
「切なく恐ろしいが目が離せない、エンディングで驚愕して欲しい」アリアーヌ・ラベッドの監督デビュー作『九月と七月の姉妹』の物語結末まで完全ネタバレ解説。姉妹の危険な共依存関係を描くゴシック・スリラーのあらすじと海外の感想評価をまとめ。IMDb6.3点、カンヌ映画祭アン・セルタン・ルガール部門出品の話題作。
『九月と七月の姉妹』物語結末ネタバレ
ここから先は『September Says(九月と七月の姉妹)』の重大なあらすじ結末をネタバレしている。
異常な姉妹愛
アイルランドのどこか、
シーラ(ラキー・サクラー)は長女のセプテンバーと次女のジュライの顔を白く塗るとスタンリー・キューブリック『シャイニング』の双子のように血まみれの衣装を着せ、写真撮影をしている。10ヶ月しか年の違わない姉妹だがシーラは双子のように扱っている。
10代の姉妹セプテンバー(パスカル・カン)とジュライ(ミア・サリア)は、芸術家の母シーラと共に質素なアパートで暮らしている。
姉のセプテンバーは攻撃的で支配的な性格で、おとなしく内向的な妹ジュライを過度に保護しているように振る舞っているが、側から見ると妹を完全に支配している。
学校では当たり前のようにいじめがあり、姉妹のアラブ系混血が原因でいじめの標準となっていた。ある日、プールの授業で男子生徒がジュライを背後から恋に突き落としプールサイドの手すりに激しく頭をぶつけて気絶してしまう。セプテンバーは即座に男子生徒を殴りつけた後、首を絞めて報復するが、無能な教師はセプテンバーも嗜めるのだった。
セプテンバーは脇毛を誇らしげに伸ばしパーティに出るために妹と一緒に香水を盗み、一緒に体毛を剃りながら「もし私が死んだら、あなたも死ぬ?」といった不吉で支配的な質問を投げかけるなど、嫉妬、、支配欲が強く滲み出始めていた。
ある日突然ジュライのスマホにメッセージが届く。メッセージの送り主が意中の男子生徒からのものであると分かったジュライはセプテンバーには隠して秘密のやり取りを始める。
しかし、そのことを知ったセプテンバーは激しく怒り、男子生徒たちを呼び寄せるとナイフを取り出す…。
事件
一家はセプテンバーが起こした”事件”の影響で祖母のセカンドハウスに引っ越していた。(詳細は語られていない)
一家はアイルランド沿岸の僻地にある祖母の休暇用の家に避難する。シーラは娘たちから距離を置き、一人の時間を求めて地元のパブで男を拾ってセックスに耽る。彼女の内面の声が聞こえるシーンでは、相手の男性の下手なテクニックをリアルタイムで批評する滑稽な独白が挿入される。
僻地に引っ越した2人だったが、祖母の残した伝統的な服や大自然の中で楽しく過ごしているが、2人の様子を見つめるシーラは2人から意図的に離れるようになり、夜になるとバーで男を捕まえては自室でセックスに耽る。(その声を姉妹は廊下で聞いている)
祖父の住む近所の浜辺で若者グループが焚き火を囲んでいるのを見つけた姉妹はグループに合流して一緒にお酒を飲み語り合う。ジュライは1人の若者と良い感じになりキスをする。酔っ払った皆が海で遊ぶ中、セプテンバーがジュライが気になっていた男の子を捕まえて性行為を始め、ジュライはその様子を見守っている。
翌朝、セプテンバーとジュライは何事もなかったかのように振る舞うが、セプテンバーが突然ジュライに「セプテンバーの言う通り(September Says)」というゲームを提案し、マヨネーズの瓶を丸ごと食べて、自分で自分のことを切って、などの過激な命令をする。ジュライは困惑しながらも全ての命令を実行し自身の首に切り傷をつける。
結末ネタバレ:真実
昼になり突然昨夜一緒にいた青年が遊びにくる。困惑するジュライが対応していると、唐突に引っ越す前に起きた事件のことを思い出す。
あの時、
セプテンバーがジュライと共にいじめっ子グループを庭に呼び出した直後に、
落雷がセプテンバーに落ちたこと。
ジュライの目の前で”セプテンバーが消えた”こと。
この時、セプテンバーは自分のもう一つの人格で、セプテンバーとジュライは物理的には一人の少女で重篤な解離性同一性障害を患っていることを思い出したこと。
しかし、ジュライはその記憶を封印して再び二重人格に戻ったこと。
再び統一された人格にジュライは自身を保つことができなくなり奇行に走るが、シーラは2人を抱きしめて落ち着かせるが、ジュライはフラフラと崖の上に立ち尽くすと、再び彼女の横にセプテンバーが現れる。
何かを呟いたのだろうか、ジュライは誰かに命令されたかのように飛び降りようと飛び立つところで物語は終了する。
『九月と七月の姉妹』作品情報
ギリシャ・ウィアード・ウェーブの重要人物アリアーヌ・ラベッドの長編監督デビュー作『九月と七月の姉妹』の監督と出演俳優の詳細情報を紹介する。デイジー・ジョンソンの2020年小説「Sisters」を原作とした心理的ゴシック・スリラーとして、2024年カンヌ映画祭アン・セルタン・ルガール部門で世界初上映を果たし、映画業界に大きな衝撃を与えた。
興行収入
BBC Film、Element Pictures、Sackville Film and Television Productions、Crybaby Productions、MFPの国際共同製作によるヨーロッパ系インディペンデント映画として制作された。製作費は公表されていないが、中規模予算のアートハウス映画として位置づけられている。
Eurimagesからの資金提供も受け、アイルランド映画委員会(Screen Ireland)、UK Global Screen Fundも製作に参画した国際色豊かなプロジェクトだった。The Match Factoryが国際配給権を取得し、2025年2月から3月にかけてヨーロッパ各国で段階的劇場公開が予定されている。
アリアーヌ・ラベッド監督は「BBC FilmとElement Picturesから原作小説を送られ、監督に興味があるかと打診された時、最初は別の映画を考えていたが、すぐにこの本に恋に落ちた。完全に私にとって意味のある作品だった」と制作経緯を振り返っている。興行収入の詳細は限定公開のため未発表だが、批評的成功を収めたことで今後の劇場拡大が期待されている。
原作小説↓
アリアーヌ・ラベッド監督紹介
ギリシャ生まれフランス育ちの女優・監督・ダンサー。ヨルゴス・ランティモス監督の妻としても知られ、ギリシャ・ウィアード・ウェーブ運動の中心人物として活動してきた。2010年のアシーナ・レイチェル・ツァンガリ監督「アッテンベルク」で映画デビューを果たし、ヴェネチア映画祭最優秀女優賞を受賞。
その後ランティモスの「ロブスター」(2015年)、ジョアンナ・ホッグ監督作品、最近ではブレイディ・コーベット監督「ザ・ブルータリスト」(2024年)など国際的な監督作品に出演している。女優としての豊富な経験が監督業に大きく活かされていると語る。
2019年に短編映画「Olla」でカンヌ映画祭監督週間に選出され、監督としての才能を開花させた。「長年女優として様々な監督を観察してきたことで、監督として本当に役立つものを得ることができた。すべてを観察していれば、実際に何かを得られるのだ」と映画制作への移行について説明している。
短編映画「Olla」予告↓
セプテンバー役「パスカル・カン」紹介

新人女優で、本作が映画デビュー作品となる。攻撃的で支配的な姉セプテンバーを演じ、その強烈な存在感で批評家から絶賛されている。Screen International誌は「新人のパスカル・カンは外向的なセプテンバーとしてスター性を放射している」と評価した。
オーディションでは相手役のミア・サリアと即座に化学反応を見せ、「ゴリラの真似をして緊張をほぐした」というエピソードがある。演技経験は少ないながら、ラベッド監督から「生まれながらのスター性を持っている」と評価されている。
撮影では姉妹の異常な絆を表現するため、相手役との綿密なリハーサルを重ね、特に動物的なコミュニケーションシーンでは即興性を重視した演技を披露。「セプテンバーは単なる悪役ではなく、深い愛情と恐怖を同時に抱えた複雑なキャラクター。ラベッド監督の指導により、この役の多層性を理解することができた」として役作りに取り組んだ。
ジュライ役「ミア・サリア」紹介

パスカル・カンと同じく新人女優で、本作が映画デビュー。内向的で従順な妹ジュライを繊細に演じ、姉との共依存的な関係を説得力のある演技で表現している。批評家は「ミア・サリアとパスカル・カンの演技により思春期の脆弱性が精密さと親密さで捉えられている」と評価した。
オーディションでカンとのコンビネーションが認められ、二人の息の合った演技が作品の核となっている。特に姉の支配下にありながらも内なる反抗心を抱く少女の複雑な心境を、表情と身体表現だけで見事に伝えている。
撮影では実際にアイルランドの荒涼とした海岸地域とオックスフォードの学校でロケを行い、孤立した環境での姉妹の心理状態をリアルに表現。「ジュライは被害者でありながら同時に加害者でもある。その曖昧さを演じるのが最大の挑戦だった。特に最終章での心理的な変化を表現するのは非常に困難だった」と語っている。
海外の感想評価まとめ
『九月と七月の姉妹』は海外の批評家や観客から賛否両論を巻き起こしている。カンヌ映画祭での上映以来、その実験的なアプローチと心理的複雑さが議論の的となっている。
ギリシャ・ウィアード・ウェーブの影響を受けた独特の映像スタイルと、デイジー・ジョンソンの原作小説の奇怪な雰囲気を映画的に再現した手腕が評価されている一方で、物語の曖昧さや第三幕の展開に対する批判も見られる。IMDb6.3点という評価は、この作品の挑戦的な性質を反映している。
IMDb(総合評価:6.3/10)
①「頭を少し使いたい人にとっては良い映画だ。非常に面白く、本当に美しい撮影と優秀な演技が楽しめる。ひねりと転回は予測不可能で、結末も同様だった。ゴシック映画祭で上映を観たが完全に圧倒されてしまった」
②「この作品はドッグトゥースの転生のように感じられる。『九月と七月の姉妹』の姉妹関係は前作の直接的な継続のようだ。アイルランドが舞台なのは興味深いが、姉妹だけがギリシャ語を話し、他は英語を続ける設定だったらもっと本格的だっただろう」
③「第一時間は通常的だが、その後セプテンバーがジュライに何かをするよう求める時、私たち観客は「ノー!」と叫んでしまう。セプテンバー/ジュライの力学が見た目通りではないかもしれないことに気づくのだ」
④「精神的な病気や深刻なうつ病を患っている人は観るべきではない!これは若い女性の精神的病気を扱った映画で、解決法として正気ではない行動を正当化しているように思える。結末が全ての可能性を台無しにした」
Rotten Tomatoes(批評家:データ不足 / 観客:データ不足)
①「女性の複雑さ、抑圧された人種差別の告発、家族の多様性を支持する活動といったテーマが物語に浮上するが、ラベッドはそれらを十分に魅力的で淫らな作品にまとめることができていない」
②「デビュー作でアリアーヌ・ラベッドは不穏で示唆的な雰囲気を生み出す能力を実証している。外科的で非常にゴシック的な思春期の解剖は鮮明で濁っており、最終的に急ぎすぎている」
③「姉妹たちは人生を互いに練習し合い、世界に提示する準備ができるまで自分たちの人格の最悪の側面をテストしている。この理解こそが、ジョンソンの小説と同様にラベッドの映画の核心部分だ」
Rotten Tomatoes – September Says
Metacritic(総合評価:データ不足/100)
①「ラベッドは奇妙なテーマ、トーン、演出スタイルへのアプローチを理解している。滑稽で、ホラー的で、暗くて不条理なスタイルのブレンドが実際に機能している」
②「キャラクターと奇妙な対話を観察するのはかなり興味深く、それぞれのキャストメンバー自身から本当に良いパフォーマンスが提供された。音楽スコア、サウンドデザイン、演出と並んで優秀だ」
③「完璧から遠ざけているのは、良いコンセプトにもかかわらず、残念ながらいくつかの側面がややクリシェ的で、驚きのない馴染みのある道に導いてしまう脚本要素の一部だ。第三幕では観客が満足するよりも飢えた状態を残してしまう可能性がある」
批評家レビュー
大衆レビューから離れ、映画専門の批評家レビューを一部抜粋して紹介する。
Screen International 評価点:好意的
ティム・グリアソン「『九月と七月の姉妹』は思春期の脆弱性を精密さと親密さで捉え、ミア・サリアとパスカル・カンの演技によって生命を吹き込まれている」
ラベッドの監督デビュー作は、自分たちだけの世界を作り出した姉妹の物語を魅力的で不穏な方法で描いている。好戦的なセプテンバーが内気な妹ジュライの面倒を見るが、ジュライが男の子に興味を持つと恐ろしい結果を招く。この作品の初期部分は繊細な雰囲気を醸し出し、観客をこの家族に引き込む。監督とキャストは登場人物の風変わりさを強調せず、兄弟姉妹の幼少期の秘密を愛情深く思い出させる。バルタザール・ラボの率直なレンズワークが労働者階級家庭の愛に満ちた現実を強調している。
評価点 新人女優二人の自然で説得力のある姉妹関係の演技 思春期の複雑な心理状態を丁寧に描いた脚本構成 美しくも不気味な16mm・35mm撮影の視覚効果
批判点 物語展開が予測可能で驚きに欠ける部分 第三幕の展開が性急で十分に消化されていない ギリシャ・ウィアード・ウェーブの影響が過度に感じられる
(Screen International – September Says)
Deadline 評価点:混合評価
ピート・ハモンド「『九月と七月の姉妹』には二人の10代少女の間に未知の女性性の閉じた円のような感覚がある」
ラベッドの初監督作品は、デイジー・ジョンソンの小説を原作とし、イングランドとアイルランドを舞台にしている。内気なジュライと攻撃的なセプテンバーの関係で、姉は妹の保護者を自任する。キャリーが導きの精神となり、両者とも性的成熟の瀬戸際にいることが重要だ。血まみれのテレキネシスはないが、ジュライが姉から隠すテキストメッセージを受け取る時の変化の感覚がある。休暇中、母親シーラは地元の農夫を拾い、我々は彼女の頭の中に入って内なる声を聞く。この作品は驚くほど遅いペースで、間欠的に奇妙さが爆発する。
評価点 ギリシャ・ウィアード・ウェーブ美学の現代的応用 思春期の性的覚醒を繊細に描いた演出 母親の内面描写における独創的アプローチ
批判点 ランティモス作品との比較が避けられない 物語のペースが遅く集中力維持が困難 予測可能で失望的な最終ひねりの処理
Sight and Sound 評価点:好意的
ブライオニー・ディクソン「ラベッドの映画は姉妹たちが互いに人生を練習する方法を理解している。世界に提示する準備ができるまで人格の最悪の側面をテストしている」
無条件の愛は利用する者との約束を共有する時、家を悩まされる家に変える。学校でいじめられ、家で支配的な姉にコントロールされる恥ずかしがり屋のジュライがそうだ。一年違いの姉妹は双子ホラー特有の邪魔で準超自然的な絆を共有する。映画は開始から皮肉にもこれを認識し、母親シーラが彼女たちを『シャイニング』のグレイディ少女として着飾らせる。ラベッドは見えない学校事件の「前」と「後」で映画を構成し、セプテンバーの威張りがましいゲームが脅威に近づく——「マヨネーズの瓶を食べなさい」「窓ガラスに私の名前を刻みなさい」。
評価点 姉妹関係の心理的複雑さへの深い洞察 ゴシック雰囲気と現実描写の巧妙なバランス 原作小説の精神を映画言語で見事に翻訳
批判点 象徴性が過度に強調される場面がある 時系列構成が分かりにくい場合がある 最終的解決が曖昧すぎて満足感に欠ける
(Sight and Sound – September Says)
Little White Lies 評価点:B
ジェイムズ・マコーマック「奇妙で超現実的な二人の魅力的主演による作品。第三幕のひねりにやや失望したが確かな監督デビューだ」
ラベッドのデビュー作はゴシック・おとぎ話とホラーストーリーの要素を持ち、ギリシャ・ニュー・ウェーブを想起させる堅苦しいリズムと奇妙な映像が特徴だ。しかし英国とアイルランドのイコノグラフィーに根ざし、神秘的悲劇後にアイルランド沿岸のコテージに向かう。家族は悲劇に巻き込まれ、父親の死は完全に説明されず聖人でなかった示唆もある。支配的なセプテンバーに妹の静寂さが欠け、あらゆる場面で妹をコントロールしようとする。ジャクリーン・ウィルソンの残酷な英国リアリズムと軽いファンタジーの組み合わせを想起させる有望なデビュー作だ。
評価点 アートハウス美学とゴシック・ホラーの巧妙融合 アイルランド海岸美の魅力的撮影技術 不気味さと優しさを行き来する監督手腕
批判点 第三幕のひねりが予測可能で失望的 ギリシャ・ニュー・ウェーブ影響が過度 神秘的要素と現実要素のバランス不安定
(Little White Lies – September Says)
個人的な感想評価:78点
暗い物語だが、全体的に美しいと感じた。
何が?と言われても何だが、思春期の子供達の複雑な内面を映画に見事に落とし込んだ点だろうか、何?と言われても困るんだよな。複雑な思春期を過ごした身としては、おぉ、これは素晴らしい、内面を隠しているが表面(表情)が隠しきれていなかったり、姉の支配と妹の反抗心、乙女心、そしてネタバレであるジュライが乖離性統一性障害(二重人格)である点、ちょっとしたシックスセンスのような驚きも心地よかったし、ラスト、崖の上で横からセプテンバーの肩が見えた瞬間、あ、と思った時には「セプテンバーの言葉を聞いて」とは言っていないが、言われたりしないだろうか?と思いかけた時にはもう遅く、ジュライが飛び・・という終わり方は見事としか言いようがない。
母が生理用のナプキンを隠そうともせずに子供と歯磨きしていたり、理解できずもがき苦しむ点、どうしようもなくなりストレスの捌け口に男を連れ込むなども小さい家庭崩壊のシーンも怖くて苦しくて好き。と感じてしまった。
結局のところ冒頭のシャイニングの双子のように2人に同じ衣装を着せていたシーンはシーラは娘の病気を理解できないから双子として扱っていたこと、それが原因でジュライの症状を悪化させていたことが分かると、唯一の美しい思い出から恐ろしい破滅への序章ということも分かって、見終わった後に鳥肌が立つ。
見終わった後に誰かとこの映画について話をしてみたいという欲求に苛まれた。(でもHSPの文系だから見たまましか感想が出てこないから、映画好きや映画通には通用しないことも多いから、やはり1人でもいいや)
この映画は間違いなく人を選ぶし、去年の精神状態だったら鬱が悪化したかもしれないから、元気いっぱいなときに見るほうが良い。
原作が気になるね。
まとめ
この記事では、アリアーヌ・ラベッド監督デビュー作『九月と七月の姉妹』の物語結末までの完全ネタバレ、作品情報、海外での感想評価を紹介した。
カンヌ映画祭アン・セルタン・ルガール部門出品作として注目を集め、ディナール英国・アイルランド映画祭でヒッチコック・ドール賞を受賞した。デイジー・ジョンソン原作の心理ゴシック・スリラーは、姉妹関係を異常に不穏な視点で描き観客に深い印象を残した。
海外では「新鋭監督の野心作」として評価される一方、「予測可能なひねり」「夫の影響過多」との批判も寄せられた。IMDb6.3点は実験的性質を考慮すれば妥当な評価だろう。ラベッドにとって重要な出発点となった記念すべきデビュー作として、映画史にその名を刻むことになるだろう。
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