン・レオーネ監督は「(少女ピエロが出ていない理由は)ヴィクトリア・ヘイズというキャラクターをより重要な役割で活用したかったから」とはっきり明言している。

レオーネ監督は以前から海外メディアのインタビューで、「第1作でヴィクトリアを十分に発展させられなかったことが最大の後悔だった」と繰り返し語っており、ヴィクトリア・ヘイズは『テリファー』(2016年)で顔面に重傷を負った被害者として登場したが、その後の展開が十分に描かれていなかった事を悔やみ続けていたことを告白。

さらに監督は、「私は無言の殺人鬼(アート)で知られているが、今度は同じように病んでいて邪悪だが、声を持つ悪役を作りたかった」とも述べている。アートザクラウンは一切セリフを発さないキャラクターのため、言葉で観客を恐怖に陥れる新たな悪役の必要性を感じ、少女ピエロもアートと同じパントマイムで狂気を演じていたことで、アートへの恐怖感が分散してしまったと、感じた部分があったのかもしれない。

Terrifier 3 Director Interviewより引用

ヴィクトリア重視への方針転換は大成功

実際に『テリファー3』でのサマンサ・スキャフィディ(ヴィクトリア役)の演技は、リトル・ペール・ガールとは全く異なる恐怖を観客に与えている。彼女は狂気に満ちた台詞と残虐な行動で、アートに匹敵する恐ろしさを表現している。

ヴィクトリアの狂気の内容を知りたい人はこちら↓
(リアルな破壊描写有り、閲覧注意)

レオーネ監督にとって、ヴィクトリアというキャラクターの再構築は『テリファー3』の重要な要素だった。第1作では単なる被害者だった彼女を、第3作では完全にアートの共犯者として描くことで、シリーズ全体に一貫性を持たせようとしたのである。

サマンサ・スキャフィディとの共同作業についても、監督は「彼女と一緒に仕事をするのが楽しく、より複雑で重要なキャラクターを演じてもらいたかった」と語っている。実際、『テリファー3』でのヴィクトリアは、単なるサブキャラクターを超えた存在感を放っている。

実は「消えていない」衝撃の真実

多くのファンが見逃している重要な事実がある。少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)は完全に消えたわけではなく、ヴィクトリア・ヘイズに憑依している。という公式設定の存在だ。

この設定は『テリファー2』のラストシーンで既に示されていた。前作2でヴィクトリアがアートの頭部を「出産」する直前、リトル・ペール・ガールとヴィクトリアの両方の目が同時に黄色く光るシーンがある。これが憑依の合図でもあったのだ。

海外のホラー映画専門サイト「Screen Rant」では、「『テリファー3』でヴィクトリアが見せる狂気的な行動と超自然的な力は、少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)が持っていた悪魔的な特性と完全に一致している」と分析し、いずれ再び少女ピエロと出会える可能性はまだあるとしている。

悪魔の正体と憑依のメカニズム

『テリファー3』で明かされた設定によると、少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)の正体は悪魔的な存在であり、宿主を変えながら現実世界に留まり続けている曖昧な存在とされている。そのため、『テリファー2』では少女の姿を借りていたが、『テリファー3』ではヴィクトリアという成人女性に寄生している状態なのだ。

この設定について、レオーネ監督は「悪魔は適切な宿主を見つけて乗り移る能力を持っている。ヴィクトリアは前作で精神的に破綻しており、憑依に適した状態だった」と説明している。

実際に『テリファー3』でのヴィクトリアは、リトル・ペール・ガールが持っていた以下の特徴を受け継いでいる:

  • アートとの密接な連携
  • 超自然的な力の行使
  • 残虐行為への異常な喜び
  • 悪魔的な狡猾さ

ここから先はテリファー3の重大なネタバレと、
少女ピエロの復活について具体的な内容を記載している。

『テリファー4』での衝撃の復活予想

『テリファー3』の結末では、シエナの従妹ガビー(アントネラ・ローズ)が地獄の入り口に落ちてしまう。この展開が、『テリファー4』での少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)復活の伏線となっている可能性が非常に高い。

海外のホラー映画ファンの間では、「ガビーが少女ピエロ(リトル・ペール・ガール)に憑依され、シエナの最大の敵として立ちはだかる」という予想が有力視されている。

これまでシエナは家族や友人を失ってきたが、愛する従妹を敵として戦わなければならない状況は、シリーズ最大の悲劇となるだろう。

レオーネ監督も『テリファー4』について、「観客が予想もしない展開が待っている。シエナにとって最も困難な試練になる」と予告しているため、シエナの試練=敵となったガビー(少女ピエロ)の出演は確定している可能性は高い。

だが、ガビーに少女ピエロが憑依するとなると、初代少女ピエロのアメリ・マクレーンは一体どうなってしまうのだろうか。現時点で2026年公開予定のテリファー4のキャストについて発表はされていない。

IMDb

地獄に落ちたガビーの運命

『テリファー3』の結末でガビーが落ちた地獄の入り口は、リトル・ペール・ガールの本拠地である可能性が高い。そこで無垢な少女ガビーが悪魔に遭遇し、憑依される展開が予想される。

この設定が実現すれば、『テリファー4』では以下のような展開が考えられる:

  • シエナが地獄に降りてガビーを救出しようとする
  • 憑依されたガビーがアートと共にシエナを追い詰める
  • リトル・ペール・ガールが最も愛らしい姿で最大の脅威となる

ファンが知らないリトル・ペール・ガール秘話

そういえば、ホラー専門メディアBloody Disgustingでリトル・ペール・ガールというキャラクターには、ファンが知らない興味深い裏話がある。

レオーネ監督によると、当初リトル・ペール・ガールは「花柄のサンドレスを着た1960年代風の少女」として設定されていた。しかし、『テリファー』のファンがアートザクラウンのコスプレを楽しんでいる様子を見て、「彼女もアートのような衣装を着せよう」と方針を変更したのだという。

「ハロウィンの時期に、男性も女性もアートのコスプレを楽しんでいる写真にタグ付けされた。それを見て、リトル・ペール・ガールもアートと同じようなピエロの衣装を着せることにした」と監督は語っている。

悪魔かサタンの化身という設定

さらに注目すべきは、レオーネ監督がリトル・ペール・ガールについて「この悪魔、もしかするとサタン自体を表現するキャラクター」と発言していることだ。単なるアートの相棒ではなく、より上位の悪魔的存在として設定されている可能性がある。

実際にテリファー2で猛威を振るうアートの前に突然現れた少女ピエロに対しアートは何も気にする様子もなく、初対面で意思疎通しまるで兄弟かのように振る舞っているが、少女の方が格上の存在という描写にもなっていたのだろうか。

この設定が正しければ、『テリファー4』でのリトル・ペール・ガール復活は、シリーズ最大のクライマックスとなる可能性が高い。シエナが対峙するのは、単なる殺人鬼ではなく、悪魔そのものということになるからだ。

また、アメリー・マクレイン(リトル・ペール・ガール役)について、デヴィッド・ハワード・ソーントン(アート役)は「子役であそこまでクレイジーな場所に行ける女優は珍しい。彼女と演技するのは本当に楽しかった」と絶賛している。

Bloody Disgusting – Terrifier 2: Meet Art the Clown’s Terrifying New Friend, The Little Pale Girl!

まとめ

『テリファー3』でリトル・ペール・ガールが直接登場しない理由は、監督の戦略的な判断によるものだった。ヴィクトリア・ヘイズというキャラクターをより重要な役割で活用し、声を持つ悪役として再構築することが最優先だったのだ。

しかし、リトル・ペール・ガールは完全に消えたわけではない。ヴィクトリアに憑依という形で存在し続け、『テリファー4』では従妹ガビーを通じてより悲劇的な形で復活する可能性が高い。これにより、シエナは愛する家族を敵として戦う究極の試練に直面することになるだろう。

ダミアン・レオーネ監督の巧妙な脚本構成により、リトル・ペール・ガールというキャラクターは単に「消された」のではなく、より効果的な恐怖演出のために「進化」したのである。『テリファー4』での彼女の復活が、シリーズ史上最も衝撃的な展開となることは間違いない。