映画『ラストサマー(2025)』完全ネタバレ徹底解説と海外の感想評価まとめ

「批評家:クソ!」「一般人:最高!」1997年のオリジナル作品から27年後を舞台にしたリブート版?『ラストサマー(2025)』物語結末までネタバレと海外の感想評価まとめ。

今作ではなんと1997年版ラストサマーの生き残りジュリーとレイが登場、新世代キャストのマデリン・クライン、チェイス・スイ・ワンダーズらと共演したことで話題を掻っ攫い。Rotten Tomatoes批評家スコア37%と厳しい評価ながら、全世界で6,450万ドルの興行収入を記録した。ファンが期待したノスタルジックな要素と新しい展開のバランスに賛否が分かれたが、終盤の衝撃的なキラー正体判明と次回作への布石で話題を呼んでいる。

『ラストサマー(2025)』物語結末ネタバレ

ここから先は『ラストサマー(2025)』の核心である重大なネタバレを含む。

前作から27年後

ノースカロライナ州サウスポート、独立記念日の夜
(1997年版ラストサマー事件から27年後、街は再開発されている)

幼馴染のアヴァ・ブラックス(チェイス・スイ・ワンダーズ)が友人ダニカ・リチャーズ(マデリン・クライン)とテディ・スペンサー(ティリク・ウィザーズ)の婚約パーティーに参加するために帰郷している。

アヴァは元恋人のマイロ・グリフィン(ジョナ・ハウアー=キング)、友人のスティーヴィー・ウォード(サラ・ピジョン)、ダニカ、テディたちと大麻を吸って馬鹿騒ぎしていたところ、テディが車道に立っていたことで対向車のトラックの運転手を驚かせてしまい、彼らの目の前でトラックが崖に転落してしまう。

若者たち5人は運転手サム・ローレンス(ビリー・キャンベル)の死を恐れ、それぞれの未来のために口裏を合わせて事故を隠蔽することを決意する。早速テディの父で町の有力者グラント・スペンサーの助力のおかげで事件は闇に葬られる。

フィッシャーマンの復活

1年後、テディは酒に逃げるようになりダニカと破局、ダニカは別の男と結婚することになり再び婚約パーティの最中、ダニかの手元に「去年の夏のあなたがしたことを知っている」という不気味な手紙が届く。ダニカはかつての仲間たちに聞くが誰も知る由もなく不安なダニカが風呂に閉じこもっている間に婚約者の男がフィッシャーマンに殺されてしまう。

婚約者を殺した手口が1997年のサウスポート大虐殺と同じ手口でフックと銛を使うことに気付いた5人は、かつての事件(ラストサマー事件は有名でいまだにYouTuberが訪れているほどカルト的人気を誇っている)の生存者であるジュリー・ジェイムズ(ジェニファー・ラブ・ヒューイット)とレイ・ブロンソン(フレディ・プリンゼJr.)に会いにいく。(事件の後、街を離れた2人は結婚したがあっさりと破局しジュリーはトラウマなどの研究者、レイは酒場を経営していた。)が、特別な情報を持っているはずもなく、犯人を見つけることね。とあたりまのアドバイスをして、ジュリーに至っては街には近づきたくないとまで言い出す。

真犯人の正体

フィッシャーマンの正体を探るべく崖から落ちた運転手が本当に死んでいるのかを確認するために墓地に向かうダニカの前にフィッシャーマンが現れ襲いかかるが、テディのおかげで命からがら逃げ出すことに成功する。2人は良い雰囲気になり、アヴァとマイロも良い感じになるがマイロが単独で歩いているところを狙われてフィッシャーマンに殺されてしまう。

アヴァとダニカは警察に駆け込み事情を話すも、テディの父親と隠蔽した際に警察にも協力してもらった手間、2人は邪魔者扱いされて一時的に留置所行きとなる。

結末ネタバレ:フィッシャーマンの正体は?

そんな中、テディとテディの父親が殺されたことで2人が釈放され、テディを除く4人で船に乗って逃げ出すがそこで、スティーヴィーがフィッシャーマンであることを明かしダニカを刺し殺す。

レイが登場しスティーヴィーを撃ちフィッシャーマンを撃退する。街に戻ったアヴァは以前フィッシャーマンに襲われた際につけた傷がレイにあり、”彼も”犯人だと気付きレイのアリバイについて聞くと本性を表しアヴァに襲いかかってくる。

レイこそが真犯人で、この町がテディ親子の手で過去の事件を軽視して再開発して隠蔽していくことが許せず復讐を決意。スティーヴィーを脅して操り、自分も殺人に参加していたことが判明する

しかし間一髪のところでジュリーが駆けつけ、アヴァが銛でレイを背中から撃ち殺す。

撃たれたダニカもなぜか生きて病室へ、アヴァとジュリーは仲良くなる。

ジュリーの元に「まだ終わっていない」とメッセージが届き彼女はラストサマー2で生き延びた女性カーラの元を訪ねて物語は終了する。

『ラストサマー(2025)』作品情報

ラストサマー(2025)のネタバレを読んで興味を持った読者のために、ジェニファー・ケイティン・ロビンソン監督によるこのレガシー・ホラーについて詳細を紹介する。1997年のオリジナル作品から27年後を舞台に、新世代キャストとオリジナル出演者が共演した意欲作で、ソーシャルメディア時代の新しいスラッシャー映画として注目を集めた。全世界興行収入6,450万ドルを記録し、ラストサマー2の生存者の登場となり続編の可能性も示唆されている。

ラストサマー(2025)興行収入は大成功。

ラストサマー(2025)は2025年7月18日に全米3,100館で公開され、初日594万ドル(うち木曜先行上映220万ドル)を記録した。オープニング週末は1,300万ドルで全米興行収入3位となり、最終的に全米3,140万ドル、海外3,230万ドルで全世界計6,450万ドルの興行収入を達成した。製作費1,800万ドルに対して約3.6倍の収益を上げ、商業的には成功と評価されている。

ジェニファー・ケイティン・ロビンソン監督紹介

ジェニファー・ケイティン・ロビンソンは『サムワン・グレート』『ドゥ・リベンジ』で脚本・監督を手がけ、若者向け映画の新鋭として注目される。本作では原案者のリア・マッケンドリックと共に企画を立ち上げ、ソニー・ピクチャーズに売り込んで実現に至った。ソーシャルメディアの影響やジェンZ世代の描写を重視し、オリジナル出演者との「トーチの継承」をテーマに掲げた。フレディ・プリンゼJr.とジェニファー・ラブ・ヒューイットの復帰なしには「映画は成立しなかった」と語っており、レガシー・キャラクターの扱いに細心の注意を払った。

この作品はソニーから打診を受け、自身が即答して決まったと話す。

アヴァ・ブラックス役「チェイス・スイ・ワンダーズ」紹介

主演のチェイス・スイ・ワンダーズは『ジェネレーション』『ボディーズ ボディーズ ボディーズ』で注目を集めた新進女優だ。当初はカミラ・メンデスがキャスティングされていたが、『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース』出演のため降板し、ワンダーズが代役として抜擢された。本作では最終生存者(ファイナルガール)として、恐怖と勇気を併せ持つ現代的なヒロインを熱演している。オリジナル版のジェニファー・ラブ・ヒューイットの系譜を継ぐ新世代の代表として期待されている。

海外の感想評価まとめ

海外での評価は批評家と観客で大きく分かれており、Rotten Tomatoes批評家スコア37%に対し観客スコア68%と対照的な結果となった。批評家は「ノスタルジーに頼りすぎ」「オリジナリティが不足」と厳しく評価する一方、観客は「楽しいスラッシャー映画」「キャスト陣の魅力」を評価している。特にフレディ・プリンゼJr.の悪役転身と終盤の展開が賛否両論を呼んでいる。

IMDb(総合評価:5.3/10)

①私はオリジナルファンとして期待したが、あまりにも元作品の展開をなぞりすぎていて新鮮味がなかった。コールバックや参照が多すぎて、独立した作品として楽しめなかった。脚本が急いで作られた印象で、オリジナルキャストと新世代の繋がりが中途半端だった。

②私が評価するのは、これが現代のスラッシャー映画として機能していることだ。完璧ではないが、前作への敬意を払いながら楽しい瞬間と適度なゴアを提供している。予想外のサプライズもあり、何か新しいことに挑戦している点は評価できる。

③私は1997年のオリジナルを20回以上観ているファンだが、この続編は一度観れば十分だ。キラーの正体があまりにも明白で、エンディングがひどく不必要で愚かだった。前作のような追跡シーンやドラマ、興奮が不足している。

④私が印象的だったのは、ジェニファー・ラブ・ヒューイットとフレディ・プリンゼJr.の再会だったが、彼らの存在が無理やりで、観客がただ受け入れることを期待しているように感じた。レガシー続編としてのノスタルジーは期待するが、もう少し有機的な繋がりが欲しかった。

IMDb – I Know What You Did Last Summer

Rotten Tomatoes(批評家:37% / 観客:68%)

①私はこの映画が1990年代の定義的ホラー作品として、フランチャイズ名に値する現代的続編だと感じた。キャンプなスラッシャーの精神を復活させ、ノスタルジーに大きく依存しているが、新キャストは生き生きとしている——彼らがフックで殺される前までは。

②私の印象では、これは滑らかで見応えのあるスリラーで、ノスタルジーと美学に依存している。手っ取り早く、血まみれで、ほとんど信じられないが、それ以上深いものになろうとはしていない。使い捨てのスリルと美しい人々の悪い判断を求めるなら適している。

③私はフィッシャーマンのブーツの音「コロンコロンコロン」が印象的だった。この映画にもブーツを与えよう。ノスタルジーが過大評価だと警告するこの空虚なスラッシャーは、ウィンクしながらそう言うが、問題は不快な新キャラクターが記憶に残らない最期を迎える以外に提供できるものがないことだ。

Rotten Tomatoes – I Know What You Did Last Summer

Metacritic(総合評価:データなし)

本作はMetacriticでの集計データが不足しており、具体的なスコアは算出されていない。しかし個別レビューでは「予測可能な展開」「ノスタルジーに依存しすぎ」という批判と、「楽しいスラッシャー映画として機能」「キャスト陣の魅力」という肯定的意見に分かれている。

Metacritic – I Know What You Did Last Summer

批評家レビュー

海外の専門批評家による『ラストサマー(2025)』の詳細な評価を紹介する。27年ぶりの続編として注目を集めた本作は、オリジナル作品への敬意とモダンなスラッシャー映画としての新しさのバランスで評価が分かれている。多くの批評家がノスタルジーへの依存と新世代キャラクターの魅力不足を指摘する一方、フレディ・プリンゼJr.の演技とアクション演出については一定の評価を得ている。

Deadline 2/5

「このレガシー続編は誰のためのものなのか?」という疑問を投げかけるレビューで、「既に弱かったオリジナル作品よりもさらに stakes が低い映画のようなもの」と厳しく評価。

この映画は空虚で完全に中身のない復活劇であり、ノスタルジーに満ちた台詞で埋め尽くされている。オリジナル作品から直接台詞をコピーペーストしていないときは、ジェンZ世代への驚くほど高レベルなパンダリングに走っている。新世代の若者たちは実際の人間の行動よりもAI的なジェンZ専門用語で定義される存在だ。

評価点 視覚的な技術面での完成度と一部のアクションシーン

批判点
オリジナリティの完全な欠如と空虚なノスタルジー依存

(Deadline – I Know What You Did Last Summer)

IndieWire B-

「フレディ・プリンゼJr.とジェニファー・ラブ・ヒューイットの単なる形だけのカメオではなく、プロットの不可欠な要素として扱っている」と評価。

監督のジェニファー・ケイティン・ロビンソンは、1997年の映画から自然な発展を感じられるキャラクター版を作ることを決意していた。プリンゼJr.がダークサイドに堕ちるという予想外の提案を受けた際、彼はすぐに乗り気になった。彼の最終スピーチでのコミット度は素晴らしく、すべてが重層的で深く、ニュアンスに富んでおり、その痛みを感じることができた。

評価点 レガシーキャラクターの有機的な活用とプリンゼJr.の演技

批判点 新キャラクターの魅力不足と予測可能な展開

(IndieWire – I Know What You Did Last Summer)

Time Magazine 中程度評価

「サウスポートの牧歌的な海辺の町では、若者は7月4日の夜の判断で重大な過ちを犯しがちだ」と皮肉を込めて評価。

この新しい『ラストサマー』は全く新しい友人グループを紹介し、彼らが致命的な路上事故への関与の隠蔽が、フィッシャーマンのコスチュームに身を包んだキラーに襲われることに繋がる。作品はオリジナルの1997年映画のパターンを踏襲しながらも、現代的な要素を取り入れようと試みている。

評価点 現代的な設定への適応と既存フランチャイズへの敬意

批判点 オリジナル作品への依存度の高さと新鮮味の不足

(Time – I Know What You Did Last Summer)

個人的な感想評価 50点

27年前とはいえスクリームとかラストサマーが流行った時期だったから記憶に結構強く残っていたこと、リブート版と聞いていたが、ラストサマーの27年後ということで続編やんけと期待外れと思ったこと。

続編なのに1997年版とほぼ同じことが起きて、リブート版やんけ、とがっかり。どうせこの5人の誰かなんだろ?スティーブ怪しいな、スティーブでした、レイ怪しいな、レイでした。

犯人を増やすのなんてスクリームと同じやんけ。

散々シリーズで正義の被害者だったレイが、再開発なんて許せない!過去の遺産を隠蔽するな!って割と小さい理由で殺人者になったり、なんかね。令和の若者よりもやっぱり平成のイケおじの方が強いんや!って体はって若者守ってフィッシャーマンぶん殴ってくれた方が良かったかな。

思い入れが強いわけじゃないけど、記憶に割と深く刻まれていた作品だっただけに、漫画原作のアニメをもう一回見るような苦行感を感じてしまった。

当時の若者向けにハイテンポでスラッシャーで新しいホラージャンルとして話題になった作品も、すでにからっからに干上がっているブランドを無理やり使って生み出されたように感じて、正直、思うところはある。

スクリームは割と成功したみたいだからって、ラストサマーまで続編続けるのやお腹いっぱいなんだよなぁ。でも絶対に4ぐらいまで作るんだろうなぁ。

まとめ

この記事では、ジェニファー・ケイティン・ロビンソン監督による『ラストサマー(2025)』について、物語の完全ネタバレから作品情報、海外での評価まで詳細に解説した。1997年のオリジナルから27年後を舞台にしたレガシー続編への期待は、ノスタルジーと新しい世代への橋渡しという難しいバランスへの関心の高さを示している。実際の内容は、新世代の友人グループが起こした交通事故の隠蔽が、フィッシャーマンによる復讐劇に発展する王道のスラッシャー映画となっている。

海外での評価はRotten Tomatoes批評家37%、観客68%と大きく分かれ、批評家は「ノスタルジー依存」「オリジナリティ不足」を指摘する一方、観客は「楽しいホラー映画」として受け入れている。全世界興行収入6,450万ドルという結果は、製作費1,800万ドルに対して商業的成功と言える数字だ。フレディ・プリンゼJr.の悪役転身という衝撃的な展開と、続編を示唆するエンディングにより、1990年代スラッシャー映画の現代的復活として一定の成果を上げたレガシー続編として評価される作品となった。

error: Content is protected !!