映画『Afterburn』あらすじ結末ネタバレと海外の感想評価まとめ

 巨大な太陽フレアによって文明が崩壊した世界を舞台に、トレジャーハンターのジェイクがモナリザを探す映画『Afterburn』の結末までを完全ネタバレ解説。デイヴ・バウティスタとサミュエル・L・ジャクソンが共演する本作は、IMDb4.5点、Rotten Tomatoes批評家57%と賛否両論の評価を集めている。

「80年代アクション映画へのノスタルジックな回帰」2025年9月19日に全米公開された映画『Afterburn』のあらすじ結末までネタバレ解説と海外の感想評価をまとめて紹介する。本作は、Red 5 コミックスのグラフィックノベルを原作とした、ポスト・アポカリプスのアクション映画だ。

物語の舞台は、巨大な太陽フレアが地球の東半球を破壊してから10年後の世界。あらゆるテクノロジーが機能停止し、人類は原始的な生活を強いられる。元兵士で現在はトレジャーハンターとして生計を立てるジェイクは、イングランドの支配者を自称するキング・オーガストからモナリザの回収を依頼される。

監督はJ・J・ペリーが務め、『デイ・シフト』(2022年)、『ザ・キラーズ・ゲーム』(2024年)に続く長編映画3作目となる。主演はデイヴ・バウティスタで、56歳でありながら肉体派アクションを披露。共演にはサミュエル・L・ジャクソン、オルガ・キュリレンコ、クリストファー・ヒヴュが名を連ねる。制作費5670万ドル、上映時間105分。

今回は、B級アクション映画としてジャンル映画ファンの間で話題となった映画『Afterburn』について、結末までを詳しく解説する。以下の内容は本編の核心的なネタバレを含むため、鑑賞後に読むことを強く推奨したい。

『Afterburn』あらすじ結末ネタバレ

ここから先は『Afterburn』の核心である重大なネタバレを含む。太陽フレアによって荒廃した世界で、トレジャーハンターのジェイクがモナリザを探す旅の全貌と、予想外の結末について詳しく語っていこう。

荒廃世界

物語は、地球を襲った大規模な太陽フレアから6年後の世界から始まる。このカタストロフィーは東半球を完全に破壊し、あらゆる電子機器を無効化した。人類社会は崩壊し、各地で軍閥が勢力を築いて支配する暗黒時代が到来していた。

主人公ジェイク(デイヴ・バウティスタ)は元兵士で、現在はロンドンを拠点とするトレジャーハンターとして活動している。彼は文明が崩壊する前の貴重な美術品や遺物を回収し、富裕な顧客に売る仕事で生計を立てていた。ジェイクの相棒は忠実な犬のスモークで、常に行動を共にしている。

物語の冒頭、ジェイクはストラディバリウスのヴァイオリンを盗み出す作戦を実行する。しかし脱出中、『時計じかけのオレンジ』を思わせる暴徒たちに襲撃される。ジェイクは銃撃戦の末、ショットガンと手榴弾で敵を蹴散らし、なんとかヴァイオリンを持ち帰ることに成功した。

モナリザの依頼

ストラディバリウスを届けた先は、イングランドの王を自称するキング・オーガスト(サミュエル・L・ジャクソン)だった。オーガストは贅沢な暮らしを送る支配者で、高級な葉巻とブランデーを嗜み、毛皮のコートを纏っている。彼は文明の最高傑作を収集することで、人類の遺産を保存しようとしていると主張していた。

オーガストはジェイクに新たな依頼を持ちかける。それは、フランスに潜入してレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作『モナリザ』を回収することだった。報酬として、ジェイクが夢見ているボートの修理費用を全額支払うと約束する。ジェイクは熱帯の海で平和に暮らすことを夢見ており、この依頼を受けることにした。

しかし、フランスは残忍な軍閥ヴォルコフ将軍(クリストファー・ヒヴュ)が支配する危険地帯だった。ヴォルコフはチェスを愛する狂気じみた支配者で、荒廃したフランスの一部を鉄の拳で統治していた。ジェイクにとって、これは命懸けのミッションになるのは明らかだった。

ドレアとの出会い

ジェイクがフランスに到着すると、すぐに兵士たちに襲撃される。絶体絶命の危機に陥ったその瞬間、謎の女性が現れて彼を救出した。彼女の名はドレア(オルガ・キュリレンコ)、反政府レジスタンスの戦士だった。ドレアはジェイクが会うはずだった接触相手で、この地域の地理に詳しく、誰がモナリザを狙っているかも把握していた。

二人は共に行動することになり、破壊された都市や荒野を横断する旅が始まる。道中には数々の危険が待ち受けていた。特に恐ろしいのは「レイス」と呼ばれる地域だった。そこは刑務所から脱走した凶悪犯たちがカニバル(人食い)と化して徘徊する危険地帯で、生存者は誰一人としていない。

ジェイクは経験と機転を活かして脅威を回避し、ドレアを守りながら前進を続けた。彼は危険な状況に直面するたび「これは最悪のアイデアだ」と独り言を繰り返す癖があり、その言葉は本人の心情を正直に表していた。道中、二人の間には徐々に信頼関係が芽生えていく。

シムセルホフの秘密

古い暗号を解読した後、ジェイクとドレアはついにモナリザが隠されているとされる場所に辿り着く。それはシムセルホフと呼ばれる秘密政府施設だった。厳重に警備された地下保管庫の奥深くで、二人はついにモナリザを発見する。

しかし、そこで目にしたものは絵画ではなかった。モナリザとは、表面にレオナルド・ダ・ヴィンチの名画が描かれた核爆弾だったのだ。ドレアは衝撃的な真実を明かす。これは第二次世界大戦中にアメリカが製造した3番目の原子爆弾だった。

「リトルボーイ」と「ファットマン」が日本に投下された後、この第3の爆弾はモスクワ攻撃用として開発されたが、結局使用されることはなかった。そのため、極秘裏にこの施設に隠されていたのだ。ドレアは、キング・オーガストが平和のためではなく、権力のためにこの兵器を手に入れようとしていると説明する。

ジェイクは裏切られたことに激怒し、ドレアとレジスタンスを置いて立ち去ろうとする。彼は金のために働いているだけで、世界を救うヒーローになるつもりはなかったからだ。しかし良心が彼を苛み、結局は戻る決断をする。だが、時すでに遅かった。

ヴォルコフの襲撃

ジェイクが戻ったとき、ヴォルコフの軍隊がすでに施設を襲撃していた。レジスタンスの戦士たちは虐殺され、ヴォルコフは核爆弾を奪取することに成功していた。ドレアは辛うじて生き延びたが、多くの仲間を失った悲しみに打ちひしがれていた。

ヴォルコフは核爆弾を装甲列車に積み込み、自分の要塞へと運搬する計画を立てていた。もしこの兵器が彼の手に渡れば、フランスだけでなくヨーロッパ全土が彼の支配下に置かれることになる。ジェイクとドレアは、何としてでもこれを阻止しなければならなかった。

二人は大胆な作戦を立てる。列車が橋を渡る前に、その橋を爆破して列車ごと峡谷に落とすというものだ。ジェイクは保管庫から爆薬を集め、高速で走る列車に並走する。一方、ドレアは先回りして橋に爆薬を仕掛けに向かった。

列車の中では、ヴォルコフが焦りから自分の操縦士を殺害し、自ら列車を加速させていた。時間との戦いが始まる。ジェイクは命がけで走行中の列車に飛び乗り、ヴォルコフの部下たちと激しい戦闘を繰り広げる。次々と敵を倒しながら、ついに奥の車両でヴォルコフ本人と対峙することになった。

結末ネタバレ:最後の決闘

ヴォルコフとジェイクは列車の車内で壮絶な肉弾戦を繰り広げる。ヴォルコフは残忍な戦士で、ジェイクを圧倒する力を見せる。しかしジェイクは経験豊富な元兵士だった。激しい攻防の末、ジェイクはついにヴォルコフの両手をテーブルに突き刺し、動けなくする。

その瞬間、ドレアが橋の爆薬を起動させる。轟音とともに橋が崩壊し、列車は宙を舞って深い峡谷へと転落していく。ヴォルコフは磔にされたまま「チェックメイト」と呟き、人生を大局的なゲームとして捉えていたことを示唆する。

だがヴォルコフだけが列車に乗っていたわけではなかった。ジェイクもまた車内にいたのだ。ドレアは恐怖に駆られる。爆発と衝突の轟音が谷間にこだまし、やがて静寂が訪れた。観客も、そしてドレアも、ジェイクが死んだと思った。

しかし奇跡的に、ジェイクは生き延びていた。彼は列車が落下する寸前に脱出し、核爆弾の安全装置を取り外すことに成功していた。この小さな部品がなければ、爆弾は決して起爆しない。ジェイクは血まみれになりながらも、その安全プラグを手にドレアの元へ戻ってくる。

二人は抱き合い、生還を喜ぶ。ジェイクは安全プラグと爆弾の場所をキング・オーガストに報告する。彼はオーガストが他の権力者のように地球を搾取しないことを願っていた。もはや世界に残された希望は、少しでもまともな人間の良心だけだったからだ。

映画のラストシーンは、ジェイクとドレアが太陽の下、ボートの上でくつろぐ姿を映し出す。二人はついに平和を手に入れ、混沌から解放されたように見える。しかし、このシーンが現実なのか、それともジェイクが夢見ていた理想の未来なのかは曖昧に描かれている。カメラがゆっくりと引いていき、物語は幕を閉じる。

FandomWire – Afterburn Ending Explained

『Afterburn』作品情報

映画『Afterburn』の制作陣とキャストについて紹介する。監督のJ・J・ペリーはスタントコーディネーターとして30年以上のキャリアを持ち、近年は監督として活躍している。主演のデイヴ・バウティスタは元WWE王者から俳優へと転身し、マーベル作品で世界的スターとなった人物だ。

興行収入

映画『Afterburn』の北米興行収入は公開週末から低調に推移し、最終的な興行成績は制作費5670万ドルを大きく下回る結果となった。2025年9月19日に全米約2000館で公開されたが、大規模公開にもかかわらず観客動員数は期待を下回った。批評家と観客からの賛否両論の評価が、興行成績に影響を与えたと見られている。

J・J・ペリー監督情報

J・J・ペリー(本名:ジョーダン・アンドリュー・ペリー)は、アメリカのアクション映画監督で、元々はスタントマンおよびスタントコーディネーターとして30年以上のキャリアを持つ。1967年生まれの58歳。テキサス州スタンフォード出身で、8歳からテコンドーを始め、12歳でブラックベルトを取得した武道家でもある。

1986年から1990年まで米軍の第82空挺部隊に所属し、全米軍テコンドー選手権で2度優勝した経歴を持つ。軍を退役後、スタントマンとしてキャリアをスタートさせ、『モータルコンバット』(1995年)でジョニー・ケイジのスタントを担当したのが最初の大きな仕事だった。

その後、『ジョン・ウィック』(2014年)や『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017年)でスタントコーディネーターを務め、2012年には世界スタントアワードで年間最優秀男性スタントマンに選ばれた。長編映画監督デビュー作は、ジェイミー・フォックス主演のNetflix映画『デイ・シフト』(2022年)で、ヴァンパイアハンターを描いたアクションコメディとして話題となった。

2作目の『ザ・キラーズ・ゲーム』(2024年)では、デイヴ・バウティスタと初めてタッグを組み、ロマンティックアクションコメディとして好評を博した。『Afterburn』は監督3作目となり、再びバウティスタと組んだポスト・アポカリプス作品だ。ペリーは「アクションシーンは監督として最も難しいパートではない。最も難しいのは、その機会を得ることだ」と語っている。

主演ジェイク役「デイヴ・バウティスタ」情報

デイヴ・バウティスタ(本名:デイヴィッド・マイケル・バウティスタ・ジュニア)は、1969年1月18日生まれの56歳。ワシントンD.C.出身で、フィリピン系とギリシャ系の血を引くアメリカ人俳優だ。元々はプロレスラーとして活躍し、WWEで世界ヘビー級王座を4度、WWE王座を2度獲得した伝説的なスーパースターだった。

2002年から2010年までWWEで「バティスタ」のリングネームで活躍し、エボリューションのメンバーとして一世を風靡した。2005年と2014年にはロイヤルランブルで優勝し、レッスルマニアのメインイベントに出場している。身長193cm、体重130kgの巨体を誇り、その圧倒的な存在感でリングを支配していた。

俳優転身後は、『リディック:ギャラクシー・バトル』(2013年)、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年)でドラックス役を演じて世界的に認知された。マーベル・シネマティック・ユニバースでは、ドラックス役で3部作すべてに出演し、『アベンジャーズ』シリーズにも登場した。2023年の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』でドラックス役を卒業すると宣言している。

その他の代表作には、ジェームズ・ボンド映画『007 スペクター』(2015年)のヒンクス役、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ブレードランナー 2049』(2017年)、『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021年)と続編『デューン 砂の惑星PART2』(2024年)でのラッバーン役がある。近年は、より深みのある役柄を求めており、「ドラックスのような筋肉を見せるだけの役ではなく、深いキャラクターを演じたい」と語っている。

共演ドレア役「オルガ・キュリレンコ」情報

オルガ・キュリレンコ(本名:オルガ・コスティアンティニヴナ・キュリレンコ)は、1979年11月14日生まれの45歳。ウクライナのベルジャンシク出身で、現在はフランス国籍を持つウクライナ系フランス人女優だ。身長175cm。元モデルとして活躍した後、女優に転身して国際的なスターとなった。

13歳のときにスカウトされ、15歳でモスクワへ、16歳でパリへと移住してモデルキャリアをスタートさせた。18歳までに『ヴォーグ』と『エル』の表紙を飾り、ベベ、クラランス、ヘレナ・ルビンスタインなどのブランドの顔として活躍した。10年以上のモデルキャリアを経て、2006年に女優業に専念することを決意する。

女優としての転機となったのは、『ヒットマン』(2007年)での役柄だった。ティモシー・オリファントと共演し、アクション女優としての地位を確立する。そして2008年、ダニエル・クレイグ主演の『007 慰めの報酬』でボンドガール、カミーユ・モンテス役を演じて世界的な知名度を獲得した。

その後は、テレンス・マリック監督の『トゥ・ザ・ワンダー』(2012年)、トム・クルーズと共演した『オブリビオン』(2013年)、ラッセル・クロウ監督作『奇跡の2000マイル』(2014年)などに出演。2017年には、アーマンド・イアヌッチ監督の『スターリンの葬送狂騒曲』でマリア・ユーディナ役を演じ、批評家から高い評価を受けた。

近年は、マーベル・シネマティック・ユニバースの『ブラックウィドウ』(2021年)に出演し、Netflixシリーズ『トリーズン -反逆-』でも主演を務めている。アクションからドラマまで幅広いジャンルで活躍し、特にインテリジェントで強い女性像を演じることが多い。

海外の感想評価まとめ

映画『Afterburn』は海外で賛否両論の評価を受けている。IMDbでは4.5/10点、Rotten Tomatoesでは批評家57%、観客評価も低調といった数字が示す通り、アクション映画としての楽しさを評価する声がある一方で、脚本の薄さや演出の凡庸さを指摘する批判も多い。なぜこの評価になったのか、海外レビュアーたちの評価を見ていこう。

IMDb(総合評価:4.5/10)

①低予算のB級映画としては悪くない出来だった。視覚効果や舞台設定には疑問が残るし、結末も駆け足気味だが、デイヴ・バウティスタとサミュエル・L・ジャクソンという魅力的なキャストのおかげで、頭を空っぽにして楽しめるポップコーン映画として機能している。アクションシーンの振り付けも見応えがあり、単純にアクションを楽しみたい人には十分だ。

②この映画には80年代後半から90年代初頭のアクション映画を思わせるノスタルジックな魅力がある。最近の映画は世界中を飛び回るグローバルな展開が多いが、本作は一つの地域に焦点を当てており、それが逆に新鮮だった。アクション満載で、デイヴ・バウティスタの存在感も素晴らしい。

③物語は予測可能で、バウティスタは主役を張るには木訥としすぎているが、仲間内で見るぶんには悪くない。『コマンドー』や『ザ・マリーン』のようなシンプルなアクション映画が好きなら楽しめるだろう。

④観客の大半が途中退場するほど酷い映画だった。冒頭は期待できそうだったが、すぐに失速した。脚本が怠惰で、セリフも不自然。演技は硬く、ところどころ笑えるほど酷かった。アクションシーンもお粗末で、撮影場所も特徴がなく、すぐに退屈してしまう。

IMDb – Afterburn

Rotten Tomatoes(批評家:57% / 観客:不明)

①映画全体がエンドレスなつぶやきに埋もれている。キャラクターたちの話し方があまりにも小声で不明瞭なため、何を言っているのか理解するのがほぼ不可能だ。やっとセリフが聞き取れたとしても、そこに大した内容はない。物語は薄っぺらく、展開に乏しい。

②アクション映画として通常許される誇張を遥かに超えている。何百発もの銃弾を浴びても無傷で生還するなど、現実離れしすぎて緊張感が失われてしまった。繰り返される決まり文句「これは最悪のアイデアだ」も、本当に最悪のアイデアだった。ユーモアとして機能せず、脚本の薄さを露呈するだけだ。

③デイヴ・バウティスタやサミュエル・L・ジャクソンといった一流キャストが完全に無駄遣いされている。脚本が貧弱で、キャラクター同士のケミストリーも皆無。ただ戦車や手榴弾、車が走り回るだけで、本当の目的もなく騒々しいだけの作品だった。

Rotten Tomatoes – Afterburn

Metacritic(総合評価:批評家スコアなし)

①ありきたりな作品だ。来週この映画について聞かれても、何も思い出せないだろう。特別な点は何もない。

②かなり凡庸で、ペース配分も遅く感じる。プロット自体は悪くないのだが、物語を本当に面白くする何かが欠けている。

③まともな俳優たちが、映画学校1年生のプロジェクトにも劣る作品に出演している。本当に酷い出来だ。

Metacritic – Afterburn

批評家レビュー

映画『Afterburn』について、主要な映画批評誌がどのような評価を下したのかを紹介する。批評家たちは概ね、アクションシーンの質は認めつつも、物語の薄さと演出の凡庸さを問題視している。

Variety 評価不明

批評家ヴァン・ゴードン・ソーター氏「敵に信頼できる人格が与えられていれば、もっと良い映画になっただろう」

本作の最大の問題は、敵役の描写が不十分である点だ。軍の間抜けな将校と卑劣な弁護士という紋切り型の悪役では、主人公が戦う相手として説得力に欠ける。ヴォルコフ将軍というキャラクターは、チェスを愛する狂気の軍閥という設定だが、その人物像が深く掘り下げられることはない。

彼の動機も曖昧で、なぜモナリザを手に入れたいのか、なぜ部下たちが彼に従うのか、といった基本的な疑問に答えが用意されていない。結果として、観客は主人公の旅路に感情移入しづらくなっている。

評価点
キャストの魅力が作品を支えている。デイヴ・バウティスタとオルガ・キュリレンコのコンビネーションには見るべきものがあり、二人の掛け合いにはユーモアと緊張感のバランスが取れている。

批判点
悪役の人物造形が平板で、物語に深みを与えられていない。敵対勢力が単なる障害物として機能するだけで、ドラマとしての厚みが生まれない。

(Variety – Afterburn)

The Times of India 2.5/5

批評家アビシェーク・スリヴァスタヴァ氏「新しい境地は開かず、騒音と熱気とスペクタクルで2時間を埋めるだけの映画だ」

『Afterburn』は、ポスト・アポカリプスとトレジャーハンティングという二つのジャンルを組み合わせようとしているが、どちらも中途半端な仕上がりになってしまった。荒廃した世界観の構築には一定の成功を収めているものの、その世界を舞台にした物語が平凡すぎる。

アクションシーンはいくつか見応えがあるが、それらのシーンとシーンの間を繋ぐドラマが退屈だ。特に中盤のペース配分が悪く、観客の集中力が途切れてしまう。映画が終わると同時に記憶から消え去る種類の作品である。

評価点
いくつかのアクションシーンは確かに印象的で、特に列車での最終決戦は迫力がある。J・J・ペリーのスタントコーディネーターとしての経験が活かされている瞬間だ。

批判点
物語が予測可能で、サプライズが少ない。中盤のペースが遅く、アクションシーンがない場面では退屈してしまう。世界観の設定は面白いが、それを十分に活用できていない。

(The Times of India – Afterburn)

MovieWeb 1.5/5

批評家の評価「ペリー監督はバウティスタに、パンチと銃撃とドライブだけを延々とさせ、黒とグレーで塗りつぶされた荒野を舞台にした、アクション映画の陳腐な表現を量産させている」

本作は『マッドマックス』と『ナショナル・トレジャー』を掛け合わせようとした意欲作だったのかもしれないが、実際にはどちらの魅力も捉えられていない。世界観の構築、物語のロジック、キャラクターの深みといった重要な要素を犠牲にして、ただアクションと暴力を優先した結果だ。

56歳のバウティスタには、かつてのような機動力が残っていない。冒頭の戦闘シーンでそれは明らかで、動きが重く、キレがない。にもかかわらず、映画は彼に肉体的なアクションを要求し続ける。スロバキアで撮影されたロケーションは、確かに荒廃した雰囲気を醸し出しているが、それだけでは映画を支えられない。

評価点
撮影地のスロバキアが、低予算ながらポスト・アポカリプスの雰囲気を上手く演出している。カーチェイスシーンでは5回もの『デュークス・オブ・ハザード』スタイルのジャンプが登場し、B級映画としての楽しさがある。

批判点
主人公の設定が矛盾している。トレジャーハンターとしてのスキルを持っているはずなのに、実際には力任せの戦闘ばかり。物語が面白くないのに、クライマックスではCGIに頼った派手な展開を持ってくる安易さ。

(MovieWeb – Afterburn)

Clarín 2/4

批評家パブロ・O・ショルツ氏「映画館に行って、ある映画のチケットを買う決断をさせるものは何か。『Afterburn』が正当化できる理由は、せいぜいキャストだけだ」

この映画を観る理由は、デイヴ・バウティスタやサミュエル・L・ジャクソンといったスターたちを見たいという欲求だけだろう。物語としては、これ以上ないほど直線的で予測可能だ。それにもかかわらず、手榴弾が顔面に爆発するシーン以外では、物語が停滞してしまっている。

ポスト・アポカリプスという設定は映画ファンにとって魅力的だが、本作はその可能性を十分に活かせていない。世界観の説明も最小限で、なぜ太陽フレアが起きたのか、どのように社会が崩壊したのかといった背景が描かれない。観客は荒廃した世界に放り込まれるだけで、その世界に感情移入する手がかりが少ない。

評価点
スターたちの存在感が唯一の救いだ。バウティスタの肉体美と、ジャクソンの貫禄ある演技は、どんな作品でも一見の価値がある。

批判点
物語が単調すぎて、アクションシーンがない瞬間は退屈の連続だ。世界観の設定が浅く、キャラクターの背景も十分に描かれていない。

(Clarín – Afterburn)

個人的な感想評価

海外レビューを総合すると、『Afterburn』は典型的なB級アクション映画として機能しているが、それ以上の魅力を持てなかった作品といえる。最大の問題は脚本の薄さだ。ポスト・アポカリプスという魅力的な設定を持ちながら、その世界観を深く掘り下げることなく、表面的なアクションシーンの羅列に終始してしまった。

デイヴ・バウティスタは56歳という年齢を考えれば健闘しているが、かつてのような切れ味鋭いアクションは期待できない。それでも彼のカリスマ性と存在感は健在で、画面に映るだけで見応えがある。オルガ・キュリレンコとのケミストリーも悪くなく、二人の掛け合いには見どころがある。

しかし、物語の構造があまりにも予測可能で、サプライズがほとんどない。モナリザが核爆弾だったという設定は面白いが、それを活かした展開が不足している。J・J・ペリー監督のスタントコーディネーターとしての技術は随所に光るものの、ストーリーテリングの面では物足りなさが残る。

80年代や90年代のアクション映画へのオマージュとして楽しめる部分もあるが、現代の観客が求める深みや複雑さには欠けている。頭を空っぽにして楽しむポップコーン映画としては及第点だが、記憶に残る作品にはなり得なかったのが残念だ。

まとめ

この記事では、映画『Afterburn』の物語結末ネタバレ、作品情報、そして海外での感想評価を詳しく紹介してきた。

太陽フレアによって荒廃した世界を舞台に、トレジャーハンターのジェイクがモナリザを探す旅に出るという設定は、ポスト・アポカリプスとトレジャーハンティングを組み合わせた意欲的なものだった。デイヴ・バウティスタとサミュエル・L・ジャクソンという大物俳優の共演、そしてスタントの名手J・J・ペリーが監督を務めるということで、アクション映画ファンからの期待は高まっていた。

しかし実際に公開されると、評価は賛否両論に分かれた。IMDbでは4.5/10点、Rotten Tomatoesでは批評家57%という数字が示す通り、アクションシーンの迫力を評価する声がある一方で、脚本の薄さ、キャラクター描写の不足、予測可能なストーリー展開を批判する意見が目立った。

海外レビューを総合すると、本作は典型的なB級アクション映画として一定の娯楽性を提供しているものの、現代の観客が求める深みや複雑さには欠けている。80年代・90年代のアクション映画へのノスタルジックな回帰を狙った作品だが、その試みは部分的にしか成功していない。ポスト・アポカリプスという魅力的な世界観を持ちながら、それを十分に活用できなかった点が最大の欠点といえるだろう。

バウティスタのカリスマ性やペリー監督のアクション演出の技術は評価に値するが、映画全体としては記憶に残る作品にはなり得なかった。頭を空っぽにして楽しむポップコーン映画としては及第点だが、それ以上の期待には応えられない平凡な仕上がりとなってしまったのが実情だ。

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